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Interview

学生に寄り添い、心に響く施策を。
内定承諾率を高めるビッグローブの採用戦略

RECRUITMENT

Published on 2025/03/21

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Profile

冨尾 理咲子Risako Tomio

ビッグローブ株式会社
コーポレート本部 人事部 採用・活躍支援グループ

2023年入社。学生時代に労働法を専攻し、人事の仕事に興味を抱く。入社1年目から新卒採用担当を務め、採用イベントの企画・運営から選考管理、内定後のフォローに至るまで幅広く担う。

ISP事業者として40年近い歴史をもつビッグローブ株式会社。同社には全社員が共通して抱く「ビッグローブマインド」が根付いており、若手社員が早い段階から大きな裁量を持って活躍しています。採用活動も同様で、入社2年目の冨尾様が主担当を務めています。学生と近い目線で新施策を打ち出し、採用活動を成功へと導く「ビッグローブの採用戦略」について、冨尾様に伺いました。

10年後にリーダーシップを発揮する人材を採用

まずは、貴社の事業内容をご紹介いただけますか。

当社は、1986年創業のISP事業者(インターネットサービスプロバイダー)です。「つながる歓び、つなげる喜び」を企業理念として掲げ、「ビッグローブ光」を中心にインターネット接続サービスを提供するほか、リーズナブルなプランを用意した「BIGLOBEモバイル」、検索サービスやWebメディアを展開するポータルサイト、さらに法人向けサービスなど多岐にわたる事業を展開しています。

採用サイトのトップ画面に掲げている「つながる未来、つなげる未来」からは、貴社の理念と通じる思いを感じます。新卒採用では、どのような人材を求めていらっしゃるのでしょうか。

新卒採用では、5年後に次世代リーダーとしてチームを牽引し、10年後にはコア人材としてリーダーシップを発揮できる方を採用したいと考えています。そのために、全社員で共有・実践している「ビッグローブマインド」に共感し、実践できる方を求めています。具体的には、「お客さま目線にたって、期待を超える」「未来起点で動く」「継続的に成長する」「プロフェッショナルになる」など、合計11項目のマインドから構成されています。

若手社員の方々が早期から大きな裁量を持って活躍しているのですね。冨尾様ご自身も、入社2年目で新卒採用を主担当されていると伺いました。

ありがとうございます。私の前任者も、入社1年目から約7年にわたり採用活動を牽引してきました。若手社員が新卒採用の主担当になる利点として、学生と近い目線で採用施策を企画・実行できることが挙げられます。1年目は仕事を覚えることで精いっぱいでしたが、2年目の今年は昨年の学びをもとに、新たな採用施策に積極的に取り組んでいます。

具体的には、学生目線を生かしてどのような施策を打ち出されたのですか。

エンジニア職向けの仕事体験を新たに追加したり、仕事体験参加者のみを対象とした特別イベントを開催しました。また、エンジニア職の募集コースをさらに細分化しています。

学生に近い立場で、学生の心に響く施策を打ち出す

エンジニア職向け仕事体験では、どのようなプログラムを追加されたのでしょうか。

例年、パブリッククラウドサービスを使ってインフラ構築を行うプログラムを実施しておりますが、新たに今年度はネットワークに興味のある学生さんを対象とした「ネットワークエンジニア仕事体験」を対面で行いました。実業務に触れていただくだけでなく、データセンターの見学会や先輩社員との懇親会も設けました。その後に急遽開催した特別イベント「パネルディスカッション」は、ネットワークエンジニア仕事体験への応募が想定以上に多かったために追加した施策です。応募者アンケートを参考にしながら、「最新技術動向と業界の展望」「活躍できるエンジニアとは」「個人的な技術的興味の変遷」といったテーマを設定し、副本部長・グループリーダー・入社2年目のネットワークエンジニアの3名でディスカッションを行いました。

急遽イベントを実施する際には、社内調整に苦労されたのではありませんか。

新しい採用施策を実施するのは簡単ではありませんが、どの社員も協力的に対応してくれます。仕事体験やパネルディスカッションは、まさに社員の協力なくしては実現できなかったですね。

