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Interview

大切なのは企業と学生が向き合い、対話を重ねること。
マッチングを徹底して高めるパラマウントベッドの「採用の真髄」

RECRUITMENT

Published on 2025/12/05

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Profile

笠本 達矢Kasamoto Tatsuya

パラマウントベッド株式会社
人事部 採用チーム

2011年新卒入社。東京支店に配属となり、東京23区の医療機関や高齢者施設向け営業に計11年従事。日々お客様や社内のメンバーと向き合う中で、「パラマウントベッドの魅力や強みを、より多くの人々に伝えたい」という想いが高まり、自ら希望して人事部へ異動。現在は採用チームのリーダーとして、新卒・中途採用の設計から運用までを一手に担う。

パラマウントベッドは、「先進の技術と優しさで、快適なヘルスケア環境を創造します」という企業理念のもと、医療・介護・健康の領域において、幅広い商品・サービスを展開しています。
採用活動においては、「やさしさとチャレンジ精神を兼ね備えた人材」を求め、学生一人ひとりと向き合い丁寧に「その人らしさ」を汲み取っています。特に2027シーズンは、プレ期イベントや選考フローの一部見直しを行い、高い成果を挙げています。採用チームリーダーである笠本様に、「企業と学生が双方合意のもとでマッチングを高めていく採用戦略」について、詳しく伺いました。

学生と企業――双方のマッチングを重視した選考を展開

まずは貴社の事業内容や特徴についてご紹介いただけますか。

当社は1947年創業の医療用ベッド専業メーカーとしてスタートしました。その後、高齢化の進展により介護領域にも参入し、国内における医療・介護用ベッドのシェアはトップクラスです。現在は医療事業、介護事業、健康事業の3事業を展開し、医療や介護を必要とする方に限らず、健康事業では、広く「睡眠」を軸とした商品・サービスも提供しています。

医療・介護・健康の3事業を通じて、快適なヘルスケア環境の創造に尽力されているのですね。新卒採用で大切にされているお考えについてお聞かせください。

「当社の未来を担う幹部となりうる方々を採用したい」という想いが根底にあります。同時に、採用側の視点だけでなく、当社を志望してくださる学生の視点も大切にしています。双方が納得したうえで先に進めるよう、採用メンバーが学生一人ひとりに寄り添い、丁寧にコミュニケーションを図りながら学生さんの良さを引き出す事を心掛け、面接時にも質問の時間を取る事で、当社に関する情報もきちんとお伝えしています。

採用ホームページのトップ画面に掲げている「The Paramount Challenge いつの時代も、最高の挑戦を。」というメッセージは、貴社の「求める人物像」を象徴しているのでしょうか。

当社が大切にしている価値観は2つあります。1つは「誰かのために力を尽くしたい」「人のために何かしたい」といった誠実な想いに基づく「やさしさ」。もう1つは「挑戦」です。社員一人ひとりの心にあるやさしさを「新たな挑戦」につなげることで、当社は成長してきました。新卒採用でも、やさしさとチャレンジ精神を発揮し、主体的に目標に取り組み、達成に向けて努力する意欲を持つ方を求めています。

応募時期の前倒しにより、イベントへの参加者が大幅増加

学生の皆さんと丁寧にコミュニケーションを取りながらマッチングを図っているとのことですが、プレ期の施策で工夫されていることはありますか。

プレ期には「Paramount seminar」と「Job Challenge!」を実施しています。「Paramount seminar」は会社理解や業界理解を深めることを目的としたオンラインイベントで、最後に質疑応答の時間を設けるなど、採用メンバーと学生の交流を意識的に取り入れています。

一方、「Job Challenge!」は対面で実施する1day仕事体験です。本社に集まっていただき、ショールームに展示している製品を実際に触れながら業務を体験いただきます。部門ごとにプログラムを設け、例えば開発部では、素材を組み合わせてマットレスのサンプルを試作するなど、業務を疑似体験いただいています。「Job Challenge!」は各部門主導で行っており、質疑応答や社員との交流会も設けています。現場社員と学生が直接交流することで、仕事理解だけでなく、職場の雰囲気や社風も感じていただける場となっています。

「Paramount seminar」で企業・業界理解を深めた後、「Job Challenge!」に参加する学生が多いのでしょうか。

2026シーズンまでは「Paramount seminar」参加者のうち、当社への興味・関心が高い方に「Job Challenge!」の応募フォームをお送りしていましたが、より多くの方に参加いただくため、9月の実施に向けて、6月時点でマイページ登録済みの学生にも一次募集の案内を実施しました。次募集ですでに定員の8割以上が埋まり、7月には予約が満席となりました。今後は「Job Challenge!」の実施枠拡大も検討する事で、多くの方に参加いただけるようにしたいと考えています。

