HR INFORMATION
メディアを組み合わせたアプローチを。採用広報の基礎知識
シリーズ|採用×広報
昨今、求める人材に自社の魅力や強みを訴求するために、「採用広報」に力を入れる企業が増えています。背景として、人材採用の難易度があがり、採用広報もその役割を変え、重要度を増していることが挙げられます。今回は、自社で採用広報をおこなうにあたっての基礎知識や、基本的な採用マーケティングの考え方についてご紹介します。
<このシリーズの記事を読む>
・進化する採用広報
・応募者の志望度向上には複数の採用広報ツールでアプローチを
採用広報の根幹「採用マーケティング」とは
近年、新しい採用の概念として注目されているのが「採用マーケティング」です。これはマーケティングの概念を採用活動に適用したもので、データやテクノロジーを活用してプロセス全体を検証し、応募者・応募者潜在層との適切なコミュニケーションを通じて、ひとを自社に採用する仕組みをつくっていきます。背景としては、HRテクノロジーの普及や応募者との接点のさらなる早期化・長期化が挙げられますが、自社の戦略に基づき採用ターゲットを明確にして、早期から自社の魅力を定期的かつ継続的に発信し、自社のことを好きになってもらうことは、採用活動において不可欠といえます。採用手法が多様化するなか、企業はより早期から積極的なアプローチを行うことで、採用力を強化する重要性がさらに高まっていますが、自社らしさを応募者に効果的に届ける「採用広報」の根幹の考え方としても、その存在感が高まってきています。
デジタルネイティブに向けたアプローチ
これまでの採用では、多くの応募者に認知・応募してもらう、マス向けのアプローチ手法が用いられてきましたが、最近では一方的な情報提供ではなく、応募者と企業の双方がコミュニケーションを深めながら選考を進めるOne to Oneマーケティングに進化してきました。その代表例として、選考プロセスが個々の応募者によって異なり、「選考を進める上でお互いが理解し合い、企業が内定を出して、応募者が承諾する」という形で、個人と企業が向き合っておこなう採用活動が増えてきています。
また、デジタルネイティブと呼ばれる世代が社会に参入してきたことも、見逃せない潮流といえそうです。SNSなどを通じたコミュニケーションに馴染みがある応募者に対して、効果的に自社の魅力を訴求するためには、情報を媒体に掲載するだけにとどまらず、さまざまなメディアやツールを活用しながら、自社らしさが届く方法を考えていく必要があるといえます。
採用広報におけるメディアの活用
近年の一般的なWebマーケティング手法は、以下の4つが代表的です。これらはまとめて「PESOモデル」と呼ばれています。
| メディアの種類 | 意味 | 採用広報の場合 |
| ペイドメディア (Paid Media) |
広告 | 求人広告 |
| アーンドメディア (Earned Media) |
信用や評判を「獲得する」メディア(マスメディア露出等) | 口コミサイト |
| シェアドメディア (Shared Media) |
ソーシャルメディア上で「共有する」メディア | Twitter、Facebook、Instagramなど |
| オウンドメディア (Owned Media) |
自社で保有するメディア | 採用サイト、採用オウンドメディアなど |
これを採用広報に置き換えてみると(表右列)、ペイドメディアは求人広告、アーンドメディアは口コミサイト、シェアドメディアはTwitter、Facebookなど、そしてオウンドメディアはコーポレートサイトや採用サイト、採用オウンドメディアなどを指すことになります。
企業は、それぞれのメディアから自社の目的に合わせて必要なものだけを選択したり、あるいは効果的に組み合わせたりして活用することが重要となってきますが、では実際、メディアの組み合わせ例としてはどのようなものがあるのでしょうか。以下が代表的な事例です。
・オウンドメディアである自社採用ホームページに、シェアドメディアであるInstagramを組み込む
・採用説明会や特定の業種を対象とした勉強会といったリアルイベントを、タイミングよく組み込む
・企業が発信できる「公開型採用プラットフォーム」で自社社員がシェアしたくなる記事を発信し、社員のSNSシェアを促す
・自社の取材記事を候補者へのスカウトメール等で知らせ、自社の魅力を知ってもらう
またメディアを活用する際は、ターゲット選定も重要です。ツールやコンテンツの内容によって、どの選考フェーズの応募者に届きやすいかは変わってきます。最適かつ効果的なコミュニケーションを実現するためには、まず人材要件や求める人物像を明確化し、具体的な仕事内容や働き方、職場の雰囲気、社員インタビューなど、そのターゲットが求める等身大の企業情報を届けることが必要です。「いつ、誰に、何を、どのような方法で」が揃ったとき、情報が届いてほしい応募者との効果的なコミュニケーションが成立するものと思われます。
まとめ
自社が求める人材を採用するために、ますます重要性が高まっている「採用広報」。その根幹として、採用をマーケティング思考で捉える、「採用マーケティング」が重要視され始めています。モデル化されたWebマーケティングツールをはじめとした採用広報手法を上手に活用して、ターゲット層に自社の等身大の情報を届け、お互いのより深い理解に基づく採用を実現させていくことが重要といえます。
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