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Interview

生の情報を伝え、圧倒的定着率を実現。
東急不動産が実践する「仕事の厳しさ」の伝え方

RECRUITMENT

Published on 2023/08/04

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Profile

大柴 実佳Mika Oshiba

東急不動産株式会社
人事部 人材開発グループ

2018年、新卒で東急不動産に入社。会員制リゾートホテル「東急ハーヴェストクラブ」の開発を行う部署にて、マーケティングやブランディングを担当する。入社3年目より人事部に異動し、新卒採用・キャリア採用の企画・運営を行う。新入社員のフォローも担当。

橋口 璃輝Riki Hashiguchi

東急不動産株式会社
人事部 人材開発グループ

2021年、新卒で東急不動産に入社と同時に人事部へ配属。新卒採用・キャリア採用の企画・運営を行う。新入社員のフォローも担当。

総合不動産デベロッパーとして「都市事業」「住宅事業」「戦略事業」「ウェルネス事業」という4つの事業を展開する東急不動産。近年は「広域渋谷圏」において100年に一度と言われる大規模再開発を推進すると同時に、不動産の枠を超えた新事業の開拓にも注力しています。そんな同社の採用ポリシーは「生の情報を学生に伝えること」。現場配属型のインターンシップや、選考前の学生の希望に応じて社員が一対一で対話する「社員訪問」などを通じ、仕事の厳しい面もあえてリアルに伝えています。その結果、一般に定着が難しいともいわれる不動産業界において、近年の離職率はわずか数パーセントという驚異的な定着を実現。入社後の定着・育成まで見据えた緻密な採用戦略について、人事部の大柴様・橋口様にお伺いしました。

不動産デベロッパーのやりがいと厳しさを理解した上で入社してほしい

貴社は「都市事業」や「住宅事業」のみならず、再生可能エネルギー事業や物流事業、海外事業を展開する「戦略事業」、さらにヘルスケア事業やホテル・リゾート事業を担う「ウェルネス事業」と、一般的な不動産デベロッパーの枠組みを超えた幅広い事業を展開しています。事業戦略を踏まえた、貴社の採用方針についてお話しいただけますか?

大柴:
おっしゃる通り、当社では近年さまざまな事業にアプローチしており、環境先進企業としての取り組みも積極的に行っています。こうした幅広い事業領域の中で活躍できる人材を採用・育成するため、昨年には人事制度も一新しました。新たに設定された社員像は「事業プロデューサー」というものです。具体的に言えば、高い視座と広い視野をもって自ら挑戦する人物像。どの部署・業務に就いてもその環境を面白いと感じ、自分事として最後までくらいついてほしいという想いが込められています。

最近は職種別採用を行う企業も増えていますが、貴社では一貫して総合職採用を行われています。ここにはどのような意図があるのでしょうか。

大柴:
当社では入社後に配属先が決まり、ジョブローテーションにより10年間で少なくとも2部署・2職務を経験するしくみになっています。就職活動中の学生の中にはまだ自分が何をしたいのか固まっていない方も多いですし、入社後にやりたいことが変わる可能性もあるでしょう。当社は総合不動産デベロッパーとして買収、企画、開発、運営など不動産ビジネスを一貫して手掛けており、ゼネラリストとして幅広く経験を積むことができます。当社を志望される方はそうした点に魅力を感じてくださっています。

一つの仕事にとどまらず「事業プロデューサー」として活躍したい若者にとっては、非常に恵まれた環境といえそうです。そうした人材を採用するために、採用チームが特に大切にしているポリシーや強みを教えてください。

大柴:
一言でいえば、「生の情報を学生に伝えること」です。不動産業界は一般にハードなイメージがあると思いますが、実際に大変なことは多いのです。年次に関わらず大規模なプロジェクトにアサインされることも多く、1年目からフロントに立って関係者の皆様をまとめて業務を進めることもしばしば。ハードなイメージに直結する残業や出張ももちろんあります。それでも総合不動産デベロッパーにチャレンジしたい、東急不動産で働きたいという方を採用することが、私たちのミッションです。そのためにも、仕事の厳しさなど一般的にネガティブに映る情報も包み隠さず公開し、入社後のギャップをあらかじめ解消することが重要だと考えています。

現場配属型インターンシップと社員訪問でギャップを解消

「生の情報を学生に伝える」ために、具体的にはどのような施策を実施されていますか?

大柴:
私たちが特に注力している施策は「インターンシップ」と「社員訪問」の二つです。まずインターンシップについてお話しします。夏期インターンシップでは、不動産業界についてこれから学ぶという就活初期の学生を対象に、3日間のワークショップを開催します。当社が今まさに再開発を手掛けている渋谷を題材に、街づくりを体感していただくという内容です。一方、冬期インターンシップではより深く当社を理解いただくため、現場配属型インターンシップを実施。インストラクターを務める社員と学生が一対一のペアとなり、約3日間、実際の現場を体験するというものです。この現場体験には採用担当は参加せず、各現場のありのままの姿を見てもらっています。社内のミーティングはもちろん、社外の方との打ち合せなどにも同行できるため、東急不動産で働くリアルなイメージを持っていただけると考えています。

最近のインターンシップは、会社説明会型・ワークショップ型のものが多く、完全オンライン化している企業も多いようです。あえて対面で実際の現場に学生を連れて行くのはなぜでしょうか。

大柴:
先ほども申し上げた通り、総合不動産デベロッパーの仕事にはハードな面があります。例えば社内の打ち合せでもお互いの意見がぶつかる場面はありますし、社外との折衝などは真剣勝負です。そうしたリアルな現場の雰囲気は、イベントや採用サイトでは伝え切れないもの。実際の現場を見た上で、企業理解をしていただきたいのです。

参加者からの反響はいかがですか?

