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Interview

「木を使って経済・社会・環境に貢献する」
住友林業の理念を次世代と共有するために

Published on 2021/03/19

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Profile

鎌田 匡美Kiyomi Kamata

住友林業株式会社
人事部 チームマネージャー

新卒で住友林業株式会社に入社。木材・建材商社部門で事務職として勤務したのち、総合職に転じ社長秘書を経験。家族の海外転勤を機に一度は会社を離れたが、6年後の2015年に復職、人事部に配属される。現在チームマネージャーとして新卒採用を統轄する。

住友林業株式会社といえば木造注文住宅のトップブランドですが、ただのハウスメーカーではありません。社名が示すとおり山林経営から自社で手がけ、木材・建材商社としても国内取扱高No.1。「木」に関するあらゆる事業を一手に担い、事業を通じて「経済」「社会」「環境」のすべてに貢献するユニークな企業でもあるのです。そして同社が人材採用において最も重視するのは、こうした企業理念を学生と深く共有することだといいます。そのために、細部までこだわり抜いた採用戦略を実践していると語るのは人事部の鎌田匡美様。自らも住友林業が大好きだと語る鎌田様の、採用への思いを存分に語っていただきました。

価値観の共有を最優先した採用戦略

御社では、応募者との「価値観の共有」を非常に重視した採用活動を行われているそうですね。

はい、その通りです。まず住友林業について簡単に紹介しますと、当社はハウスメーカーとしての側面もありますが、それは幅広い事業の一部でしかありません。(1)森林管理やバイオマス発電を行う資源環境事業、(2)商社として世界中に良質な木材・建材を供給する木材建材事業、(3)国内向け住宅・建築事業、(4)海外向け海外住宅・不動産事業、そして(5)高齢者向け介護施設などを手がける生活サービス事業という主に5つの事業を展開しています。そしてこれらの事業を通じて、「経済」「社会」「環境」のすべてに貢献するのが住友林業の理念。社員は「会社のため」ではなく「世の中のため」に働くという意識で仕事に取り組んでいます。採用活動においては、学生の皆さんにこうした企業理念をしっかり伝えることを重視しています。

御社の採用サイトでも、人と地球環境に優しい「木」を活かしたサービスの価値について強調されている印象を受けました。

ご存知の通り、今は世界中の企業が持続可能な社会の実現に向けて動くべき時代です。そうした中で、木というのは希有な「再生可能な資源」であり、今後人類が地球環境を守りながら生き抜いていく上で高い可能性を秘めた素材といえます。当社は創業以来330年以上にわたり、「木」にこだわって事業を続けてきました。そうした歴史と理念に基づき、社会に貢献できる魅力は、当社ならではのものだと思います。

そうした価値観を学生に伝えるため、どのような工夫をされているのでしょうか。

学生とのコミュニケーションを大切にしています。特に近年力を入れているのは、就職活動初期におけるインターンシップなどのイベントですね。

インターンシップはどのような方針で行われているのですか?

職種ごとに、社員とディスカッションをしながらワークを行うという内容です。ただし、仕事内容を伝えることだけが目的ではありません。まずは必ず、先ほどお話ししたような住友林業の歴史や理念をお伝えし、その上でそれぞれの仕事を擬似的に体験していただく構成をとっています。

そこにはどのような思いとねらいがあるのでしょうか。

仕事内容を中心にお伝えするようなインターンシップでは、最も重要な価値観の共有という目的が達成できないと考えているからです。たとえば営業を例にとると、単に家を売るという仕事をしているだけだと、それを通じてどう環境に貢献しているかは実感しにくいかもしれません。しかし、当社が環境保全を重視した森林運営や木材の供給を行っていることを理解していれば、住宅事業が社会、経済、環境への貢献につながることがわかる。実際、入社した社員を見ても、インターンシップでこうした理念をしっかり共有できた人ほど離職率が低く、業績を伸ばしている傾向があります。

インターンシップに参加した内定者からの意見はいかがですか?

「インターンシップを通じて当社の魅力を知った」という声は非常に多いです。特に近年の学生はSDGsに代表される社会・環境貢献に関心を持つ傾向があります。当社の、「自社の利益のみならず社会全体の利益を重んじる姿勢」に共感してくれる方も増えてきましたね。

課題提出を通じて伝わる、応募者の「想い」を大切に

貴社ではどのような「求める人財像」を設定されているのでしょうか。

職種や事業部によって少しずつ異なりますが、たとえば営業でしたら「この人から家を買いたい」と思わせる人間的魅力や、最後までやり抜く胆力を重視します。業務企画職なら、現状の課題を見いだし解決する力や、新しい事業を切り拓く好奇心や挑戦心。しかし、どの職種にも共通するのは「住友林業の事業を継続しようという志のある方」そして「私たちが一緒に働きたいと思える方」ということになると思います。

そうした資質を見極めるために工夫されていることがあれば教えてください。

インターンシップが、面接以上に応募者の資質を見極めるのに役立っていると感じます。グループワークへの取り組み方を見ることで、その人の考え方や推し進める力、チームにどのような貢献ができるか、感じ取ることができるからです。

たとえばどのようなワークを行われるのですか?

