2021年新卒入社。入社後は福岡都市開発部に配属され、業務用営業担当として商業施設、オフィスビル、ホテルなど向けに電気およびガスのシステム提案に従事。2024年より現職に就任。新卒採用業務を中心に、社内表彰の取りまとめも担当している。
米本 純太Junta Yonemoto
西部ガスホールディングス株式会社
人財戦略部 人事グループ
2021年新卒入社。入社後は福岡都市開発部に配属され、業務用営業担当として商業施設、オフィスビル、ホテルなど向けに電気およびガスのシステム提案に従事。2024年より現職に就任。新卒採用業務を中心に、社内表彰の取りまとめも担当している。
久保 舞佳Maika Kubo
西部ガスホールディングス株式会社
人財戦略部 人事グループ
2021年新卒入社。入社後は西部ガス熊本株式会社総務部に配属され、社内の総務、労務、人事など幅広い業務に従事。2024年より現職に就任。新卒採用業務を中心に、グループ全体の採用施策や障害者雇用等も担当している。
九州を拠点にガスエネルギー事業を展開してきた西部ガスは、2021年の持株会社化に伴い体制を一新。40社以上の事業会社を擁する一大組織として、エネルギー事業を中心に、不動産や食関連など人々の暮らしを支える多様な事業を展開する企業へと生まれ変わりました。新卒採用においては、2024年度に入社4年目の米本様と久保様が主担当となり、若手ならではの視点で採用施策の設計・運用を担っています。「学生と対面する機会を数多く設け、徹底的に伴走する」ことを心がけているというお二人に、各施策の狙いと効果について詳しく語っていただきました。
まずは、貴社の事業内容について改めてご紹介いただけますでしょうか。
米本:
当社は、九州を拠点にエネルギー、不動産、食関連など、人々の暮らしを支える多様な事業を展開しています。もともとはガスの製造・供給・販売を担う西部ガスを中心に複数のグループ会社で構成されていましたが、2021年4月に持株会社化を経て、現在は西部ガスを含む40社以上の事業会社が西部ガスホールディングスの傘下に入っています。
久保:
『人を、街を、社会をつなぎ、未来をつくる。』というグループビジョンのもと、グループ全体で「つながり」を力に、未来を変える価値の創造に挑み、持続可能で豊かな社会の実現をリードすることを目指しています。
持株会社化により、人々の暮らしをトータルにサポートする企業へと変貌を遂げたのですね。新卒採用ではどのような人材を求めていらっしゃいますか。
米本:
求める人物像として、「行動」「協働」「挑戦」の三つの指針を掲げています。まず「行動」は、課題に対して自ら動く力を備えていること。次に「協働」は、仲間と協力して業務に取り組み、自身の役割や立ち居振る舞いを理解し、全うする姿勢のこと。そして「挑戦」は、新たな領域へ果敢に挑む意欲を意味します。人口減少に伴い、ガスをはじめとするインフラ需要が低下する中、厳しい状況でも暮らしに密着したサービスを生み出し、企業として成長していく姿勢を、学生の皆さんに求めています。
西部ガスを含む複数の事業会社がホールディングスの傘下にあるとのことですが、採用活動は各社単体で実施されているのでしょうか。
久保:
各事業会社では単独でイベントや選考を実施していますが、一部はグループ全体で連携して行っています。まず、グループで実施するオープンカンパニーにおいて、学生の皆さんにグループ全体の方向性や各社の事業内容を理解していただき、その上で興味・関心を持たれた企業が主催するイベントや選考に進んでいただくという流れです。また、合同説明会など就職情報サイトが主催するイベントにも、グループ各社が連携して出展するケースが多いです。
採用施策を設計・運用する上で大切にしていることはありますか。
米本:
可能な限り学生と多くの接点を持つこと、そして学生への徹底した伴走を大切にしています。例えば、グループで実施するオープンカンパニーでは、各社の現場社員が登壇して主要事業について説明するほか、パネルディスカッションも行っています。また、登壇できない社員については、仕事内容、性格、趣味などを記した自作の紹介カードを50名分作成し、学生の皆さんに紹介しています。こうした取り組みにより、さまざまな社員と触れ合っていただくことで、学生が「自分に合う」と感じる価値観や働き方を見出してほしいという狙いがあります。
自作の紹介カードは温かみがあり、素敵な試みですね。伴走についてはいかがでしょうか。
米本:
オープンカンパニーに参加された学生を対象に、改めてグループの事業を紹介する説明会を開催しているほか、希望者全員が参加できる一対一の就活相談会も実施しています。一対一の就活相談会は2023シーズンから開始し、2026シーズンには秋冬の2回実施しました。西部ガスの選考に関する疑問をすべて解消することを目的としており、「面接の質問内容」や「求める人物像」など、あらゆる質問に正直にお答えしています。
久保様はグループの採用施策を担当されているとのことですが、その狙いや目的について教えていただけますか。
久保:
