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Interview

向き合うべきは、「今」の応募者。
アダストリアが何よりも重視する採用マインドとは?

RECRUITMENT

Published on 2024/08/23

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Profile

金村 侑希Yuki Kanamura

株式会社アダストリア
人事部

2013年中途入社。入社以来、人事部に在籍し、新卒採用や専門職採用など、採用全般に従事。主に採用施策の企画立案や採用チームのバックアップに注力している。

塩谷 佳菜恵Kanae Shiotani

株式会社アダストリア
人事部

2018年新卒入社。店舗スタッフとしてキャリアをスタートし、LEPSIM(レプシィム)にて、約4年半にわたってスタッフ、のちに店長としても経験を積む。その後、社内公募制度に応募し、2022年より人事部に在籍。

「GLOBAL WORK(グローバルワーク)」「LOWRYS FARM(ローリーズファーム)」「niko and …(ニコアンド)」をはじめ、30のブランドを国内外に展開している株式会社アダストリア。「Play fashion!」をミッションに掲げ、ブランド展開を通じて世界中のお客様に人生をワクワクさせる「楽しい選択肢」を提供しています。そんな同社が採用活動において大切にしているのが、「時代の変化に柔軟に対応した採用施策」です。シーズンごとに採用施策の見直しを行い、採用チーム全員で意見を交わしながら、「今の応募者が求める情報」の発信に努めてきました。同社が実施している採用施策とその効果について、人事部の金村様と塩谷様にお聞きしました。

応募者の「挑戦したい気持ち」を受け止め、人物重視の選考

まずは貴社の企業理念や事業内容についてお聞かせください。

金村:
当社は、「GLOBAL WORK(グローバルワーク)」「LOWRYS FARM(ローリーズファーム)」「niko and …(ニコアンド)」など30のブランドを国内外に展開しているカジュアルファッション専門店チェーンです。「なくてはならぬ人となれ なくてはならぬ企業であれ」を企業理念に、「Play fashion!」をミッションに掲げ、横軸・縦軸ともにブランドの拡大に努めてきました。

塩谷:
「ファッション」はアパレルだけを意味するのではなく、文化や生き方、ライフスタイルなど、人生におけるあらゆる価値観を指すと私たちは考えています。そこで、飲食店などアパレル以外の業態にも進出し、海外事業も展開するなど、世界中のお客様に人生をワクワクさせる「楽しい選択肢」を提供しています。

貴社のリクルートサイトにある「世界が変わるのを、私は待っていられない。」という言葉がとても印象的です。

塩谷:
ありがとうございます。当社は1953年の創業以来、計4回にわたってビジネスモデルの変革を実行してきました。変化を恐れることなく、常に時代やお客様が求める「最適な答え」を追求して、新たな取り組みに挑戦する姿勢が全社員に根付いており、この姿勢が当社の企業文化を作り上げています。

採用においても、貴社の企業文化である「変革」を大切にされているのですね。求める人物像はいかがでしょうか。

金村:
「変革」を進めていくには、常に社会全体にアンテナを張り、時代に対して遅れを取らずに対応する「柔軟性」が必要です。新卒採用では、「変化を楽しみ、スピード感を持って挑戦を続けられる人」「相手の立場に立って、行動できる人」「Play fashion!に共感し、なにごとも楽しめる人」の3つを求める人物像にかかげ、応募者の「挑戦したい」という気持ちに寄り添いながら、人物重視の選考を行っています。

「昨年と同じ施策でいいのだろうか」からはじまる採用活動

人物重視の選考を行っているとのことですが、採用施策で特に工夫されていることはありますか。

金村:
私たちは毎年採用活動を行っていますが、応募者である学生にとっては、初めての就職活動になります。当然のことですが、その時々で応募する学生の思いやバックグラウンドが異なるため、新シーズンに入る際には、必ず採用チームのメンバー全員で話し合い、振り返りを行います。「昨年と同じ採用施策でいいのだろうか」という検討から入り、応募者の声や同業他社の動向などを参考にしながら、採用施策の改善や新しい施策の企画・立案を進めています。特に応募者の皆さんの声を大切にしており、「面談した学生がこんなことを言っていた」「それなら、アンケートを取ってみよう」と、一人の学生の声がきっかけで、新たな施策を実施することもあります。

塩谷:
特に近年は、応募者の「情報収集の方法」が大きく変化していることに気付かされます。コンテンツを「読む」ことがメインの情報収集から、SNSや動画を通じて情報収集をするスタイルに移行しつつあるからです。このような応募者の変化にも柔軟に対応し、当社ではSNSでも採用情報を発信しています。

金村:
SNSで当社に興味を持ってくれた方がマイページに登録し、「良い情報があまりない」と感じることがないよう、マイページ内に魅力的なコンテンツを定期的に掲載して、応募者を飽きさせない工夫をしています。逆にマイページからSNSに遷移する導線も作っています。

2025シーズンでは、どのような見直しを行い、どのようなブラッシュアップをされたのでしょうか。

塩谷:
2024シーズンから2025シーズンに移行するにあたって大きく変更した点は2つあります。一つは「最終選考」で、オンラインから対面に変更。もう一つは採用活動の早期化に応じた施策で、「10月から応募受付を開始、1月中に内定通知」というスケジュールで今シーズンから早期選考を実施しました。また、例年通りのスケジュールで就職活動を進めている方へ向けても、秋冬のインターンシップを含め、これまで通り3月以降にも選考を実施しました。

