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採用マーケティングを実現するための精緻な管理とテクノロジー

シリーズ|採用マーケティング

Published on 2020/03/31

求職者優位の“採用氷河期”が依然として続くなか、採用スケジュールの動向や新たなHRテックツールが注目され、採用活動を取り巻く環境も変化を続けています。そんななかいま注目されているのが、マーケティングの概念を採用活動に当てはめた「採用マーケティング」です。企業と応募者のより深い理解に基づく採用-就職を実現するための採用マーケティングの背景や考え方をご紹介します。

 

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いま、注目を集める採用マーケティングの考え方

採用マーケティングの実現を後押しするHRテクノロジーの潮流

 

広告を中心にデジタルマーケティングが普及する中、テクノロジーの活用は人事領域にまで及んでいます。たとえばAIを活用することで、エントリーシートの合否判断や活躍人材の予測、面接などが大幅に効率化できるだけでなく、企業と求職者とのマッチングを高め、科学的な戦略を実施することができます。さらに人事データを収集・分析し、組織作りに生かすピープルアナリティクスを導入する企業も増えてきました。採用マーケティングに取り組むためには、データの蓄積・分析が重要なため、昨今のHRテクノロジーの進化が、採用マーケティングの拡大に大きく貢献しているといえるでしょう。

 

一般社団法人日本中小企業情報化支援協議会が発表しているHR Tech業界カオスマップには、449のHRテクノロジー関連サービスが掲載されています(2019年10月15日現在)。では実際に企業は、どのような領域に導入し、活用しているのか、HR総研が2019年に企業の人事責任者・担当者を対象に行った「HRテクノロジーに関する調査」において「HRテクノロジーを導入している」と回答した企業を対象にアンケートをおこなった結果によると、「評価/人事考課」「人材配置(キャリア管理)」「労務管理」が、いずれも34%で同率1位となりました。企業規模別で見ると、従業員数301~1000名の中堅企業では「採用管理」の導入が67%と突出しています。大企業が評価や配置などを含めた人事業務全般にテクノロジーを活用している一方で、中堅企業ではまず採用業務に取り入れている傾向が強いようです。昨今では採用の母集団形成、メール配信、採用イベントのスケジューリング、採用ホームページのコンテンツ管理、書類選考から面接までの進捗やタスク処理、選考の結果処理など、各フェーズを一元管理できる採用管理システムが普及しています。

採用管理システムの普及で精緻なデータ管理が可能に

 

これまでインターンシップや会社説明会、面接、リクルーター面談などは、多くの協力社員の動員が必要とされてきました。しかしHRテクノロジーの潮流による採用管理システムの普及によって、現在ではWebセミナー、オンライン面接、録画面接などITを駆使した効率的かつ戦略的な採用施策が実現できるようになってきました。

 

採用管理システムは、採用活動の各フェーズの一元管理はもちろん、インターンシップ、ダイレクトリクルーティング、リファラル採用、新卒紹介といった多様な接点も手間なく一元管理でき、履歴もきめ細かく残せるため、採用マーケティングに必要な精緻なデータ管理を可能にします。また採用管理システムを導入することで、データが可視化され、常に最新の情報を得ることができるため、たとえば「内定承諾者に効果があったコンテンツ」から次年度の施策を検討することもできるほか、コンテンツそのものを作成できる機能を有した採用管理システムも存在します。あらゆるデータ分析を多様なテクノロジーという手段に乗せ、採用活動のPDCAサイクルに組み込むことが浸透してきたことで、ソリューションも企業の採用戦略に応じて多様化かつ具体性を帯びた施策が増えてきました。

まとめ

採用マーケティングを成功させるためには、全体に向けたマスマーケティングではなく、応募者ひとり一人に応じたOne to Oneマーケティングが重要となります。その鍵となるのがHRテクノロジーです。HRテクノロジーは、導入自体を目的とせず、どのように活用できるか、自社にとってベストな活用方法は何なのかを考えて、試行錯誤していくことが重要です。効果的に活用することで、採用成果に繋がると思われます。

参考

一般社団法人日本中小企業情報化支援協議会「HR Tech業界カオスマップ」


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