2013年新卒で入社。大阪支店管理部で現場支援業務に2年間従事した後、2015年より人材開発グループに配属。以降、教育研修および採用業務を担当。就職活動中は建設会社を中心に受験し、「この会社なら自分の能力を最大限に発揮できる」という信念から入社を決意。
鈴鹿 翔太Shota Suzuka
ピーエス・コンストラクション株式会社
管理本部人事部 人材開発グループ
2013年新卒で入社。大阪支店管理部で現場支援業務に2年間従事した後、2015年より人材開発グループに配属。以降、教育研修および採用業務を担当。就職活動中は建設会社を中心に受験し、「この会社なら自分の能力を最大限に発揮できる」という信念から入社を決意。
林 有里Yuri Hayashi
ピーエス・コンストラクション株式会社
管理本部人事部 人材開発グループ
2024年に中途入社。以前は人材業界で働いており、ピーエス・コンストラクションとの取引を通じ、社員とのやり取りからフレンドリーな社風を実感。それが転職の決め手となった。入社時から新卒採用業務を担当している。
耐久性や耐震性、高強度性に優れたPC技術を駆使し、土木・建築分野で多大な実績を築いてきたピーエス・コンストラクション株式会社。2023年12月、大成建設の傘下に入り、社名を「ピーエス三菱」から「ピーエス・コンストラクション」に変更しました。新卒採用では、社名変更により書類選考離脱者が想定以上に増加するという課題に直面。そこで、2026シーズンでは、仕事体験プログラムの拡充やSNS運用の見直しなど、採用施策を大幅に刷新。各施策の狙いと成果について、人材開発グループの鈴鹿様と林様に伺いました。
まずは、貴社の事業内容についてご紹介いただけますか。
鈴鹿:
当社は1952年設立の総合建設会社です。コンクリート構造物に卓越した耐久性、耐震性、高強度性をもたらす「PC技術」に強みがあり、PC工法を用いた橋梁ではトップシェアを誇っています。建築部門では、一般的なビルやマンションに加え、PC技術を活用した病院、スタジアム、公共施設などの施工を手がけてきました。
これまで三菱グループの一員として実績を積んできましたが、2023年12月に大成建設の傘下に入り、2024年7月に社名を「ピーエス三菱」から「ピーエス・コンストラクション」に変更。現在は新たな体制のもと事業を展開しています。
大成建設の傘下に入ったことで、新卒採用の方針に変化はあったのでしょうか。
鈴鹿:
新卒採用では、施工管理・設計、技術開発や建築設備などに携わる「技術系総合職」、総務、経理、事務管理などを担う「事務系総合職」、そして土木営業や建築営業を担う「営業系総合職」を採用しています。なお、技術系総合職については、土木建築系の学部・学科を対象としています。半年間の研修を通じてじっくり育成するため、専門性よりも人物重視の選考を行っており、この方針は新体制となった現在も変わりません。
求める人物像についてもお聞かせいただけますか。
鈴鹿:
「夢を持ち、失敗を恐れず挑戦し、最後までやり遂げる人材」を求めています。当社は日本の土木・建築業界におけるPC技術のパイオニアとして、技術立社であることに自負があります。常に先を見据え、新たな技術の開発・導入に取り組む姿勢が企業の成長・発展につながると考えており、学生の皆さんにも「現状に満足せず、これからの時代を切り拓いていく姿勢」を求めています。
新体制になっても新卒採用の方針は変わらず、人物重視の選考を続けられているとのことですが、採用施策についてはいかがでしょうか。
林:
2025シーズンの採用期間中に社名変更のリリースを出しましたが、その影響で書類選考の段階で離脱する学生が想定以上に増加しました。新社名が大成建設グループの一員であることが学生に伝わりにくく、不安を抱かせてしまった点は反省材料となりました。これを踏まえ、2026シーズンに向け各施策を見直しました。
2026シーズンではどのような施策を展開されているのでしょうか。
林:
より学生に寄り添いながら当社の魅力を発信するため、プレ期の仕事体験プログラムを拡充しました。2025シーズンは一部の支店でのみ実施していましたが、2026シーズンは全支店で実施。1Day仕事体験から3日間、5日間のプログラムまで、学生の意向に合わせた幅広いラインナップを用意しました。
仕事体験のプログラムについて、詳しくご紹介いただけますか。
林:
