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Interview

AI導入と職種別採用でマッチングを強化
H.U.グループホールディングスの先進的取り組み

RECRUITMENT

Published on 2025/01/31

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Profile

土門 正人Masato Domon

H.U.グループホールディングス株式会社
人材開発部 人材採用課 課長

2020年、中途入社。人事領域でのキャリアを活かし、入社時から採用業務を担当。現在は課長として、新卒・キャリア採用から非正規社員採用、雇用管理まで、グループ各社の採用業務全体を統括している。

千村 夏実Natsumi Chimura

H.U.グループホールディングス株式会社
人材開発部 人材採用課

2023年、中途入社。前職では人材エージェントの採用業務に従事。キャリアを重ねる中で「採用の先の人材育成まで一貫して携わりたい」と考え、H.U.グループホールディングスに入社。現在は、新卒採用をメインに社内公募制度の運営も担当する。

「検査・関連サービス事業」「臨床検査薬事業」「ヘルスケア関連サービス事業」の3事業を通じ、医療・ヘルスケア業界に幅広く貢献するH.U.グループホールディングス株式会社。同社は2020年の社名変更を契機に、グループ一体化戦略を推進し、人材採用課がグループ主要各社の採用を担っています。書類選考や動画面接にAIを導入する一方で、職種ごとの採用を通じて学生一人ひとりと丁寧に向き合い、先進的な取り組みときめ細やかな対応によるマッチング強化を図ってきたといいます。人材採用課の土門様と千村様に、採用に対する考えや各施策の狙いについて伺いました。

ヘルスケアの未来を自ら切り拓いていく人材を求めて

まずは、貴社の事業内容についてご紹介いただけますか。

土門:
当社は医療・ヘルスケア業界において、「検査・関連サービス事業」「臨床検査薬事業」「ヘルスケア関連サービス事業」の3つの事業を展開しています。「検査・関連サービス事業」は、医療機関からお預かりした患者様の検体の検査・分析を行う事業で、国内トップクラスのシェアと長い歴史を誇っています。「臨床検査薬事業」では臨床検査に必要な試薬の開発・製造を行い、「ヘルスケア関連サービス事業」では病院業務の運営支援や福祉用具の提供、在宅医療・介護事業など多岐にわたるサービスを提供しています。

2020年度には社名変更を機に、事業領域の拡大を進め、グループ一体化戦略を推進してきました。この戦略により、グループ全体でのシナジーを最大限に発揮し、すべての人々の健康と医療の未来に貢献することを目指しています。その成果が最も顕著に表れたのが、新型コロナウイルスの感染拡大時の対応です。新型コロナウイルス抗原検査試薬の製造販売承認をいち早く取得し、国内の検査や空港検疫を担うなど、感染予防に大きく貢献しました。

グループが一体となり、そのシナジー効果を最大限発揮することで、医療及びヘルスケア領域に広く貢献されてきたのですね。では、新卒採用においては、どのような人材を求めているのでしょうか。

土門:
当社では「自立・自走・自責のキャリア形成」を人材育成方針に掲げています。この考え方は採用にも反映されており、「自立・自走・自責」の価値観にマッチした人材を求めています。特に新卒採用においては、「あなたが動かせ、ヘルスケアの未来。」をコンセプトに掲げています。自分自身の力で周囲と協働しながら新たな領域に挑戦し、ヘルスケアの未来を自ら切り拓いていくような、前例にとらわれない人材を求めています。

貴社では、募集職種を臨床検査技師職や生産技術職、営業職、研究開発職、企画管理職など8職種に分けていらっしゃいます。募集職種を細分化している理由や狙いについて教えていただけますか。

千村:
当社は40社以上の事業会社で構成されており、それぞれの職種が専門性を活かして業務を遂行しています。「自立・自走・自責」の価値観はすべての職種に共通していますが、業務内容は異なりますので、必要なスキルや求められる人材像も異なってきます。そのため、文系総合職や技術系総合職といった大まかな括りではなく、職種を細分化して募集することで、より適切な人材を採用できるようにしています。

