2022年入社。パーク24グループにおける健康経営の方針策定および施策の企画を担当。 社内への健康経営の浸透と、全国に点在する多職種・多様な働き方の従業員の健康底上げに取り組んでいる。 臨床心理士として、従業員のメンタルヘルス支援にも携わる。
高橋 和子Wako Takahashi
パーク24株式会社
グループ人事本部 人事企画・DEI推進部 健康経営グループ ヘルスケアセンターセンター長 / 臨床心理士
2022年入社。パーク24グループにおける健康経営の方針策定および施策の企画を担当。 社内への健康経営の浸透と、全国に点在する多職種・多様な働き方の従業員の健康底上げに取り組んでいる。 臨床心理士として、従業員のメンタルヘルス支援にも携わる。
パーク24グループは、時間貸駐車場「タイムズパーキング」やカーシェアリングサービス「タイムズカー」などを展開する交通インフラサービス企業です。人や街、社会をより豊かで魅力的なものにしていくことを目指し、多様な事業を展開しています。
同グループでは、全国に在籍する多様な職種・働き方の従業員の健康を支えるためグループ横断で健康経営の推進に取り組み、ストレスチェックの集団分析の活用や、メンタルヘルス支援などさまざまな施策を進めています。
今回は、同グループにて健康経営の推進を担当する高橋様に、具体的な取り組みや社内浸透の工夫について伺いました。
まずは、貴社の事業概要や企業理念についてお聞かせください。
パーク24グループでは、時間貸駐車場「タイムズパーキング」やカーシェアリングサービス「タイムズカー」などを展開しています。グループ理念である「時代に応える、時代を先取る快適さを実現する」のもと、これまで世の中になかった新しい快適さを提供し、人や街、社会をより豊かで魅力的なものになるよう挑戦を続けています。
当社グループは国内外で事業を展開しており、健康経営の対象となる国内従業員は約8,100名(2025年10月末時点)です。
高橋様のご経歴と、現在担当されている業務について教えてください。
私は臨床心理が専門で、アメリカで臨床心理を学んだ後、帰国して企業の人事部門で従業員のメンタルヘルス支援に携わるようになりました。その後、健康経営コンサルタントとして企業支援を行っていましたが、「組織の外から支援するよりも、自分が組織の一員として会社をより良くしていく活動に関わりたい」と考え、2022年にパーク24へ入社しました。現在はグループ全体の健康経営推進を担当するとともに、臨床心理士として従業員のメンタルヘルス支援にも携わっています。
健康経営については、どのような体制で推進されているのでしょうか。
当社グループでは健康経営責任者のもと、グループ各社・各事業所の担当者が参加する「健康経営推進会議」を設置し、グループ横断で取り組みを進めています。推進会議は各事業所の衛生委員会と連携し、社内の保健師や心理士が健康教育や職場づくりの企画から実行までを支援しています。また、健康保険組合や従業員代表と連携しながら、継続的な健康づくりを推進しています。
健康経営は当社グループのサステナビリティにおける重要テーマの一つでもあり、2030年に向けて「健康的な生活習慣を持つ従業員65%以上」「心のセルフケアを実施している従業員70%以上」「総合健康リスクが良好な職場90%以上」という3つの目標を掲げています。これらの達成に向け、セミナーやイベントを通じて健康的な生活習慣を自然に実践できる環境づくりに取り組んでいます。
従業員の健康意識を高めるための工夫も行っているそうですね。
健康経営に本格的に取り組み始めて約5年ですが、従業員全体の健康意識はまだ高いとは言い切れないと感じています。そこでまずは「健康は意識して取り組むものだ」という認識を広げることを目的に、情報発信を強化しています。
保健師や心理士による健康コラムやオンライン研修に加え、年間を通じて実施する健康イベントの案内や実施レポートを発信しています。イベントの参加率も大切ですが、健康に関する情報がイベントに参加しない人の目にも触れることが大切だと考えているからです。参加者のコメントや写真を掲載することで、「楽しそう」「自分も参加してみようかな」と感じてもらえるよう工夫しています。
ストレスチェックの集団分析結果はどのように活用されているのでしょうか。
集団分析の結果はレポートとしてまとめ、グループ各社の経営会議で報告しています。心理士が会議に出席して説明することで、その場で質問に対応できるようにしています。経営層に結果を正しく理解してもらうことは、受検率の向上や職場改善の推進にもつながるため、非常に重要だと考えています。
管理職への活用支援も行っているのでしょうか。
はい。部署ごとの集団分析結果は各部長に配布しており、新任部長には結果の読み方や職場改善への活かし方について研修を行っています。特に結果が良くなかった部署の所属長には心理士が個別面談を行い、改善に向けたサポートも実施しています。
一方で、ストレスチェックはどうしても課題のある職場に目が向きがちですが、私たちは良い事例の共有も大切にしています。
具体的にはどのような取り組みでしょうか。
高ストレス者率や職場環境の評価などから、特に良い結果が出ている部署を毎年ピックアップし、心理士が職場インタビューを行っています。その内容を記事としてまとめ、写真付きで社内イントラネットに掲載しています。
いきいきと働く従業員や、それを支える管理職の姿を紹介することで、社内にポジティブなメッセージを発信できる企画になっています。実際に閲覧率も高く、経営層を含め多くの従業員に読まれています。
全国に拠点がある中で、ストレスチェックの受検率向上にはどのような工夫をされましたか。
当社グループでは、業務でパソコンやスマートフォンを使わない従業員もいるため、案内が行き届かないという課題がありました。そこで現場の管理者にヒアリングしたところ、事業所には「連絡ノート」があり、そこに紙のチラシを挟むことで情報が共有されていることが分かりました。この仕組みを活用することで、案内を届けることができました。
また、ストレスチェックの目的や意義を理解してもらうため、管理職と従業員の双方に丁寧に説明を行いました。セルフケアとしての活用だけでなく、受検率が上がることで集団分析の精度が高まり、職場改善につながることも伝えています。
その結果、2022年には80%台だった受検率が、2025年には96.9%まで向上しました。
健康経営優良法人の取得や「ホワイト500」の経験もあるそうですね。取り組みの中で工夫された点を教えてください。
健康経営度調査は年々参加企業が増え、全体のレベルも高まっていると感じています。その中で当社グループが特に意識しているのは、経営層の関与を増やすことです。
従業員の健康が重要であることは社内で共通の認識でしたが、経営層がメッセージを発信することで、従業員の意識はより大きく変わります。そこで毎年、健康に関する社長メッセージを社内イントラネットに掲載するようにしています。
経営層との連携はどのように進めているのでしょうか。
これまでは、健康診断やストレスチェックなど施策ごとに報告していましたが、現在は年に1回、その年の健康経営の取り組みを総括する時間を経営会議で設けています。そこで各指標の推移や課題を分析し、経営層と共有しています。
健康経営はトップダウンで進めるイメージがありますが、推進部署から積極的に経営層の関与を求めていくことも重要だと感じています。
最後に、今後の展望についてお聞かせください。
2030年に向けて掲げている3つの目標を達成するため、それぞれの施策がどの目標にどのようにつながるのかを意識しながら取り組んでいきたいと考えています。
現在は健康意識を高めるための施策が中心ですが、今後は実際の行動変容を促す取り組みを増やしていく予定です。健康イベントや施策の参加率向上など、まだ課題もありますが、従業員が楽しみながら健康づくりに取り組める環境をつくっていきたいと思っています。

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