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Interview

日本の第一次産業を守る意義を伝えたい。
農林中央金庫が「個別フォロー」にこだわる理由

Published on 2021/12/09

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Profile

高橋 源一郎Genichiro Takahashi

農林中央金庫
コーポレート本部 人事部
人材採用班 兼 人事班 調査役

2012年4月、農林中央金庫に新卒で入庫。大阪支店にて事業法人融資を担当後、2015年に本店へ異動、資金為替部にて外国為替の取り扱い業務(資金運用、レポート作成等)に従事する。2018年、内閣府に出向し地方創生関連プロジェクトに参画。2019年10月、人事部へ異動。現在は新卒採用の統括および企画推進を担う。

小谷 友理江Yurie Kotani

農林中央金庫
コーポレート本部 人事部
人材採用班 兼 人事班 副調査役

2014年4月、農林中央金庫に新卒で入庫。高松支店にてリテールビジネスに従事し、県内JAバンクの企画推進、顧客満足度向上、事務指導など幅広いサポート活動に取り組む。2017年2月にリスク評価部へ異動。保有アセットのモニタリング業務、リスク管理システム保守・開発、アロケーション策定時のリスク分析等を行う。2021年4月に人事部へ異動。現在は新卒採用の企画推進を担う。

「意味のある銀行」――農林中央金庫の新卒採用サイトのトップページを飾るこのキャッチコピーは、決して誇張ではありません。農林中央金庫のミッションは、金融を通じて日本の第一次産業に貢献すること。経営コンサルティングやM&Aアドバイザリー等の多面的なソリューション提供も通じ、日本の食とくらしを守り続けています。一方では、総資産100兆円超を誇る、国内最大級の金融機関/機関投資家としての一面も持ち合わせています。「一次産業を支えるやりがいと、大手金融機関に負けない多彩な金融業務を経験できるのが当庫の魅力。それを学生に伝えるのが私たちの使命だと考えています」と語るのは人事部の高橋様と小谷様。お話を通じて見えてきたのは、「意味のある銀行」に相応しい誠実な採用戦略でした。

伝えたいのは、「日本の農林水産業を支える」という理念

貴庫は農林水産業のメインバンクとして、日本の食とくらしを支えるという公益性の高いミッションを帯びた金融機関ですね。この事業に基づき、どのような採用ポリシーを掲げているのか、お聞かせいただけますか。

高橋:
今おっしゃった、弊庫の理念と存在意義に共感していただくことが採用活動において最も大切なことだと感じています。インターンシップ、説明会、面接・面談などあらゆるフェーズを通じて、いかにその理念を伝えるかに注力しています。

入庫される方は、やはり農学部出身者など、もともと第一次産業に興味があった方が多いのですか?

小谷:
いいえ、そうとは限りません。例えば、それこそ私の場合は商学部出身で農林水産業にはもともと馴染みはなく、金融機関への就職を希望する中で弊庫に出会いました。バックボーンにかかわらず、「日本社会に広く貢献したい」という志向性が強い方が弊庫の事業を知り、入庫してくださることが多いようです。

貴庫は国内有数の資産を有する金融機関でもあります。その点においても、強い影響力をもって社会に貢献できる環境と言えそうですね。

高橋:
その通りだと思います。農林中央金庫を含めたJAバンクグループは、民間金融機関の農業融資において国内トップシェアを誇っています。さらに近年は金融事業だけでなく、お客様の販路拡大やIT化、ビジネスモデル構築に向けた経営コンサルティングといった非金融事業も強化しています。

社会貢献度の高さ、金融機関としての規模感、仕事の幅広さ。どれも非常に魅力的な要素です。

小谷:
ありがとうございます。ただ、残念ながら弊庫の知名度や事業への理解度は、採用市場においては決して高くありません。ほとんどの学生は弊庫の名前も知らないのが現状です。それを克服することが、採用における大きな課題となっています。

一人でも多くの学生と「会う」という方針

認知度の低さという課題を乗り越えるために、2022年卒採用において具体的にどのような施策に取り組まれましたか?

高橋:
2021年卒採用では、コロナ禍に伴い急遽採用がオンライン化されました。その結果、弊庫への理解を深めていただくことが以前より難しくなったことは否めません。オンラインではどうしても一人ひとりの学生との接触時間が減り、対面の場合よりも信頼関係を構築しにくいためです。そんな昨年の反省を踏まえ、22年卒採用ではとにかく学生とオンライン上で「会う」機会を意識的に増やしました。

どのように接触機会を増やしたのですか?

高橋:
まず、選考でお話しする学生は必ず一度に一人と決めました。複数の学生と同時に面接することをやめることで、一人ひとりの学生と集中して話せるようにしたのです。これにより、限られた時間のオンライン面接ではありますが、学生としっかり向き合えるようになったと感じています。

小谷:
接触機会を増やしたという点について補足すると、弊庫ではインターンシップの前にも「インターン選考会」というものを開いており、ここでも相当数の学生とオンラインで面談を行っています。これらの面談も含めれば、私も高橋も年間に500人以上の学生と一対一で話をしていることになります。

採用サイトや動画コンテンツなど、情報発信の方法がさまざまある中で、なぜそこまで学生と「会う」ことに多大なリソースを割かれているのですか?

高橋:
私たちは大手のB to C企業や金融機関のように、学生に広く知られた組織ではありません。採用サイトなどを通じて「第一次産業への貢献」という理念について伝えることに最大限努力してはいますが、表面的な言葉だけでは伝わらないものもある。職員がどれだけ綺麗事ではなく本気でこの事業に取り組んでいるのかという生の想いは、やはり直接話さなければ伝わらないと感じるのです。

直接の会話を通じて、その「想い」は学生に伝わっていると感じますか?

