2021年に新卒で入社。新卒採用、研修、労務、社宅関連業務などを幅広く担当。現在は新卒採用のメイン担当者として、採用戦略の立案から運営まで推進するとともに、人事諸業務に従事する。
(所属・内容は取材当時のものです)
RECRUITMENT
Published on 2024/07/26
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加藤 麗子Reiko Kato
伊藤忠都市開発株式会社
人事総務部 人事総務課
2021年に新卒で入社。新卒採用、研修、労務、社宅関連業務などを幅広く担当。現在は新卒採用のメイン担当者として、採用戦略の立案から運営まで推進するとともに、人事諸業務に従事する。
(所属・内容は取材当時のものです)
伊藤忠グループの総合不動産デベロッパーとして、分譲マンションを中心とした多彩な不動産開発している伊藤忠都市開発。同社では若手のうちから物件の企画開発に挑戦できる社風を強みとし、仕事と社員のリアルな情報を伝える施策に注力してきました。とりわけ近年はワークショップから選考につなげるためのフォロー施策として、開発担当者の解説を伴う「物件見学イベント」を実施し、学生との相互理解を深めることに成功しています。2025シーズンでは、経営陣に「過去最高にレベルの高い最終面接だった」と言わしめるほど質の高い選考を実現。採用チームを率いる加藤様に、緻密なマッチング戦略についてお話しいただきました。
まずは改めて、貴社の事業についてご紹介いただけますか。
当社は伊藤忠グループの総合不動産デベロッパーとして、分譲マンションを中心にホテル、オフィス、物流施設など幅広い不動産開発を行っています。デベロッパー業界における当社の強みは、商品企画力にあると考えています。とりわけ創造性あふれる分譲マンション「CREVIA(クレヴィア)」の企画力は業界内でも高く評価いただいております。
採用サイトに掲載されている「キミが主役だ。」というコピーに込められた想いや、採用ポリシーについて教えてください。
当社にはもともと「One Project, One challenge」という全社員共通のマインドがあり、若手の頃から失敗を恐れずプロジェクトにチャレンジする社風があります。「キミが主役だ。」というコピーにも、不動産開発に早くから挑戦したい人材に向けたメッセージが込められています。
そうしたチャレンジングな人材を採用するために、近年特に注力されているのはどのような施策でしょうか。
自分のアイディアを発揮して不動産事業の企画・
実際の物件を目の当たりにすれば、一瞬で仕事のイメージが伝わりそうですね。
物件を見ながら、開発担当者が商品企画へのこだわりやプロジェクトを進める上で苦労したこと、業務のプロセスなどについて詳しく説明します。当社の物件は先ほども申し上げた通り独創的な企画が多く、例えば最近学生を案内したモデルルームはヒノキ風呂や露天風呂を設置したものでした。他に例がない試みだけに商品企画を通すのは相当大変でしたし、高級旅館に匹敵するお風呂を選定するプロセスにも苦心したそうなのですが、そうしたリアルな話を聞く参加者の皆さんは本当にワクワクした様子でした。物件の魅力もさることながら、「商品開発担当者の方の話し方がとても魅力的だった。心から仕事を楽しんでいる様子が伝わり、自分も不動産開発をやりたいと思えた」といった嬉しい声をたくさんいただけました。そしてこのイベントに参加したほぼ全員が、本選考に進む意思を示してくださったのです。
本選考前の時点ですでに、貴社にマッチした質の高い母集団が確保できたということですね。
その通りです。2025シーズンは先日終了したのですが、最終面接官を務めた当社代表からは「今年の最終面接参加者と内定者は、過去最高にレベルが高かった」という発言があったほどです。面接の評価点数も過去最高の水準でした。ただしこれは物件見学だけでなく、一次・二次面接後にそれぞれ社員訪問の機会を設けたことも有効だったと考えています。学生が社員のプロフィールを見て興味のある人と話すシステムですが、中には4回、5回と社員訪問を重ねる応募者もいます。積極的に社員の話を聞いてくれた学生ほど、当社への理解も志望度も高い傾向がありました。
物件見学と社員訪問以外では、どのように学生との接点をつくられていますか?
まず、マイページを通じた情報発信をこまめに行っています。採用サイトは誰でも閲覧できるため発信できる情報が限られてしまいますが、マイページ登録者のみ閲覧できるマイページなら社内の実情をより率直に紹介できます。採用担当ブログでは私の日常業務や採用イベントをはじめ、社員の雰囲気を感じられる記事をアップすることで、当社に親しみを感じていただけることを目指しています。また、私以外の社員からの声を届けるために動画コンテンツもアップしています。
動画コンテンツの内容はどのようなものですか?
現在は6本の動画を用意し、順次アップしています。若手社員の座談会、若手社員の働き方紹介、不動産開発担当者のプロジェクトストーリーなどが続き、最後に社長インタビューが登場するという流れです。就職活動のフェーズに合わせて、当社の雰囲気、業務内容、そして経営ビジョンを順に知っていただける構成を意識しました。社長インタビューは、社長自らが面接をおこなう最終面接の直前に公開することで、応募者の皆さんに心の準備をしていただいています。
リアルな接点だけでなく、デジタルを駆使した情報提供にも工夫されているのですね。他に取り組まれている施策があれば教えてください。
2025シーズンから採用管理システム一体型の分析機能を利用し、説明会やワークショップなどのイベントの効果を可視化・分析することを始めました。従来はイベントの反響を参加者数やアンケートなどをもとに分析していたのですが、実際には参加者が多くてもその後の選考ステップにつながっていないイベントもあれば、その逆もあります。システムによる分析機能を使うことで、「どのイベントが応募者の歩留まりや内定に貢献したか」を簡単に知ることができるようになり、次回のイベントの企画に活かせるようになりました。また、分析にかかる工数を削減できたぶん私の手が空き、会社説明会やワークショップの回数を増やすこともできました。
入社前にしっかり相互理解の機会を設けることで、マッチング精度を高めるだけでなく、入社後のギャップをなくすことにもつながっているのではないでしょうか。
おっしゃる通り、私たちは入社後に長く活躍していただくことを目標として、さまざまな施策を通して等身大の当社を見せることを心がけています。内定者アンケートを見ても、多くの方が選考のなかで多くの社員と話すことで、「やりたいことを実現できる働き方」と「フレンドリーな社内の雰囲気」を知ることができ、それに惹かれて入社を決めたと回答してくれています。入社後のギャップについては、本当に嬉しいことにほとんどの新入社員が「一年目から本当に大きな仕事を任せてもらえて、いい意味のギャップしかなかった」と話していますね。定着率もかなり高く、この3年間に入社した人のうち退職者はほとんどゼロとなっています。
最後に、今後の採用に向けての目標について教えていただけますか。
これからも入社後の活躍を見据え、ミスマッチを防ぐ採用を追求していきたいです。学生の皆さんが当社に入社した後、自分のやりたいことを主体的に実現し、楽しく働き続けられるようフォローすることが私の役目だと思います。そのためには、例えば「あなたがやりたい仕事は、今の当社ではまだすぐには実現できないかもしれない」のように、ときに正直に当社の実情を伝えながら、その上でマッチングを図っていくことが必要だと考えています。加えて、入社後の仕事をよりリアルに体験できる実務体験型のインターンシップを取り入れるなど、当社と学生の皆さんの双方にとってより良い採用を目指したいと思います。
Special Feature 01
人材データを蓄積し、その後の採用可能性につなげていく「タレントプール」。
新たな採用手法の実現方法を紐解きます。
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