応募時期の前倒しと対象拡大で成果が現れていますが、選考フローで工夫している点はありますか。

プレ期と同様に、選考フローも見直しを行いました。当社の選考はエントリーシート提出時と提出後に2回の適性検査を受検いただいていましたが、面接までのフローを短縮し、応募者の負担を減らす為に、エントリーシート提出時と合わせた1回の受検に変更しました。その後、1次面接から最終面接まで計4回面接を予定していますが、早ければ1か月ほどで内定を通知するなど、スムーズな選考運営を心掛けています。

面接でも学生一人ひとりとのコミュニケーションを重視しているのでしょうか。

その通りです。面接でも質疑応答の時間を必ず設け、学生と向き合う時間を確保しています。「当社への理解がまだ進んでいない」「就活の方向性がまだ見出せていない」等、就活にまだ不安があるのかな、と感じられる場合には、改めて面談を行い、就職活動における悩みや困りごとがないかを聞くこともあります。 

学生の悩みを受け止めるなかで、時には他社の選考についても相談を受けることがあります。その際には「就職活動の良き相談相手となれたら」という気持ちで学生と向き合います。

学生の気持ちを尊重する姿勢が「貴社らしさ」につながっていますね。

当社の採用の根底には「学生をリスペクトする気持ち」があると考えています。当然ですが、相手を否定せず、フラットな目線で接しています。スポーツに取り組んだ学生の場合も、全国大会出場者から成果を出していない方まで様々です。しかし成果の有無だけで学生の価値は測れないと考えています。そのスポーツに取り組んだ動機や、どんな困難を乗り越えてきたかなど、取り組みを肯定的に捉え、独自のエピソードを引き出すことで、「やさしさとチャレンジ精神」を備えているかが見えてきます。

まずは学生が話しやすい環境を整え、採用メンバーと学生で双方向の対話を重ね、面接が当社だけでなく学生にとっても「マッチング」の場として機能するよう最大限配慮しています。内定者の8割近くが「面接を通じて志望度が上がった」と回答しており、採用メンバーの想いが学生の心に届いてくれているかなと感じています。

今後も双方向のコミュニケーションでマッチングを高めていく

施策のブラッシュアップによって大きな成果を挙げていますが、採用広報施策についてはどのような方針でしょうか。

医療・介護用ベッドの分野でトップレベルのシェアを有する当社ですが、学生にとっては「聞き馴染みのない企業」であり、認知度向上の施策が必要不可欠です。そのため、求める人材像にマッチするイベントがあれば積極的に出展しています。

また2024年5月には新ブランドメッセージ「WELL-BEING for all beings」を策定しました。このメッセージには「あらゆる人に、健康的な日々とより良い人生を」という想いが込められており、新卒採用でもブランドメッセージ策定に合わせて、採用ホームページのリニューアルなどを進めています。特に採用ホームページは5~6年ごとにリニューアルを行い、そのたびに時代に即した内容に更新しています。

プレ期イベントや選考フローの見直しと同様、採用広報も時代に合わせたスタイルへと進化しています。

2027シーズンは、4月から6月にかけて合同説明会などのイベントへ集中的に出展した結果、マイページ登録者数が大幅に増加し、「Job Challenge!」参加者の増加にもつながりました。
内定者アンケートでは「採用ホームページが分かりやすかった」等の良い評価も頂いていますが、「選考に進む前の段階で、当社の価値や魅力をどう伝えていくか」が重要だと認識している中で、よりブラッシュアップしていきたいと考えています。より多くの学生と接点を持ち、相互理解を深める事で良いマッチングに繋がるよう活動していきます。

最後に、今後の採用活動における目標や展望をお聞かせください。

私自身、営業担当として11年キャリアを積み、お客様の困りごとを解決でき、感謝の言葉をいただくたびにやりがいを感じてきました。また、多くの尊敬すべき上司や先輩と出会い、成長を支援していただきました。このような私自身が感じる当社ならではの魅力を学生に伝え、ともに当社の未来を担う仲間と出会うことが採用の役割と考えています。そして、当社をあまり知らなかった学生が興味を持ち、やがて会社の中核として活躍してくれることは、私にとって何よりの喜びです。

だからこそ、今後も学生の目線で採用活動を進めていきたいと強く思います。学生の興味・関心を的確にキャッチアップすること。学生の思いに寄り添いつつ、当社が成長するためにどのような人財が必要かを明確に伝えていくこと。やさしく寄り添う姿勢と、会社が目指す姿や求める人物像、業務内容など、入社後のギャップとならないよう正確に情報を届ける事を大切にしたいと考えています。


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