大手ドラッグストアチェーンで化粧品販売チーフを経験し、2008年に花王グループカスタマーマーケティング株式会社の前身である花王カスタマーマーケティング株式会社に入社。営業に従事した後、トレードマーケティング部門に異動。その後、D&I推進室(当時)にて多様性推進を行う。現在はキャリア開発部採用グループの部長として、花王グループカスタマーマーケティング、花王ビューティブランズカウンセリングの採用全般を統括すると同時に、DE&I推進グループの部長として多様性推進も取りまとめている。
RECRUITMENT
Published on 2026/10/27
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篠 絵里子Eriko Shino
花王グループカスタマーマーケティング株式会社
人財開発部門 キャリア開発部 採用グループ 部長
大手ドラッグストアチェーンで化粧品販売チーフを経験し、2008年に花王グループカスタマーマーケティング株式会社の前身である花王カスタマーマーケティング株式会社に入社。営業に従事した後、トレードマーケティング部門に異動。その後、D&I推進室(当時)にて多様性推進を行う。現在はキャリア開発部採用グループの部長として、花王グループカスタマーマーケティング、花王ビューティブランズカウンセリングの採用全般を統括すると同時に、DE&I推進グループの部長として多様性推進も取りまとめている。
花王グループカスタマーマーケティングでは、忙しい現代の学生に寄り添いつつ、営業適性の高さと志望度の高さを兼ね備えた応募者とのマッチングを追求しています。2026年の新卒学生採用では、約1時間の会社説明イベントをスタンプラリー式で受けられるオープン・カンパニーを実施。リアルなゲーム感覚で様々なテーマの企業情報を学べるこのイベントは学生から非常に好評を博し、内定承諾率をコロナ禍以降、過去最高に引き上げることに成功しました。「トレンドに流されず、企業理念の中の一つにある“正道を歩む”に沿う採用をしたい」と語るキャリア開発部の篠様に、数々の独自施策とその意図を伺いました。
まずは改めて、貴社の事業についてご紹介いただけますか。
当社は花王グループに属する、花王商品の販売を担う専門商社です。日本全国のドラッグストアやスーパーマーケット、EC企業など、1000社以上と取引しております。当社の強みは、生活者の日々の暮らしに寄り添う約80ブランドの日用品・化粧品を取り扱っていることです。この豊富な商品・ブランド力を活かし、幅広い提案ができることが、当社の優位性となっています。
採用ポリシーを教えてください。
当社の企業理念において、基本となる価値観のひとつに「正道を歩む」というものがあります。採用においても、重要なターニングポイントを迎える応募者と誠実に向き合い、一人ひとりの人生に寄り添う真摯な対応を心がけています。
貴社が求める人物像はどのようなものですか。
当社を取り巻く環境は、これまでにないスピードで変化しています。だからこそ、変化をしっかりと捉え、周囲を巻き込みながら挑戦しつづけられる、そんな人財を求めています。主に営業職を採用するため、変化への適応力、柔軟な対応力、コミュニケーション能力、ストレス耐性などを重視しています。
選考フローの中で、特に工夫されている施策を教えてください。
2026年の新卒学生採用から「スタンプラリー型オープン・カンパニー」を実施しています。これは、1時間弱の短い時間で、企業説明会やさまざまなキャリアの先輩社員によるトークイベントや、教育部からの詳細な業務説明などの5種類のイベントを3つのステップに分けて開催するというものです。参加人数は、社員とのコミュニケーションがとれるよう、一開催あたりの人数を少人数にし、開催数を増やすという方法を取りました。
この企画の最大の特徴は、最初のイベントに参加した人が2回目のイベントに、そのイベントに参加した人が3回目のイベントに、とステップを進みながら参加できるシステムです。マイページ画面には、スタンプカードの画像が表示され、自分が参加したイベントにはどんどんスタンプが押されていく様子が可視化できるようにしました。スタンプラリーのようにオープン・カンパニーを楽しんでいただける仕組みをつくりました。
ユニークな取り組みですね。どのような狙いがあるのでしょうか。
現在の学生の多くは、早期から多くの企業のインターンや会社説明会に参加しており、非常に忙しい学生生活を送っています。当社が自分に合う会社かどうかを効率的に見極めていただきたいと思い、短い時間に設定しました。
もう一つの狙いは、志望度の高い学生とのマッチングです。当社で長く活躍する社員の多くは、花王商品への強い思い入れがあったり、花王グループで働きつづけたいという意欲が強い傾向があります。スタンプラリー式にすることで、当社に強い関心を持つ学生が先のステージに進むことになり、志望度の高い学生とのマッチングが可能になると考えました。また、スタンプカード画像をマイページ画面に表示し、スタンプが貯まっていく様子を可視化することで、楽しみながら「さらに参加したい」と思っていただけると考えています。