どちらのプログラムも現場見学をメインとしています。1Day仕事体験プログラムは見学先を一箇所に絞っていますが、3日間、5日間のプログラムでは複数の現場を用意し、各現場を実際に見学していただきます。実際の施工現場を見てもらうほか、現場社員との懇親会もプログラムに組み込み、現場の雰囲気や働く社員との対話の機会を多く設けています。
鈴鹿:
さらに、学校訪問も強化しました。各研究室へ仕事体験の案内チラシを配布するほか、研究室単位での仕事体験企画も実施しています。研究室単位での実施は、学生の研究テーマと関連する現場や工場を見学していただけるというメリットがあり、また大学でのチラシ配布により応募者数も例年より増加しています。
仕事体験に参加した学生の反響はいかがでしょうか。
林:
仕事体験が当社への志望度を高める良い機会となっているようです。2026シーズンからは、仕事体験参加者限定で早期説明会と選考会を実施しており、案内した学生の6割以上が説明会・選考に進んでいます。一般応募も含め、内定者の多くが仕事体験に参加している状況です。
仕事体験に参加していない学生に対しては、どのような接点を設けていますか。
鈴鹿:
選考期間中に現場見学の機会を設けています。学生の都合に合わせ、最終選考前または内定後に現場見学を実施することで、当社のざっくばらんな社風を感じていただき、志望度を高めてもらっています。
採用広報の方針や具体的な取り組みについてもお聞かせいただけますか。
鈴鹿:
社名変更に伴い採用サイトなどの刷新が必要となったため、「せっかく新しく作るのなら、さまざまな社員の意見を取り入れよう」と考え、社内に「母集団形成WG」を立ち上げました。各部署からメンバーが集結し、採用パンフレット、採用動画、ノベルティなどの企画・制作に取り組んでいます。
2026シーズンからはSNSでも情報発信を開始されたと伺っています。
林:
SNSの活用は、2025シーズンの反省を踏まえた施策の一環です。社内の若手社員が日常的にSNSを利用している姿を見て、採用広報にも取り入れることにしました。
どのような情報を発信すればよいのか、他社事例も参考にしながら、「若手社員の1日密着」「ピーエス・コンストラクションはここが違う」「就活体験談」「社員対談」「現場探訪」「支店までのアクセス」など、テーマを絞り込んで情報発信を実施しています。すでに応募者からは「SNSを見ました」との声があり、内定者のフォローにも役立っている状況です。今後は、社内に「SNS運用WG」を立ち上げ、母集団形成WGと連携しながら、全社で運用方針を検討・実施していく予定です。若手から経営陣まで、幅広い層がSNS運用に関心を寄せており、さまざまな意見を反映させながら、学生の心に響く情報発信を目指していきます。
鈴鹿:
私たちが目指しているのは、短期間で爆発的に情報を拡散して知名度を得ることではなく、学生の皆さんに当社への志望度を高めてもらうことです。少しでも当社を知っていただいた学生が、SNSを見て「いい会社だな」「先輩たちのように働きたい」と感じるような情報を発信し、今後もこの方針を変えることなく取り組んでいきたいと考えています。
真摯に採用活動に取り組んでおられるのですね。お二人は採用担当として、どのような時にやりがいを感じられますか。
鈴鹿:
採用に加え研修業務にも携わっているため、採用した学生と入社後も関わる機会が多くあります。学生時代の期待以上に活躍し、成長していく姿を間近で見られることが、何よりのやりがいです。
林:
仕事体験や説明会に参加した学生が選考に進み、内定後もフォローを続けた結果、内定承諾をいただいた瞬間がとても嬉しいです。中には、「ピーエス・コンストラクションっていい会社だよ」と大学の後輩に勧めてくれる内定者もおり、そういった言葉を聞くと非常に嬉しく感じます。
最後に、今後の採用活動に向けたご展望をお聞かせください。
鈴鹿:
今後は、これまで以上に情報発信を強化し、状況や学生のニーズに合わせた最適な情報提供の仕組みを構築していきたいと考えています。また、学生にとっても、当社にとっても採用はゴールではなく新たなスタートです。入社した学生が当社に愛着を持ち、生き生きと活躍できる環境づくりにも注力していきたいです。
林:
私も同じ思いです。学生の皆さんと共に私自身も成長していきたいと考えています。現在就職活動に取り組む学生の皆さんが、当社に入社してくれる日を心待ちにしています。
Special Feature 01
人材データを蓄積し、その後の採用可能性につなげていく「タレントプール」。
新たな採用手法の実現方法を紐解きます。
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