こうした採用施策の拡充によって、どのような成果が得られましたか。

ネットワークエンジニア仕事体験に参加した内定承諾者に「入社の決め手」を尋ねたところ、「仕事体験への参加」が大きかったとの声が多く聞かれました。プログラムでの学びに加え、仕事体験に携わった社員の雰囲気から当社のマインドを感じ取っていただき、「ビッグローブなら、楽しく働きながら自己成長できると思った」という意見をいただけたのは大きな手応えでした。

エンジニア職の募集コースを細分化された点も教えていただけますか。

当社では従来、エンジニア職を一括採用してきました。しかし理系の学生さんは「大学での専攻を将来に活かしたい」という希望が強い傾向にあります。その意向を踏まえ、2026シーズンでは「配属確約コース」と「オープンコース」を設けました。配属確約コースは希望職種が明確に定まっている方へ向けた仕組みで、情報システムエンジニアかインフラエンジニアの2職種から選べます。オープンコースは、フルスタックエンジニアを目指したい、または、まだ細かい職種については検討中の方に向けたものです。

コースの細分化後、応募者の反応に変化はありましたか。

今年度から実施した「ネットワークエンジニア仕事体験」の効果もあって、インフラエンジニアを志望する方が増えました。理系学生の多くは専攻を軸に将来の道筋を決めているようで、改めて細分化の重要性を感じています。

既存の採用施策でもブラッシュアップを図られているそうですね。

前任者の頃から、説明会に参加できなかった方やもう一度振り返りたい方に向けてWebセミナーを実施しています。若い世代はタイパを重視する方が多いため、好きなセクションだけを視聴できるようチャプター分けを施しているのがポイントです。今シーズンはさらにセクションを細かく分け、より見やすくしました。

一人ひとりに寄り添った対応が、内定承諾率を高める

貴社は「BIGLOBEの『はたらく人』と『トガッた技術』」を掲げたオウンドメディア「BIGLOBE Style」を運営されています。採用広報施策として特に注力していることはありますか。

「BIGLOBE Style」はまさに採用広報の一環として運営しているオウンドメディアで、採用・活躍支援グループの別のメンバーが担当しています。「人」や「技術」「働く環境」などを中心に、内定式の様子といった就職活動中の学生さんが知りたい情報を多数掲載しています。私自身は、新しく採用動画を制作しました。社員へのインタビュー動画、インプレッション動画、メッセージリレー動画の3本で、いずれも1~3分に収め、ショート動画が流行している若い世代でも気軽に視聴できるように工夫しています。短尺ながら内容は凝縮しており、例えばメッセージリレーでは年代が異なる複数の社員を登場させ、テンポよく次々に思いを語ってもらいました。

応募者と向き合ううえで大切にしていることがあれば教えてください。

就職活動中は悩みや不安を抱えやすい時期です。そこで学生の皆さんが何気なくもらした不安を置き去りにしないよう、一人ひとりに可能な限り寄り添うことを心がけています。昨年は、内定承諾を迷っている方に同じ大学出身の社員との面談をセッティングしたり、「女性としての働き方が不安」という声には子育て中の女性社員をアテンドするといった対応を行いました。

また、当社では面接前に5~10分ほどアイスブレイクの時間を設けています。実際に内定を承諾してくださった応募者から「面接前のアイスブレイクで緊張がほぐれ、本来の力を出せた」と言われたときは私自身も本当にうれしかったです。今後もアイスブレイクを大切にしていきたいと思いました。

最後に、今後の採用活動に関する展望を教えてください。

冒頭でも触れたように、私たちは5年後に次世代リーダーとなり、10年後にコア人材としてリーダーシップを発揮して会社を牽引できる方を求めています。「リーダーとしてビッグローブを支えたい」という意欲を持つ方を一人でも多く採用できるよう、今後も学生さんの視点に寄り添った採用活動を続けていきたいです。全社的には生成AIの活用を進めており、採用活動でも導入を検討中です。人が関わるべきプロセスとAIで補完できる部分をしっかり見極めながら、慎重に活用を進めていく予定です。


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