大柴:
ここ数年はコロナ禍の影響もあり、そもそも対面でのインターンシップを実施している企業が少ない状況でした。そのためか、「他の会社と違い、現場の社員と直接会うことで生の情報を手に入れ、納得のいく就職活動ができた」といったポジティブな意見を多数いただいています。もちろん当社も、非常事態宣言時などにはインターンシップをオンラインに切り替えました。その際にはオンライン開催であることを活かし、普段のインターンシップではなかなかお見せできないインドネシア、北海道、沖縄、栃木など遠隔地のプロジェクトをリモートで紹介するというプログラムを実施しました。各地の担当者の熱量が伝わる良いイベントとなり、オンライン開催のメリットも十分発揮できたと考えています。

「生の情報を伝える」というポリシーに貫かれた、すばらしい施策ですね。もう一つの「社員訪問」についてはいかがですか?

橋口:
本格的な選考が始まる前に、学生の訪問を受け付け、社員と一対一で30分から1時間ほど自由に話すことができるしくみです。受付は約200名の社員が登録した社員訪問システムから行っており、学生はプロフィールを見て気になる社員にアポイントをとることができます。対面・オンラインのどちらも可能ですが、遠方の学生も多いので割合としてはオンラインのほうが多いですね。

200名もの社員が対応されているのですね。社員訪問を受け付けている狙いはどのようなものでしょうか。

橋口:
インターンシップとも似ていますが、Webコンテンツだけでは伝えられない社員の人柄や社風を直接感じ取ってもらうことを目的としています。そのため、社員には「こういう話を伝えてほしい」といった人事側の要求は一切伝えず、学生からの質問にはすべて正直に答えてもらっています。

入社後のフォローにも注力し、ゼロに近い離職率を継続

―インターンシップと社員訪問を軸に、ギャップ解消に努めていることがよくわかりました。実際に新入社員の入社後ギャップは防げていると感じられていますか?

大柴:
例えば私と同期入社である6年目の社員は約30名いますが、退職者は一人もいません。

橋口:
入社3年目の私の同期も誰も辞めていません。若手社員では、年に1人辞める人がいるかどうかというところですね。離職率はかなりゼロに近い一桁だと思います。

大柴:
もちろん楽な仕事ではないので、最初は苦労する新入社員は少なくありません。それでも、納得して入社していただいているからこそ、成長に向けて頑張ってくらいついてくれているのだと感じます。それに加えて、当社では入社後のフォロー体制が充実しています。例えば四半期に一度、上司と1 on 1でキャリアについて話し合えますし、部署をまたいだ先輩社員と面談できる「ナナメンター」という制度もあります。これは社員発信でスタートしたプロジェクトで、業務に直接関係しないことからプライベートな内容まで気兼ねなく話ができると好評です。

入社後のフォロー・育成も見据えた採用戦略が、見事に功を奏しているのですね。最後に、今後の採用に向けての目標についてお聞かせください。

大柴:
多様な働き方が求められている社会環境の中で、当社も今年からダイバーシティ推進室を設立しました。昨年の人事制度改定も相まってより個人を尊重したキャリアの選択が可能となっています。また、当社ではかねてより多様性を重んじる社風があり、女性が少ないと思われがちな不動産業界でも当社は近年の新入社員の4~5割を女性が占めています。その一方で、日本の就職活動・採用活動はまだまだ画一的であることが否めません。例えば髪型ひとつとっても、日本の就活生はほぼ全員が暗い髪色で、女性は髪を結んで男性は短髪。服装もリクルートスーツに統一されています。面接のアピールポイントもほとんどが「ガクチカ」で、それ以外のご自身のパーソナリティが感じ取れる話が少ない。そうした状況を変えて、応募者の多様性や個性を見定められる選考を実現してみたいのです。

例えばどのような方法があるとお考えですか?

大柴:
実はコロナ禍での採用経験が一つのヒントになりました。大学での授業がオンライン化された世代の学生の中には「ガクチカとしてアピールできる経験がない」と悩む方がたくさんいらっしゃいました。その一方で、ダイナミックなエピソードとは違う、等身大のアピールができる可能性を感じることもできたのです。また、当社では同業他社に先駆けて動画選考を取り入れたのですが、動画なら服装や場所にとらわれない自由な自己表現ができることがわかりました。今後も試行錯誤を繰り返しながら、ダイバーシティを体現する採用を目指していきます。

橋口:
私は今以上に、就職活動を通じて学生とお互いのことを深く知り合えるようになりたいと考えています。そのためのベストな手段は、やはりインターンシップ。現在は物理的な制約もあって入社する方全員が参加しているわけではありませんが、どうにか工夫をして全員に参加していただけるようになれば、と考えています。


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