2021年、新卒入社と同時に人事部採用課へ配属。2025シーズン新卒採用の主担当者として活動。海外の大学での就職活動経験を活かし、海外学生の採用企画も推進。2024年7月からはその経験を活かし、双日グループ企業の国内新卒採用を支援している。
RECRUITMENT
Published on 2024/12/13
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新井 優志Yushi Arai
双日株式会社
人事部 採用課
2021年、新卒入社と同時に人事部採用課へ配属。2025シーズン新卒採用の主担当者として活動。海外の大学での就職活動経験を活かし、海外学生の採用企画も推進。2024年7月からはその経験を活かし、双日グループ企業の国内新卒採用を支援している。
寺岡 稜平Ryohei Teraoka
双日株式会社
人事部 採用課
2015年、新卒入社。広報部にて双日グループ内の新人から経営層まであらゆる社員を取材し、インターナルコミュニケーションを促進。対外広報活動ではウェブサイトや広告も含めたブランディングに従事する。その後、営業部にて消費財トレーディング、出資先への出向ではM&Aも含めた事業経営サポートを担当。人材マネジメントの知見を深めるため、2024年4月より人事部へ異動し、新卒採用に従事。現在はキャリア採用をメインに担当している。
大久保 結羽Yuha Okubo
双日株式会社
人事部 採用課
2023年、新卒入社。大学院時代には保健科学を専攻し、理学療法士の資格も持つ。入社後は人事部にて新卒採用の主担当者の一人として活動。自身の経歴も活かし、理系学生を含めた多様な人材の採用に取り組んでいる。
双日は、ニチメンと日商岩井をルーツに持ち、約160年にわたる豊かな歴史を誇る総合商社です。採用チームが掲げるポリシーは「人と人とが徹底的に向き合い、選び選ばれる関係をつくる」というもの。2025シーズンでは、地域別インターンシップや各営業本部での現場型インターンシップを新たに導入し、リアルイベントの強みを活かし学生の会社への志望度を高めることに成功しました。同時に、ウェビナーやマイページコンテンツなど、デジタル活用にも余念がありません。学生と企業が「素」で向き合う、情熱的な採用戦略の全貌に迫ります。
まずは、貴社の事業についてご紹介いただけますか。
新井:
双日は自動車やインフラ、航空機といった分野をはじめ、金属や資源、そして消費者向けのリテール分野に至るまで幅広い事業を展開している総合商社です。160年にわたる歴史を持つ点と、航空事業における豊富な実績をはじめ、時代の変化に合わせて自らも変革し、先んじて新たな領域に挑戦することでその時々に必要なモノ・サービスを届ける事業を創造してきたことが業界内での特長です。
採用チームが大切にしているポリシーについて教えてください。
新井:
「人と人とが徹底的に向き合う」というのが、当社の採用ポリシーです。採用では、実際に仕事を体験できるインターンシップを基軸に据えつつ、日本全国や海外の学生にも積極的にフォローしています。加えて、採用チームの多様なバックグラウンドも特徴です。首都圏のみならず、地方や海外の大学出身者が多く、文理の垣根を超えた幅広い学業の専門性を持つメンバーが集まっています。他部署のみならず、営業としての出向経験を持つ寺岡のような社員もおり、こうした多様性がさまざまな人材を採用する土台となっています。
2025シーズンから地域別インターンシップを実施されたと伺いましたが、その背景や工夫について教えてください。
大久保:
今回の地域別インターンシップは札幌、仙台、大阪、福岡で実施しました。内容は2日間で、自己分析や事業立案のワークを通じて自己を見つめ直すこと、会社を知ることに重点を置きました。各会場には人事担当者1名と現場社員3〜4名が参加し、インターン前には地域別の説明会や座談会も開催しました。
地道に地域別イベントを展開された成果や参加者からの反響についてお聞かせください。
大久保:
私自身も地方大学出身ですが、首都圏外在住の学生は東京でのインターンシップに参加したくても、交通費や時間の制約で難しいことが多いです。その点、地域別インターンを主要駅近くで土日に開催したことで「気軽に参加できてよかった」「地方まで来てくださってありがとうございます」といった感謝の声が多く寄せられました。さらに、参加者の多くが選考へ参加の上、内定受諾に至り、「対面で双日の雰囲気を感じ取れたことが決め手になった」との意見が多く聞かれました。
直接会うことの重要性がよく伝わる事例ですね。2025シーズンでは他にも工夫があったと伺いました。
新井:
2025シーズンでは、地域別インターンシップに加えて、営業本部による受け入れ型インターンシップも新たに実施しました。こちらもインターン参加者の多くが選考へ参加の上、内定受諾に繋がったのは、やはり社員と直接対話し、社風を肌で感じ取ってもらえた成果だと考えています。
営業本部での受け入れ型インターンシップとは、具体的にどのようなものですか?
寺岡:
2025シーズンはインターンシップの拡充を掲げ、学生に合わせて3種類を設置しました。総合商社および双日を全般的に知りたい方向けには、従来から実施している人事主導インターンシップに加えて、そのメニューを地域別インターンシップとして拡張。さらに、「特定部署での働き方を知りたい」というニーズが多く、全7営業本部が主導する営業本部別インターンシップを初めて実施いたしました。人事にて共通コンテンツを実施した上で各本部へ配属、ワーク、ビジネス立案というフローも疑似体験して頂きました。各営業本部にコンテンツ作成を委ね、実際の業務現場やワークの案内を行いました。例えば空港や発電所、貿易を行う港湾など、総合商社ならではの場所に学生を案内し、グローバルビジネスの魅力を体感してもらいました。特に、当社が強みを持つベトナムでのインターンシップは大きな反響がありました。
インターンシップ生をベトナムに連れて行ったのですか?
