2001年に東京NTTデータ通信システムズ(現NTTデータビジネスシステムズ)入社。約10年にわたり、HR領域のIT導入のプロジェクトマネージャーを担当。その他、ITコンサルタントとして、国内企業のグローバルEC導入やモバイル向け放送会社の立ち上げ支援に従事し、2020年3月に人事部に異動。現在はグループマネージャーとして新卒採用・全社人財育成の推進を行う。
(所属・内容は取材当時のものです)
立岩 令Ryo Tateiwa
株式会社NTTデータビジネスシステムズ
経営企画本部 人事部 グループマネージャー
2001年に東京NTTデータ通信システムズ(現NTTデータビジネスシステムズ)入社。約10年にわたり、HR領域のIT導入のプロジェクトマネージャーを担当。その他、ITコンサルタントとして、国内企業のグローバルEC導入やモバイル向け放送会社の立ち上げ支援に従事し、2020年3月に人事部に異動。現在はグループマネージャーとして新卒採用・全社人財育成の推進を行う。
(所属・内容は取材当時のものです)
NTTデータグループの中核企業として、「自社プライムでの法人分野の市場開拓」と「NTTデータと共創した大規模案件の開発」を担うNTTデータビジネスシステムズ。採用においては、「何事にも前向きに取り組むこと」などの要素を重要視し、学生とのコミュニケーションを図っています。「チャレンジ」を推奨するカルチャーのもとでいきいきと働く社員の姿が学生を惹きつけ、様々な才能をもった魅力的な学生が入社し、さらに会社の魅力がアップする……という好循環が生まれているという背景には、どのような取り組みがあるのでしょうか。人事部グループマネージャーの立岩様に伺いました。
貴社の事業概要、社風を教えてください。
当社はSIer(システムインテグレーター)として、さまざまな企業にシステムの開発から保守・運用までの一貫したサービスやITコンサルティングなどを提供しています。またNTTデータと共創し、大規模システムの開発・導入も行っています。
当社は社員の主体性を尊重し、チャレンジを推奨する文化が根づいています。また、年齢、性別、役職に関係なく、全員が「さん」づけで呼び合うなど、風通しの良さも特徴です。若手社員の意見も積極的に取り入れられており、実際、現在の当社のミッション・ビジョン・バリューの策定や、オリジナルブランド「imforce」のブランディング検討、新規サービスの検討等、若手社員も参加して取り組んできました。タスクホースや研修などの様々な取り組みに、多くの社員が積極的に応募しており、チャレンジすることが当たり前の風土です。
そのカルチャーにマッチする人財として、具体的にどのような学生を求めていますか。
当社は今まで、お客さまの要望に合わせて、当社のノウハウを最大限活用し、お客様に最適なソリューションを提供してきました。しかし「VUCA」と呼ばれる先行き不透明で将来予測が難しい時代、お客さまご自身が具体的に「何を実現したいのか」をイメージできていないケースが珍しくありません。そのような状況下で最適なソリューションを提案するには、多様なバックグラウンドや価値観を持った人財が必要です。そこで学部・学科や専攻は問わず、全国から学生を採用しています。
具体的な素質としては、「何事にも前向きに取り組むこと」「自ら考え、自ら行動を起こすこと」「コミュニケーションを大切にすること」「論理的に物事を考えること」「新しいことに挑戦すること」という5つの要素が必要だと考えております。この中でも「何事にも前向きに取り組むこと」は、社員が成長していくために必須だと考えており、特に重要視しています。
面接ではどのようなことを気を付けていますか。
面接は私たちが学生を理解するための場ですが、面接官との面談を通して、学生のみなさんにとっても自分の強みを理解したり、考えを整理したりする機会にしてほしいと考えています。また、当社をより理解いただき、学生のみなさんからも当社が働きたいと思える会社かを見定めていただきたいと思っています。ですから「企業と学生」ではなく、「人と人」として学生と向き合うことを、私たちは常に意識しています。
多様な学生と出会うためにどのようなイベント、選考を行っていますか。
まず4月〜翌年2月まで、毎月数回の1dayオープンカンパニーを実施しています。就職活動を始めて間もない学生が多く参加するため、IT業界全体の構造やSIerの役割を説明し、まずは“ITに興味を持ってもらう”ことを目的にしています。人財育成制度についても紹介し、IT未経験でもチャレンジできる環境であることも伝えるようにしています。
続いて3月〜8月は毎月数回、オンライン会社説明会を開催しています。自社の魅力やビジネス事例を紹介し、IT業界の中でも当社に興味を持ってもらえるよう工夫しています。どちらのイベントでも社員2〜3人と学生の対話会を実施しているのもポイントです。社員の口からリアルな仕事内容や経験談などを直接聞くことで、入社後の自分の姿をイメージしてもらい、応募の促進を図っています。採用サイトにも社員紹介や対話会の様子などを、ページや動画で発信し、より理解を深めてもらえるように工夫しています。
