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適性検査の具体的な活用(選考以外の用途編)

シリーズ│適性検査

Published on 2020/07/20

多くの企業で、採用活動の選考過程に設けられている「適性検査」。特に最近は、社員や組織に関するデータを活用して人材マネジメントをおこなうピープルアナリティクスの手法が注目されるにともない、適性検査の種類や活用シーンも多様化しています。今回は、人材要件策定や入社後の配置・教育など、採用選考以外の場面で活用する方法を紹介します。

 

入社後活躍のためのデータとして活用する

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前回お伝えした通り、適性検査は、選考活動をより戦略的に進めるための指標として活用されるケースが増えています。さらに先駆的な企業では、入社後活躍のための科学的なデータとして活用が始まっており、その活用方法はさまざまです。

 

・“自社で活躍する人材”を、適性検査で明らかにする

 

ある企業では、社内の特定の層(若手社員、中堅社員など)に対して適性検査を実施。ハイパフォーマーにみられる傾向や共通する要素を人材採用の選考基準や社内研修の内容に反映したり、どういった人材が多いかを分析したうえで人材開発の注力ポイントを検討したりしています。人材開発における効果検証はこれからとのことですが、選考基準においては、面接官による評価のばらつきをなくすことにつながったとのこと。また、適性検査によって得られた社内のハイパフォーマーの傾向が、同社社員にとって納得感のあるものだったため、面接を通じて面接官に理解・浸透し、その面接官自身の行動変化につながるという、副次的な効果もあったようです。

 

別の企業では、部署ごとの活躍人材の要件を明らかにし、見るべきポイントを細かく分けて、「この応募者は、営業職向きではないが、この部署であれば活躍できそうだ」など、きめ細かい選考をおこなっています。人事の方いわく、「この方法に数年ほど前から取り組み、毎年改善してきたので、最近は最終面接を担当する役員への説明もしやすくなりました。適性検査の結果を見せながら説明すると『なるほどね、了解です』という反応です」とのことでした。

 

どちらのケースも“自社で活躍する人材の要件”という感覚値に陥りやすいものを、適性検査の結果という科学的なデータから明らかにし、人材戦略に反映しています。

 

・配属~現場での育成に活用する

 

適性検査の結果が最も多く使われているのは、選考場面、続いて配属部署決定の際かと思われます。適性検査には、面接などではなかなか判断できない、本人の強み・弱み、志向性、価値観などがあらわれます。入社後活躍のスタートとして、マッチング度合いの高い部署に配属する(あるいは、アンマッチな部署に配属しない)ことは、すでに多くの企業でおこなわれています。

 

さらに最近は、上司や指導員に適性検査の結果を共有し、現場での指導に活かしてもらうケースも増えています。上司や指導員への共有専用のフィードバックシートがついている適性検査の場合、新メンバーの特徴をあらかじめ把握できるため、一人ひとりに応じた指導に活用しやすいようです。

 

・「昇進・昇格」でより多角的な観点をプラス

 

「名選手、必ずしも名監督にあらず」――偉大な選手が優れた指導者になるとは限らない、というフレーズですが、組織においても同じことがいえます。昇進・昇格は多くの場合、対象者の過去の業績や貢献度、勤務状況、人柄などの評価に基づきおこなわれますが、登用後のポジションではそれまでとは異なる能力(例:部下のマネジメント)が求められることが多く、「そのポジションに求められる適性を備えているか?」という視点が欠かせません。ある企業では、昇格試験の際、論文・面接に加え、適性検査を実施。潜在的な能力もふくめ、新しいポジションでの活躍の可能性を判断、対象者の適材適所を実現する指標のひとつとしています。

適性検査の結果を長期的に活用するために

適性検査は入社3年後、5年後など複数回にわたって実施することで、さらにデータを有効活用できます。特にコンピテンシーなど行動特性をみる適性検査では、入社後の活躍との相関や入社後の成長度合いを確認し、採用基準はもちろんのこと、入社後の社員についても配置や教育の妥当性を検証することが可能です。ある企業では、入社3年目に研修をおこなうタイミングで適性検査をあらためて実施し、研修プログラムにフィードバックを組み込むことで、データの調査だけでなく、個人の振り返りや気づきにつなげることにも活用しています。

また、適性検査を継続的に実施することで、人にまつわるデータが膨大に蓄積され、たとえば異動やキャリアステップなど、目的別に活用できる精緻な資料となりえます。目的に合わせて正しくデータを活用するためには、データの検索性を高めておくことが必須です。適性検査の結果はもちろん、人にまつわるあらゆる人事情報を選考時から一元管理し、検索や加工ができるようにしておくことが望ましいでしょう。

まとめ

適性検査は、採用選考時の見極めだけでなく、入社後活躍のための科学的なデータとしてその活用範囲を広げています。現有社員一人ひとりの強み・弱みを把握し、強みを発揮するアサインメントをすること、弱みを補完するチーム編成をおこなうことが叶えば、さらなる成果創出につながります。

 

ピープルアナリティクスで成果を生みだすためには、そのデータが正しく、根拠のあるものであることが欠かせませんが、適性検査はその点でも活用の価値があり、今後も活用範囲を拡大していくと考えられます。


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