内容についても、短時間で当社のことを学べるよう工夫を凝らしています。最初はベーシックな会社説明、次に若手社員の話、その次はキャリアステップを進んだ社員や、商品開発に携わる社員の話といったように、ステップが進むほど深く会社を理解できる構成をとっています。さらに、イベントに登壇する社員は学生から自由に質問を受け付けたり、司会も、学生の皆様の立場で聞きたいと思うような、例えば残業や転勤といった、本音の質問を投げかけたりします。これにより、ときにハードな状況がありながらも、やりがいの大きい当社の営業職のリアルもしっかり知っていただけるかと思います。
実にきめ細やかな配慮ですね。どのような反響や成果が見られましたか。
参加者の皆さんからは、「こんなに満足なオープン・カンパニーは初めてだった。ワクワク感があり、就職活動をしている人のための工夫がよく伝わり、人を大切にしている会社だと感じた」「ステップ1から順に参加していくことで、深く企業について理解でき、スタンプも押されていくので強い達成感があった」といったご意見を頂きました。参加者の9割以上が「とてもよかった」と回答し、2026年の新卒学生採用の内定承諾率も、コロナ禍以降、過去最高の数値を記録しました。志望度が高い学生とのマッチングという目的も達成できたと考えています。
面接時のコミュニケーションを深めるために、どのような工夫をされていますか。
最終面接の前に行う二次面接の形式を少し変えました。基本的に、面接はデスクを挟んで対面で行っていますが、二次面接は机の角を挟み、L字型に座って面接を行うスタイルにしたのです。
その狙いはどのようなものですか。
正面から向かい合うよりも、斜めに座った方がお互いにリラックスして話せるためです。面接では緊張して普段通りに話せなくなるケースもありますが、私たちは、応募者が緊張のない状態で面接に臨むことで、本来の姿やポテンシャルをしっかりと見極めたいと考えています。当社でも、上長とメンバーで行う1on1の際にはL字型に座って話すことが多く、この方がお互いに話しやすくなることがわかっています。
L字型面接の効果はいかがですか。
学生からも面接官からも好評です。L字型にしてからは普段通りに学生と向き合えたと話していますし、多くの面接参加者からも、話しやすかったので自分の力を出し切ることができたという意見をいただいています。
内定者フォローについては、どのような施策を実施されていますか。
内定者の不安を解消するため、なるべく接点を多く作ることを心がけており、その一環として「KCMKマガジン」というコンテンツを、毎週マイページを通じて発信しています。これは、新入社員や若い先輩が働いているリアルな姿を紹介したり、オフィスや入社研修の様子など、入社前の学生の不安を払拭するための情報を発信したりするものです。画像を交えたわかりやすい内容となっており、内定者からは「毎週、読むのが楽しみだった」「入社に向けて励みになった」といった好意的な声を多くいただいています。その他にも、対面の交流会やオンラインでの説明会など、内定者向けのイベントを適宜実施し、安心して入社いただけるようフォローを行っています。
かなり手厚いフォローですね。内定者フォローでは、どのようなことを大切にされていますか。
毎年、その年の内定者がどんなことに不安を感じていて、どんな情報があったら喜んでもらえるかを採用担当メンバーが一丸となって考え、様々な案に取り組んでいます。これから仲間になる内定者のことを一番に考え、真剣に向き合うことが、内定者との関係構築に大切だと思います。
篠様は採用活動を通じて、特にどのような瞬間に喜びや達成感を感じていらっしゃいますか。
やはり、自分が採用に携わった人財が入社後に活躍していると聞いたときです。採用に参加してから8年経つので、そうしたうれしい事例がたくさんあります。子どもの活躍を見守るような気持ちになるときもありますね(笑)。採用担当のミッションは、人財を採用すること自体ではなく、採用を通じて会社の成長に貢献することです。その意味でも、採用した人が会社の成長に寄与していると感じられたときは、採用担当として、これ以上ない喜びです。
最後に、今後の採用活動に向けて、目標や展望をお聞かせください。
細かい施策については柔軟に進化させていきたいと考えていますが、採用戦略全体については、あまり世の中のトレンドに左右されないようにしています。例えば、近年の新卒採用は早期化が進んでいますが、就職活動のために学業がおろそかになったり、貴重な時間を犠牲にしたりすることは、必ずしも正しいとはいえないと思います。あくまで私たちが何のために採用をしているのかという目的意識を忘れずに、採用活動に取り組んでいきたいと常に思っています。
また、今後は若い人の就職に対する価値観が変わり、数年で会社を離れる人も増加すると思います。すると、従来の新卒一括採用が通用しなくなり、リファラル採用、通年採用などを含め、採用自体が多様化していく可能性も高いでしょう。そうした未来が予想されるからこそ、これからはいっそうトレンドに流されず、地に足をつけて採用のあり方を模索していく必要があると考えています。
共に取り組んだ採用グループメンバー(桑田さん・鈴木さん)と
Special Feature 01
人材データを蓄積し、その後の採用可能性につなげていく「タレントプール」。
新たな採用手法の実現方法を紐解きます。
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