AIを活用した選考で、精度アップと効率化を実現

職種によって必要となるスキルや人材像が異なるとのことですが、魅力づけや選考においても、それぞれに合わせた施策を実施されているのでしょうか。

千村:
おっしゃるとおり、職種によって施策の内容を工夫しています。例えば、研究開発職のように専門性の高い職種では、面接で応募者のバックグラウンドを丁寧にお聞きしています。一方で、理系の学生さんは研究が忙しく、留学中の方もいらっしゃいます。そのため、面接は原則オンラインで実施し、日程も可能な限り学生さんの希望に合わせています。営業職志望の学生さんの場合は、幅広い業界や職種を検討していることが多いため、当社の魅力をしっかり伝えることが重要です。そのため、他の職種以上に接点を多く設けるよう工夫しています。

コンテンツの充実など、採用広報施策にも力を入れているそうですね。

千村:
はい。当社はBtoBの事業を展開しているため、学生さんに馴染みが薄い点が採用活動の課題でした。この課題を解消するため、ここ数年、採用サイトのコンテンツを充実させてきました。具体的には、社員インタビューの掲載や、各職種の仕事内容を詳細に説明するコンテンツの追加です。また、プレエントリー者限定のマイページでは、各職種の説明動画をオンデマンドで視聴できるようにし、深い理解を促しています。これにより、「採用サイトを見て応募しました」という声が増え、応募者の質向上にもつながっていると感じています。

AIも積極的に導入されているとのことですが、具体的にはどのように活用されていますか。

土門:
AI活用は3年ほど前から少しずつ導入をはじめています。例えば、書類選考では、AIを活用して過去の応募者分析を行い、選考における合否を予測するモデルを作成しています。そちらの予測結果も参考にしながら応募者のエントリーシートや適性検査の結果を採用担当者が確認し、選考通過者を選定します。これにより、担当者の主観による選考基準のブレを解消することができました。また、選考がスムーズになったことで、応募者の皆さんとの接点をこれまで以上に丁寧に持てるようになりました。

自社に適したAI活用のかたちを見出したのですね。

土門:
はい。昨シーズンからは、選考プロセスに動画面接も導入していますが、この動画面接においてもAI技術を活用しています。AIが膨大な他社データを基に、応募者の特徴分析を行い、数値化します。採用担当はこの数値も参考に動画を確認し、合否を決定しています。動画面接の導入により、面接にかかる全体の工数を大きく削減することができたのと同時に対人の面接については時間をかけて応募者と向き合うことができています。

職種別採用で拓かれる多彩なキャリアを伝える

これまでお話を伺い、貴社が先進的な取り組みを積極的に取り入れつつ、職種を細分化し応募者に対してきめ細やかな対応をしていることがよくわかりました。

土門:
ありがとうございます。職種を細分化している分、当社にはさまざまなバックグラウンドや動機を持った学生さんがエントリーしてくださっています。特に近年は、自身のキャリア観をしっかりと持って応募してくださる方が増えているように感じます。私たちは、そういった学生の皆さんの思いを丁寧に受け止めながら、その可能性を広げていける関わり方をしたいと考えています。一例として、生産技術職では検査試薬の製造に携わることが主な役割ですが、そこから派生して品質管理や生産管理といった分野に進むこともできます。また、社内転職制度を活用すれば、研究開発など異なる領域に挑戦することも可能です。「職種別採用だからキャリアが限定される」という考え方ではなく、「どのような道を経ても、自分のやりたいことを実現できる会社」であることを、学生の皆さん一人ひとりに伝えていきたいですね。

最後に、今後の採用活動についてのご展望を教えてください。

千村:
先ほど申し上げたように、当社は認知度の低さが依然として課題です。そのため、引き続き認知度向上のための取り組みを進め、ブランディングを強化していくことで、さらに多くの学生さんとお会いできたら嬉しいですね。

土門:
今後も新卒採用に力を入れ、当社にマッチする学生を積極的に採用していく方針です。採用施策については、私たちらしさを大切にしていきたいですね。たとえば、先ほど触れたAIの活用は、チャレンジを支える風土が根づいている当社らしい先進的な取り組みだと考えています。今後もこのような取り組みをさらに進化させつつ、多くの学生さんと接点を持ち、当社の事業や理念に共感していただける方に入社してもらえるような基盤を築いていきたいと考えています。


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