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Interview

学生目線ですべての施策をブラッシュアップ
志望度向上を実現させたピアスのマーケティング術

RECRUITMENT

Published on 2025/08/08

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Profile

籔田 陽子Yoko Yabuta

ピアス株式会社
人事部 採用グループ

2017年、新卒入社。マーケティング部プロモーショングループに配属となり、アクセーヌ(ACSEINE)のプロモーション施策を担当する。2019年、人事部に異動。販売職の新卒・中途採用を経て、総合職の新卒採用・教育に携わる。2023年に産休・育休を取得し、2024年に復職。現在は時短勤務中。

美容と健康に関する製品やサービスを提供する総合メーカーとして80年近い歴史と実績を誇るピアス株式会社。すべての社員がマーケティングを重視し、「お客様が求めているものの本質」を見極めることで、長く愛されるブランドを多数確立しています。採用においてもマーケティング思考を基に、徹底した学生目線で各施策のブラッシュアップを図っています。総合職の新卒採用を担当する籔田様に「学生の志望度を高めるマーケティング術」について伺いました。

採用施策から入社後の教育まで、採用チームが一貫して担う

まずは貴社の事業内容についてご紹介いただけますか。

当社は、美容と健康に関する製品やサービスを提供する総合メーカーです。創業は1947年で、化粧品、食品、医薬部外品、医薬品などを開発・製造・販売しているほか、エステティックサロンやネイルサロンなどサービス事業も展開しています。早期からマーケティングを重視しており、企画、研究、生産、プロモーション、営業、販売などあらゆる職種の社員が数多くの調査結果から「お客様が求めているものの本質」を見極め、長く愛される製品やサービスの提供を実現しています。

マーケティングを重視し、お客様が真に求める製品やサービスを追求してこられたのですね。新卒採用においては、どのような人材を求めていらっしゃいますか。

新卒採用では総合職と販売職に分けて募集・採用していますが、どちらにも共通して求める姿勢として「お客様起点の考え」を重視しています。前述のとおり、当社はマーケティングを軸に事業を展開するとともに、よりよい社会に貢献することを使命としています。そのため、「お客様のために」「よりよい社会のために」といった他者貢献の考えを持った方に入社していただきたいですね。

技術系・研究職、生産技術職、事務系など、複数の職種に分けて総合職採用を行っていらっしゃいますが、職種ごとに求めるスキルや姿勢はありますか。

当社ではすべての職種において、お客様が求めていることは何か、を考え業務を行います。カバーマークやアクセーヌ、ケサランパサランなど30のブランドを有しており、それぞれターゲットとなるお客様に向けて、マーケティングに基づいた製品・サービスを展開しています。事務系の社員には、各ブランドのターゲットのニーズに向き合い、製品の開発やプロモーション、流通戦略から事業戦略など多岐にわたる仕事をしていただきます。答えがある仕事ではないからこそ、何度も考え諦めずお客様と向き合う姿勢が大切です。

また、特に製品開発では、ある一定の効果がある製品であっても社内外の調査で高い評価を得られなければ市場に出すことはありません。技術系・研究職の社員は何度も試作品を作り、本当に満足してもらえるレベルになるまでモノづくりの手を止めません。技術系・生産技術職の方は、品質の高さをそのままに、安定的に効率よく生産するにはどうすればいいのか、機械・電気・情報・化学・薬学・・様々な専門のスペシャリストが集まりベストな生産方法を考えていきます。事務系社員同様、考え抜き、諦めない強い意志をもって仕事に取り組むことが必要とされています。

採用チームの体制についても教えていただけますか。

私たちのチームでは主に総合職の新卒採用を担当しており、プレ期に実施するイベントから本選考、内定後のフォロー、入社後の研修までを一貫して担っています。そして本選考を含めて、すべての施策をチームメンバーで話し合いながら内容を検討・実施しています。

応募者や内定者の意見をベースに、施策をブラッシュアップ

プレ期に実施するイベントでは、「仕事体験プログラム」が学生に好評だと伺っています。

プレ期は、学生に当社を知っていただくこと、そして当社を知った学生にこの会社で働きたいと思ってもらうことを目標に、さまざまなイベントを実施しています。中でも仕事体験プログラムには力を入れており、職種別に複数日程開催しています。

