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最新マーケティングモデルに学ぶ、応募者との関係性を育てる方法

シリーズ│採用マーケティング

Published on 2020/04/20

求職者優位の“採用氷河期”が依然として続くなか、採用スケジュールの動向や新たなHRテックツールが注目され、採用活動を取り巻く環境も変化を続けています。そんななかいま注目されているのが、マーケティングの概念を採用活動に当てはめた「採用マーケティング」です。企業と応募者のより深い理解に基づく採用-就職を実現するための採用マーケティングの背景や考え方をご紹介します。

 

採用活動にも取り入れられるコンテンツマーケティングの考え方

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採用環境の変化にともない、採用活動の早期化、長期化に対応する施策が求められるなか、マーケティング理論が採用活動に役立つということがあらためて注目されています。これまでの採用は、多くの母集団を形成し、その中から欲しい人材を選考するという手法が主流でしたが、現在のマーケティングの購買行動モデルを理解することで、採用を取り巻く環境の変化に対応した手法を取り入れることが可能となります。

 

まず、マーケティングとは簡潔にいうと自社や自社製品の「ファン」を増やすための一連の取り組みのことですが、消費者の心を掴み、自社のことを好きになってもらうためには、消費者が何を考え、どのように行動するかを理解する必要があり、そのためにさまざまな方法論やツール、フレームワークなどが考案されています。購買行動モデルはそうしたなかの概念のひとつで、消費者が何かを購買する際の行動プロセスをモデル化したものです。購買行動モデルは時代とともに変化し、近年はコンテンツマーケティングの時代といわれ、「DECAX」モデルが注目されています。従来のモデルでは、企業が消費者の注意を引いて購買行動を起こさせる、いわゆるテレビCM等による一方的な情報の伝達が主体でしたが、今では消費者が検索エンジンを利用して自身の欲しい情報を集めるようになったため、消費者からの発見(Discovery)が購買行動を引き起こすファーストステップになりました。そのため、企業は消費者にとって有益な情報を発信し、定期的に更新することで、消費者との関係を構築(Engage)することが重要になってきています。消費者はその情報が自身にとって有益であることを確認(Check)した後、購買行動(Action)を起こすのです。さらに、その体験をSNSなどで共有(eXperience)することで、新しい消費者が「発見」し、再び「DECAX」のサイクルが循環することになります。

 

 

潜在応募者/就活生の「発見」から始まる関係構築

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「DECAX」モデルを採用マーケティングに取り入れる際に特に重要なポイントとなるのが、発見(Discovery)と構築(Engage)です。コンテンツマーケティングにおいて、ファーストステップの「発見」を採用活動に置きかえると、まだ本格的に就職活動を開始していない学生(潜在応募者)や就職活動中の学生(就活生)に向けて、それぞれの活動状況や興味・関心にあわせた情報や自社の魅力などを発信していくことで、幅広い層にアプローチし、潜在応募者/就活生が能動的に「発見」するきっかけを作ることができます。さらに、潜在応募者/就活生にとって価値のある情報を継続的に発信することによって、自社のファンとなり、応募へと意向が高まることが期待できます。応募から内定承諾・入社までの期間も、引き続き接点を持ち続けることが有効ですが、このときに活用したいのが、採用管理システムによる閲覧履歴や行動履歴のデータです。自社から送信しているメールの開封状況や閲覧しているコンテンツなどから、応募者が興味のあるコンテンツや会社に求めているもの(成長重視か働き方重視かなど)を把握し、それに応じた情報を発信することが可能になります。

 

また、情報発信は採用のフェーズに応じてSNS、メール、Web などのチャネルを選択する必要があります。このなかでも、採用フェーズ全般を通して活用できるのがWebによる発信で、とくにコンテンツマーケティングと相性のいい採用オウンドメディアが注目されています。採用オウンドメディアは、自社で運営する採用に特化したメディアで、企業文化やミッション、社員のインタビューなどを多様な切り口で年間通して発信することでき、潜在応募者/応募者との継続的な関係構築が可能となります。また求職者だけでなく、すでに働いている社員に向けても、会社の取り組みを伝えたり、自社の魅力を再発見してもらったりするきっかけとなり、エンゲージメントを高める効果も期待できる手法です。

まとめ

採用マーケティングが注目される背景には、少子化にともなう採用の難化による潜在応募者層獲得の必要性と、多様な価値観をもつ学生に向けた情報発信の2点が挙げられます。従来の企業側からの一方的な発信ではなく、潜在応募者/応募者が知りたい情報や自社の魅力を伝えるコンテンツなど、さまざまな情報を多様なチャネルで継続して発信することで、企業への理解を深め、自社のファンとして定着し、入社に繋げることが期待できます。本シリーズでは、採用マーケティングに役立つコンテンツ制作や採用オウンドメディアについて紹介していきます。


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