高橋:
個人差はあるものの、相当な効果があると思います。

小谷:
面談や面接には、弊庫の職員の人柄に触れていただくという目的もあります。銀行というと堅苦しいイメージを持たれるかもしれないのですが、実際の農林中央金庫は上下関係もフラットで、穏やかな人が多い組織です。

少し前に、銀行内の激しい抗争が描かれるテレビドラマが流行りましたが……。

小谷:
あれはファンタジーです(笑)。少なくとも私は、弊庫で激昂している職員を見たことは一度もありません。

高橋:
確かに、選考を通じて出会った職員の人柄に惹かれて入庫を決めたという学生は多いですね。2022年卒採用では意識的にたくさんの学生と会うことにより、例年以上に多数の優れた人材、弊庫にマッチした人材に巡り合うことができましたし、農林中央金庫の雰囲気も感じ取っていただけたと実感しています。

それは素晴らしいです。逆に、2023年卒採用に向けた課題はありますか?

高橋:
「人」の魅力は十分伝わったものの、理念や仕事のやりがいといった面については、まだまだ伝え足りないように感じます。2023年卒採用では、オンラインでいかに事業の魅力を伝えるかがテーマになってくるでしょう。

インターンシップ、内定者フォローもきめ細かく

2023年卒採用については、貴庫はすでにこの夏にインターンシップを実施されています。先ほどお話しいただいた課題解決に向けて、どのような取り組みを行われたのでしょうか?

高橋:
弊庫のビジネスの意義や魅力を、わかりやすく伝えるプログラムを目指しました。具体的には、3~5日間かけて当社の3つの主要ビジネス(投資、リテール、食農)をすべて疑似体験しつつ、日本の農林水産業に寄与するという理念を理解していただく内容です。各分野で活躍している職員が講師を務め、現場のリアルな話をしっかりお伝えしました。

小谷:
内容のブラッシュアップに加え、忙しい学生の皆さんが一人でも多く参加できるよう、実施スケジュールにも配慮しました。例年であれば1つのコースを3~5日間連続で実施していたところを、あえて間を開けて開催しました。実験的な試みでしたが、結果的には多くの学生から「スケジュールの調整がしやすい」と好評でしたし、休みなく連続で会うよりも長い期間をかけて何度も会うほうが、コミュニケーションが深まりやすいと感じました。

さまざまな角度から学生への配慮をされているのですね。ビジネスを伝えるという点では手ごたえはいかがでしたか。

高橋:
現時点で成果を明言するのは難しいのですが、今のところアンケートではかなり高い評価をいただいています。例年もインターンシップがきっかけで弊庫の事業を詳しく知り、「最初は投資にしか興味がなかったが、食農に携わりたくなった」などという方が多くいらっしゃいますし、それが入庫の決め手になることも少なくありません。

小谷:
反対に、第一次産業への融資だけやっている銀行だと思っていた方が、それ以外の幅広い仕事があると知って驚かれることもあります。

選考後についてもお聞きしたいのですが、内定者フォローについてはどのように行われていますか?

高橋:
面接同様、必ず全員と一人ずつお会いし、入庫後にどこでどんな仕事をしたいかといったことを、直接お聞きします。アンケート上では「配属先はどこでもいい」と書いた内定者でも、直接話してみると「実は〇〇の部署で働きたい」という本音が聞けるものですから。私たちは可能な限り、内定者の希望を尊重して配属先を決めたいと考えています。せっかく農林中央金庫でやりたいことが見つかった人を、いわゆる「配属リスク」にさらしたくはないのです。内定者には、「私たちを信じて、本当にやりたいことを伝えてほしい」と話しています。

小谷:
それ以外の工夫としては、2022年卒採用の一部でオンラインアプリでのOB・OG訪問を試験的に導入しました。現場職員の話を直接聞くことで疑問を解消し、弊庫への理解を深めてもらうためです。2023年卒採用以降から、運用の対象範囲を徐々に広げていきたいと考えております。

インターンシップから内定者フォローまで、本当に手間を惜しまず学生に寄り添われているのですね。最後に、今後の採用活動に向けて抱負をお聞かせください。

高橋:
農林中央金庫の存在意義を、少しでも多くの方々に伝えたいですね。触れて頂ければ、弊庫の理念にきっと共感してもらえると私は信じています。また、私自身、農林中央金庫に入庫して本当に良かったと感じており、振り返ってみると入庫当時の期待感を上回っています。弊庫は想像以上に面白い仕事を経験できる銀行ですし、また金融機関としての強さや、農林水産業という分野の重要性・将来性もあります。知って頂けないのは、私たちはもちろん、学生さんにも非常にもったいないことだと思っています。この状況を変えるため、マーケティング的な手法も駆使し、これまでに以上に農林中央金庫の認知度向上に努めたいと考えております。

 

小谷:
農林中央金庫を、「学生本人はもちろん、その周りにいる方から見ても魅力的な銀行」として世に知ってもらえるようにしたいです。実際、農林中央金庫は規模や理念だけでなく働きやすさという点でもすぐれた銀行だと思います。私も高橋と同じく、人事部に来る前にさまざまな部署で責任ある仕事を任せてもらい、ときにプレッシャーを感じつつ、金融を通じて日本の農林水産業を支えるやりがいを実感しました。「大規模金融機関の人事部とは思えない」とも言われる穏やかな雰囲気はそのまま残しつつ、事業・仕事のダイナミックな魅力をさらに伝えていけるよう、努力していきたいと思います。

 

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