例えばマーケティングの仕事体験では、ピアスならではの顧客視点の考え方を紹介しつつ、製品企画や営業戦略の業務を体験してもらっています。研究職の仕事体験では試作品づくりを行い、香りやテクスチャーなど多様な評価基準をクリアするプロセスを体験していただきます。

仕事体験はオンラインと対面の2種類で実施していますが、対面の場合は当社らしさを直接感じ取ってもらえるよう、可能な限り現場社員との接点を設けています。ワーク中に学生をフォローする現場社員がいたり、学生が成果を発表した際は現場社員からフィードバックを行ったり、さらに座談会もプログラムに組み込んでいます。

現場社員との交流を通じて、貴社らしさの理解も促しているのですね。参加した学生からは、どのような声が届いていますか。

「仕事体験に参加して、ピアスの新たな魅力を知った」「製品開発に興味があったが、基礎研究への関心も高まった」など、参加を通じて自身の能力や興味・関心を再認識し、新たな気づきを得る学生が多いです。

学生の皆さんからいただく意見は、より良い施策に繋げる上で非常に重要です。当社では毎年、アンケートを実施し、その結果を参考に施策をブラッシュアップしています。

マーケティングを重視する貴社らしいお取り組みですね。採用ホームページやマイページなど、採用広報施策もマーケティングの視点を活かしていらっしゃるのでしょうか。

おっしゃるとおり、応募者や内定者、さらには入社後に至るまでヒアリングを行い、そのフィードバックをもとに採用広報の内容をブラッシュアップしています。特に、当社の軸となる考えをきちんと伝えるよう心がけています。

私自身、ピアスに入社して感じているのは、社員全員が同じ志を抱いており、お客様の輝きを支える製品・サービスの提供に尽力しているということです。同じ思いを持っている方に応募していただきたいので、情報発信時には「ピアスが大事にしている考え」を必ず盛り込むようにしています。

一人ひとりの志望度を高める学生目線の採用

貴社では、内定者を対象に社内業務を体験できるアルバイト機会を提供していると伺っています。その経緯についてお聞かせください。

近年、選考の早期化に伴い、内定から入社までの期間が長期化する傾向があります。そのため、内定を出した学生から「入社までの間、やるべきことはありますか」という問い合わせが増えてきました。こうした学生の多くは「自分にできる準備を整え、より良いスタートを切りたい」と考えています。そこで安心して入社を迎えてもらえるよう、4年ほど前から実際の業務を経験できるアルバイト機会を提供しています。

業務内容やアルバイト期間は、内定者ごとに異なるのでしょうか。

内定者の皆さんには、マーケティングや人事関連の業務を中心に携わってもらっています。期間は本人の希望に合わせられるようにしており、半年以上働く内定者もいます。

最初に目標を定め、その目標を意識しながら働き、達成して卒業することで自信を持って入社してもらうことを目的としています。このアルバイト機会は非常に効果が大きく、内定者にとっては「入社前から現場社員と交流が深められる」というメリットがあります。私たち人事側も選考中には気づかなかった内定者の強みを発見できるため、内定者の理解が深まる良い機会になっています。

プレ期から内定後のフォローまで、とても丁寧に学生と向き合っていらっしゃるのですね。

入社後も新人教育などを担当しているため、採用に携わった社員と関わる場面が多くあります。「困った時にはいつでも連絡してね」と伝えていることもあり、現在の業務内容や今後のキャリアについて相談を受けることもしばしばです。その際は少しでも社員に寄り添えればと思い、しっかりと向き合うようにしています。悩みや葛藤を乗り越えて活躍してくれる姿を見ると、とても誇らしい気持ちになりますね。

最後に、今後の採用活動についてご展望をお聞かせください。

私たち採用担当の願いは、ピアスの価値観や考え方に共感してくださった方に入社していただくことです。そのためには、学生の皆さんが自分自身と向き合い、卒業後の目標を見出し、当社を十分に理解した上で志望度を高めてもらうことが重要だと考えています。今後も「学生の皆さんにとってより良い採用活動とは何か」という視点を持ち続け、施策をブラッシュアップしていきたいですね。


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