寺岡:
はい。現地の川上、川中、川下までのバリューチェーンを実際に体感してもらいました。現地の事業会社やパートナー企業を訪問し、英語でのインタビュー機会も提供しました。このようなリアルなビジネス体験を通じて、学生に事業立案のプロセスを実感してもらいました。
海外でのビジネス体験は非常に魅力的ですね。学生からの反応はどうでしたか?
寺岡:
インターン終了後、ほとんどの学生が「双日でやりたいことの解像度が高まった」と言ってくれました。ビジネス体験のインパクトも大きかったですが、多様な社員との交流で、会社の文化や価値観を深く理解してもらえたのが大きかったと思います。事業会社までの道中や食事を通じて、仕事の話のみならずお互いの素顔を知ることができたのも効果的でした。
新井:
一発勝負の面接ではなかなか難しい、親密なコミュニケーションが生まれたのは間違いありません。実際、訪越した学生に限らず、他内定受諾者も「インターンシップ中に出会った社員との交流が入社の決め手になった」、「イベントや社員訪問を通じて、双日の社風に触れ、働くイメージが持てた」と答えてくれています。
インターンシップ以外にも、社員の魅力を伝える施策はあるのでしょうか?
新井:
2025シーズンでは、ウェビナー(オンラインセミナー)を積極的に開催しました。月に3~4回、私たち採用メンバーが中心に登壇し、学生からの質問にリアルタイムで答える形式です。社員訪問時には現場感を理解する個別の質問をしてもらいたいため、採用に関わることや人事制度など一般的な質問はウェビナーで解消してもらうという意図がありました。しかし、ウェビナー自体が人気コンテンツとなり、毎回数百名の定員が満員になるほどの盛況でした。アンケートでは8割の学生が「聞きたかったが聞きにくいことが聞けた」「会社やチームの雰囲気が掴めた」と回答しています。
ずばり、ウェビナーの人気の秘訣は何だったのでしょうか。
新井:
完全先着順で参加枠を開放し、学生はカメラオフかつ匿名で気軽に参加できる点が人気を集めました。「学閥はあるのか」「書類選考や面接で見てるポイントはどこか」といった率直な質問も寄せられ、私たちはこれまでの具体的な経験を交えながら、正直に答えました(もちろん学閥や学歴スクリーニングはございません)。この誠実さが評価されたのだと思います。
寺岡:
私たちが普段通りの姿で登壇し、雑談から真面目な質問までできるだけ多くかつ実体験を元に答えたことも好評だったようです。カメラオフ参加であったため、学生はラジオ感覚で気軽に楽しんでいたようです。また、参加者の皆さんからの数百というアンケートも全て確認し、改善点もチーム内で議論して、次に活かすというのを繰り返しました。マイクの音質に関する指摘を頂いた際は、マイクも購入しました(笑)
大久保:
2026シーズンもウェビナーを継続し、テーマ別に事前告知を行い、より参加しやすい形で実施しています。
他に、オンラインを駆使して取り組まれていることはありますか?
大久保:
首都圏外在住の学生にも公平に情報を届けるため、マイページコンテンツの更新には特に注力しています。運用において最も重視しているのは、エントリーの時期にかかわらず全ての学生に必要な情報を確実に届けることです。このために新設した「GET TO KNOW SOJITZ!」というコンテンツでは、外部イベントでの講演映像や当社に関連するWEB記事のアーカイブを一元的に管理・公開しています。従来のように映像や記事のリンクを個別にメールで送るのではなく、登録者全員がどの時期に登録しても、これまでのすべてのコンテンツを閲覧できるようになっています。また、学生が見逃しがちな情報にもアクセスしやすいよう、過去のウェビナー録画や人気コンテンツのおすすめ機能を実装し、利便性を高めています。これにより、日本全国・海外の学生も本社と同様の情報にリアルタイムでアクセスでき、公平な環境で双日の魅力に触れる機会が確保されています。
すべての学生に公平な機会を提供するという理念が、貴社の多岐にわたる施策に反映されているのですね。最後に、今後の採用に向けた展望をお聞かせください。
大久保:
私から代表してお話ししますと、2026シーズンでは、さらに多くの学生と直接会える機会を増やしたいと考えています。地域別向けイベントも2025シーズンより早い段階で実施し、さらに外部イベントへの積極的な出展や大学訪問など、コロナ禍以前のスタイルに回帰しつつ、これまでのオンライン施策とも併用して採用活動を行っていきます。また、ターゲティングの精度を高め、学部や専門分野、学生の特性に応じた情報の発信にも力を入れていく予定です。双日には、多様なバックボーンを持つ人材が活躍できる環境が整っているので、それをより一層伝えていきたいと思っています。
Special Feature 01
人材データを蓄積し、その後の採用可能性につなげていく「タレントプール」。
新たな採用手法の実現方法を紐解きます。
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