金村:
早期選考は当社にとって数年ぶり(コロナ禍後としては初めての試み)となり、アパレル業界では、導入している企業はあまり多くないように思います。まだ改善できる点があると思うので、引き続き見直しを行って、より良い施策にブラッシュアップしていくつもりです。

内定後のフォローも丁寧に行い、学生に寄り添う姿勢を貫く

採用施策のブラッシュアップ化について、さらに詳しくお聞かせください。例えばマイページには、どのようなコンテンツを掲載されているのですか。

塩谷:
ブログや動画など、さまざまなコンテンツを掲載しており、伝え方も工夫しています。例えば動画なら、1.5倍速や2倍速で観ることを想定したうえで構成を考えています。ブログも好評ですが、中でも「ENTRY ADVICE」はアパレルブランドを展開している当社らしいコンテンツだと思います。当社のエントリーシートは、コーディネート写真や自己PR動画を提出するなど、特徴的な内容となっています。その分、応募者に負担がかかり、中には「撮影の仕方がわからない」といった方もいらっしゃることと思います。そこで、2022シーズンからマイページ内に掲載しているのが、「ES書き方講座(現ENTRY ADVICE)」です。

金村:
エントリーシートは応募者自身を表現する重要なものです。当社にとっては、エントリーシートの内容から応募者一人ひとりの「第一印象」を抱きます。まずは、このようなエントリーシートの意味をしっかりとお伝えしたうえで、作成や提出にあたっての注意点やポイントを紹介したページを公開しています。例えばコーディネート写真なら、「上半身ではなく、全身を写しましょう」「マスクを取って、顔が見えるように撮りましょう」など、間違えやすいポイントを中心に構成し、先輩社員の画像にフキダシをつけて紹介するなどの工夫をしています。「内定を勝ち取った先輩がアドバイスしてくれるのなら」と、多くの応募者が参考にしてくれています。

応募者に寄り添った採用施策を打ち出している点に、「貴社らしさ」を感じました。応募者とのコミュニケーションで重視していることはありますか。

金村:
応募者とのコミュニケーションは、採用活動において最も重視していることの一つです。当社は新卒採用において「総合職」「エリア総合職」「地域限定職」の3つの雇用区分を設けており、入社時期も「4月入社」「9月入社」「どちらでも可能(内定時に当社が決定)」の3つから選んでいただくことができます。応募者にとって、このような「当社独自の雇用区分や入社時期がわかりづらいのでは」という意見があり、少しでも疑問や不安を解消してもらえるよう、最終選考の前に「不安解消イベント」を実施しています。任意参加のイベントではありますが、二次選考に通過した方の中で参加希望者を10名程度のグループに分け、グループごとに質疑応答を実施。雇用区分や入社時期に関する質問はもちろん、面接時の服装など、採用チームで答えられる質問すべてに回答しています。応募者が感じている疑問を解消してもらうことが目的ですが、もう一つ狙いがあります。不安や疑問を解消した上で最終面接に臨むことで、「面接官であるブランドの本部長との対話をより有意義なものにしてほしい」というものです。

塩谷:
加えて、内定後に一対一の面談を実施しています。実は私自身、当社に応募するにあたって、アパレル販売のアルバイト経験がないことに不安を感じていました。採用チームの社員と一対一で面談し、「未経験でも大丈夫。こういうことに気をつければ、配属当初から活躍できるよ」と温かみのある言葉をいただいたおかげで、不安を解消した上で入社することができました。実際、当時の私のように、未経験で当社を志望する方が今もたくさんいらっしゃいます。「どんなことに疑問や不安を感じているだろう」「どんなことを知りたいだろう」と学生の皆さんの思いをイメージしながらコミュニケーションを図るよう、常に心がけています。

最後に、今後の採用活動に関するご展望についてお聞かせください。

塩谷:
私たちは文理問わず、「お洋服が好き」「おしゃれが好き」という思いをもった方はもちろん、当社の企業文化やわたしたちの求める人物像にも繋がりますが、好奇心を起点にしたPlayfulな変化を世の中に創造していく仲間を求めており、応募者の皆さんがもつ強みを当社で発揮してほしいと願っています。だからこそ、今後もアダストリアの魅力を効果的に発信しながら、応募者に寄り添った選考を変わらずに続けていきたいですね。それは、一人ひとりの学生生活をイメージしながら、「どのタイミングでどのような情報を発信していくべきか」を採用チームのメンバー全員で意見を交わしながら、より良い施策にブラッシュアップしていくことにほかなりません。

金村:
当社の新卒社員は店舗スタッフからキャリアをスタートし、現場での経験を生かしてさまざまなキャリアを実現しています。採用チームのメンバーも同様で、店舗での経験を振り返りながら、「こういうことがアダストリアの魅力だから、学生の皆さんにしっかり伝えたいね」と話し合いながら、必要な情報を発信しています。店舗を経験したメンバーの「リアルな経験や思い」を採用施策に乗せることで、一人でも多くの方に当社に興味をもっていただけたら嬉しいですね。


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