西部ガスホールディングスの傘下には40社以上の事業会社が存在し、中には社名に「西部ガス」が含まれていない企業もあります。また、事業内容がそれぞれ異なるため、学生に十分理解していただくのが難しい企業も少なくありません。そこで、事業会社単体でイベントを開催しても学生が集まりにくいという課題を踏まえ、特に初期段階ではグループ連携による採用イベントを多数展開しています。
その一環として、合同説明会への出展では従来、ブース内を社名ごとに区分していたため、認知度の高い企業に学生が集中する傾向がありました。2026シーズンからは、社名ではなく「エネルギー事業」と「暮らしを支える事業」の2カテゴリーに分け、スタンプラリー形式で各ブースを回ってもらえるレイアウトに変更。スタンプ数に応じたノベルティも用意し、より多くの事業会社の説明を受けてもらえるよう促しました。
また、グループ会社の採用担当者が一堂に会する勉強会を年に一度開催し、成功事例や採用スケジュールを共有しています。さらに、グループの採用担当者の多くが総務部に在籍し採用業務を兼任しているため、「効率的かつ効果的な採用活動の実践」をテーマに座談会も実施しています。
貴社の採用サイトでは、チャット形式で仕事紹介を行うなど魅力的なコンテンツが多数掲載されています。採用広報施策で注力されている取り組みについてお聞かせください。
米本:
採用広報においては、西部ガスらしさをフラットで面白く伝えることを心がけています。例えば、仕事紹介では「文章の羅列よりも対話形式の方が分かりやすく、興味を引きやすい」と考え、チャット形式を採用しました。
さらに、当社は九州の他企業とコラボレーションし、就職活動支援イベントも実施しています。自己分析のワークショップや面接講座など、学生が成長する機会を提供する取り組みとして、これらのイベントの告知にも力を入れています。
内定者のフォローについてはいかがでしょうか。
米本:
内定者フォローとして、月に一回程度、内定者の皆さんと対面でお会いする機会を設けています。初回は一対一で実施し、学生が希望する場所まで赴いています。選考のフィードバックを具体的に伝えるとともに、現状の悩みも丁寧にお聞きしています。例えば「西部ガス以外に2社から内定をいただいた。給与面がネックでどの会社に決めるか迷っている」といった相談があった場合、給与体系について詳しく説明し、入社承諾の判断材料としていただいています。
2回目以降は内定者同士が集まるイベントを実施することが多く、当社が運営する施設で七輪を囲んで食事をするなど、毎回工夫を凝らしています。
久保:
採用担当として内定者の皆さんとお会いするのは非常に楽しく、「入社を楽しみにしている」「他の内定者と会えて嬉しい」などの声を多くいただいています。今後も対面のイベントをさらに強化し、学生一人ひとりに丁寧に伴奏していきたいと感じています。
これまでのお話から、お二人が学生一人ひとりに寄り添う真摯な姿勢が伝わってきました。
米本:
ありがとうございます。私たちが申し上げるのも恐縮ですが、当社に入社した社員に入社理由を尋ねると、ほぼ全員が「人柄に惹かれた。西部ガスの人が好き」と答えてくれます。人懐っこい社員が多く、どの部署においても温かい関係を築いているため、当社ならではの社風を感じ取っていただいているのだと思います。
久保:
実は、私たちが当社に入社した理由のひとつも「人の温かさ」でした。当時、私は関西に住んでいましたが、西部ガスの採用担当者が関西でオープンカンパニーを企画・開催してくれたことが大きな決め手となりました。新卒採用担当となり、米本と次シーズンの採用施策を検討する際、真っ先に思い出すのがあの時の採用担当者の対応です。「西部ガスの採用担当が自ら会いに来てくれて嬉しかったよね」と過去を振り返り、「次シーズンはこれまで以上に対面の接点を増やそう」という考えで一致しました。
最後に、今後の採用活動に向けた抱負をお聞かせください。
米本:
採用における究極の目標は、当社を志望する学生全員と直接お会いし対話すること、そしておすすめの社員をすべてご紹介することです。すべてを実現するのは容易ではありませんが、九州、関西、関東など各エリアに採用担当者が赴き、当社をより身近に感じていただけるようなイベントを展開したいと考えています。また、内定者フォローの充実もさらに図りたいと思います。私自身も内定承諾の際に「この決断で良いのだろうか」と悩むことがあったため、心から納得できる選択ができるよう、さまざまな形で内定者と接点を持っていきたいと考えています。
久保:
私はグループの採用施策を担当している立場から、グループ各社の採用成功に向けた取り組みに一層注力していきたいと考えています。例えば、グループ各社の採用担当者が積極的に参加できるよう、勉強会や説明会の内容をさらにブラッシュアップするなど、取り組むべき課題はまだ多くあります。学生の皆さんに対しては、グループ各社の魅力を十分に理解していただけるような施策を引き続き推進していくつもりです。
Special Feature 01
人材データを蓄積し、その後の採用可能性につなげていく「タレントプール」。
新たな採用手法の実現方法を紐解きます。
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