たとえば業務企画職のワークであれば、持続可能な社会づくりに向けて住友林業がどんな事業を生み出せるか、自由に企画してもらいました。異業種企業とのコラボレーションで新規ビジネスを立ち上げるなど、斬新な企画がたくさん発表され、充実した内容となりました。

貴社のビジネスと、企業の社会的価値を同時に学べる、興味深いワークですね。本選考の段階では、人財の見極めのためどのような点に注力されていますか?

例年、選考の過程で課題を出し、提出していただいています。

どのような課題ですか?

研究職であれば、大学・大学院での研究内容をレポートにまとめていただきます。これは文字数の少ないエントリーシートでは詳細の研究内容がわからず、専門性の高い当社の研究分野と合致するかどうか見極めが難しいからです。また、建築技術職ですと、例えば「好きな家具」や「自分が将来住みたい家」の手書きスケッチを描いていただきます。

かなり負荷が高い課題のようにも見えますが、どのような意図があるのでしょうか。

おっしゃる通り、「住友林業の選考は課題が大変だ」という声もよく聞かれます。単純にエントリー数を増やしたいのであれば、課題を減らした方が良いでしょう。しかし、私たちの目標は採用人数ではなく、住友林業が直面する様々な課題に本気で向き合い、直向にチャレンジし続けてくれる方と出会うこと。そのために、あえて少し高いハードルを設け、これを乗り越えて来てくれる方と会いたいと考えています。

提出された課題から、応募者の想いは感じられますか?

すごく感じられますね。たとえばスケッチひとつとっても、私たちが重視しているのはスキルではなく、そこに込められた「本気の想い」です。たとえ拙くとも、丁寧に、心をこめて描かれた絵は一目見ればわかるものです。さらに面接のときに課題作品についてご自身に語っていただくことで、課題に込めた想い、そして当社への想いをよりリアルに引き出すことができます。

長く働くほど見えてくる、住友林業ならではの魅力

新型コロナウイルスの流行の影響を受けた2021年新卒採用を踏まえ、今後の採用に向けてどのような展望をお持ちか、お聞かせください。

2021年卒採用では、学生の不安を払拭することを優先して選考をいち早くオンライン化し、スケジュール通りの選考を行いました。結果的には、オンラインでも充実した選考を行うことができたと思います。とはいえ、私たちはもちろん学生の側にも、できれば対面で会いたいという気持ちがあるのも事実です。2022年新卒採用では、感染状況に柔軟に対応しつつ、イベント、選考共にオンライン・対面を織り交ぜていきたいと考えています。

その他、テクノロジーを駆使した採用活動に対してはどのように考えられていますか?

YouTubeを使用したWeb広報や、Googleアナリティクスを使用したアクセス分析、そしてAI、動画解析など、試してみたい技術はいろいろありますね。あくまで「人」を軸とした採用を忘れることなく、採用精度を高めていきたいと考えています。

2021年卒採用の内定者が間もなく新入社員としてご入社されるわけですが、採用担当者として彼らに期待することは何でしょうか。

近年の新入社員は非常に能力の高い方が多く、2021年の新卒入社の方々ももちろん例外ではありません。存分にその力を発揮し、素晴らしい活躍を見せてくれると信じています。一方で、当社は歴史が長く伝統を大切にする会社でもあり、若い方から見ると「古い」と感じる部分もあるかもしれません。たとえば当社では、最初は誰もが現場で基礎的な業務に就き、徐々に経験を積んでいくことになります。入社時に抱いていた大きな志をすぐに遂げられず、焦りを感じる人もいるかもしれません。でも、やがてリーダー、課長、支店長、事業部長へとステップアップしていくごとに、現場で積んだ経験の意味がわかってくるはず。そしていつか必ず、「木」を通じて社会に貢献する住友林業の価値が、改めて実感できると思います。まずは焦ることなく、一つひとつの仕事にしっかり取り組みながら、それぞれの目指すキャリアを実現していってほしいと思います。

鎌田様は入社以来、様々な部署を経験し、一度は海外転居のために会社を離れ、その後再び戻られていますね。鎌田様ご自身は、住友林業のどこに魅力を見出されているのですか?

もともと私が住友林業を選んだ理由は「住まいに関わる仕事がしたい」というものだったのですが、最初に配属されたのは商社事業で、その後も住宅事業に直接は関わっていません。しかしそのおかげで「ハウスメーカーだけではない住友林業」の魅力がわかりましたし、「コツコツ実直にビジネスを手掛けつつ、新しいことに挑戦する」当社の気風にも惹かれていきました。そして何よりの魅力は「こういう人と一緒に働きたい」と思える社員がとても多いこと。帰国したとき、住友林業に戻ることに迷いはありませんでした。そして、今は自分が住友林業の将来を担う魅力的な人財を採用する仕事に携われていることに、責任とやりがいを感じています。とはいえ、採用が成功したかどうかが本当にわかるのはずっと先のこと。私が採用に携わった人たちが、10年後、20年後にどんな活躍をしているか、今からとても楽しみです。

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