その他にも就業体験や先輩社員のお仕事紹介など、通年で様々なイベントを開催しています。
社員との交流の機会を積極的に設けることで、内定者からはどのような反応がありましたか。
内定者に当社を選んだ決め手を尋ねると、ほとんどが「社員」や「社風」を挙げてくれます。笑顔で楽しく働く日もあれば、悩み、苦労するときもある。その過程で成長していく——。社員の生の声を聞き、生き生きとした表情を見ることで、当社の魅力的な社員と職場環境を肌で感じてくれているのだと思います。
貴社の新卒採用の特徴と感じられていること、また採用チームで大切にしていることを教えてください。
私たちは徹底的に学生に寄り添った採用活動を目指しています。それは内容だけでなく、利便性や負担軽減の面でも同様で、例えば会社説明会と一次面接(グループ面接)はオンラインで実施。最終面接もオンラインか対面かを選べるようにしています。住んでいる場所や個人の事情によっては、時間や交通費の面で負担になることも考えられますから、オンラインを活用して柔軟に対応しています。
また、選考結果の連絡は比較的スピーディーだと自負しています。合否連絡を待っている間のやきもきする時間をできるだけ短くしたいですし、早めに結果が分かれば当社の次の選考に余裕を持って臨むことができます。仮にご縁がなかったとしても、他社の選考に気持ちを切り替える時間が取れるというメリットもあるでしょう。授業やアルバイト、サークル活動なども充実させながら、就職活動に取り組んでほしいという思いから意識している点です。
最近では内定辞退の問題もよく聞かれます。貴社では内定者に対してどのようなフォローを行っていますか。
まずは人事部との面談を通して一人ひとりとじっくり話をし、悩みの解消をサポートしています。新卒採用の場合、社会人生活そのものへの漠然とした不安を抱えている方が多いので、その気持ちを少しでも軽くするのが目的です。
また、内定者の半分程度が文系ということもあり、「ITの技術や知識がないが、入社までに何をしたらいいのか」という質問も多くいただきます。当社には非常に充実した教育・研修制度がありますから、入社後に必要な技術や知識は十分に学べます。むしろ、アルバイトやサークル活動、海外旅行など、学生時代しかできないことにぜひ色々と挑戦して、人間的な魅力を高めて欲しいとお伝えしています。具体的にやるべきことが明確になると、皆さん安心した表情になりますね。
内定者同士の交流を促す工夫も行っており、内定者のみが閲覧できるサイトを作成し、そこで自己紹介を書き込んでもらっています。お互いを知る機会になるほか、2ヶ月に1回はオンラインイベントを開催。入社1年目の若手社員で構成された「ルーキーズ」というワーキンググループが、クイズ大会やゲーム大会を企画し、内定者と先輩社員との交流をサポートしています。横のつながりや縦のつながりが生まれることで、不安解消にもつながればと考えています。
採用チームの皆さんとしても、納得できる採用活動を実践されていることが伝わってきました。その要因として、どのように捉えていらっしゃいますか。
私たちは、単純に「人数をたくさん採ること=採用の成功」とは考えていません。大事なのはバランスで、フォローや育成をしっかり行える人数を見極めることが重要だと思っています。結果的に、こうした取り組みを毎年積み上げていくことで、若い方たちがしっかりと成長し、会社や職場としての魅力が高まっていることも大きいと思います。まさに組織づくりの好循環が生まれており、今後もさらに加速させていきたいと思います。
さまざまな施策を効率よく進めていくために、どういった工夫をしていますか。
新卒採用担当は3人ですが、いずれも育成などを兼務しているためリソースは限られています。そこで、採用管理システムやチャットツールを積極的に活用し、情報は常に共有できるようにしています。また、若手担当者にもある程度の判断を任せ、一人ひとりが主体的に行動できる環境をつくることで、スムーズに運営できています。
もちろん大変なことも多いですが、自分たちが採用した学生が入社後、数年経ってトレーナーとなり新入社員をフォローしている姿や、お客さまにしっかりソリューションを提案できるようになっている姿を見ると感動します。採用担当者ならではの醍醐味ですね。
最後に、今後の採用活動の目標や方針を教えてください。
当社にとって人は財産であり、新卒採用は今後も規模を拡大していく予定です。不確実性が高い世の中で、変化に対応しながら、しなやかに成長し続けるには、多種多様な価値観や才能を持った人財が不可欠です。今後も当社と一緒に働いて頂ける様々な方を、幅広く募集し、柔軟で適用力をもった企業文化を育んでいきたいと考えております。
ーVIEW 1275
ーVIEW 15745
Special Feature 01
人材データを蓄積し、その後の採用可能性につなげていく「タレントプール」。
新たな採用手法の実現方法を紐解きます。
コンテンツがありません