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Interview

昔気質のてんぷら職人とのマッチングを、適性検査で実現。
最先端の採用戦略が守る、山の上ホテルから続く「伝統」。

RECRUITMENT

Published on 2026/06/26

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Profile

石原 沙織Saori Ishihara

株式会社山の上ホテル
管理部

有名ホテルの宿泊職や、ホテル運営企業での開業企画・人材開発を経て、2022年に入社。宿泊部での勤務ののち、2023年より現職。現在は人事と経理を兼務する。

1954年に東京・神田駿河台に創業した「山の上ホテル」。そのシンボルともいえるてんぷらの名店「てんぷら山の上」を運営するのが、株式会社山の上ホテルです。同社の強みは、何よりも長年受け継がれてきた伝統の技術と味。そして、それを支えるてんぷら職人こそが最大の経営資源であるといえるでしょう。
厳しい職人の世界に適した人材を確保するために同社が導入したのが、適性検査『TG-WEB』およびマッチング測定アセスメントツール『TG-WEB fit』です。先端技術を駆使して伝統の継承を目指す、採用現場に迫ります。

高度な技術を要する、てんぷら職人のキャリア採用への挑戦

まずは改めて、貴社の事業についてご紹介いただけますか。

株式会社山の上ホテルは、1954年に東京の神田駿河台で開業したホテル「山の上ホテル」を起源とする企業です。長らくホテル経営と飲食店の運営を行ってきましたが、2024年のホテル休館後、当社はてんぷら店「てんぷら山の上」3店舗と「レストランヒルトップ(順天堂医院内)」の運営企業となりました。
「てんぷら山の上」は、ホテル「山の上ホテル」のシンボルともいえるてんぷら店であり、こだわりをもって全国から旬の食材を仕入れ、伝統的な技術で素材の味を引き出して提供しています。2027年夏にはホテル「山の上ホテル東京」がリニューアルオープンし、当社のてんぷら店「てんぷら山の上 本店」も営業を再開する予定です。

現在はどのような採用活動に取り組まれていますか。

現在、当社が主に取り組んでいるのは、「てんぷら山の上」で働く調理職のキャリア採用です。
「てんぷら山の上 本店」の営業再開や、別の新店舗のオープンを控えていることから、調理職の増員が急務となっています。

採用ポリシーや、求める人物像について教えてください。

私たちが調理職の採用において最も重視しているのは、調理技術はもちろんのこと、「てんぷらをつくりたい」という情熱をもつ方を採用することです。日本料理の調理経験者の中でも、てんぷら職人を志す方はそれほど多くはありません。しかし、長い歴史を背負う「てんぷら山の上」の味と品質を守るためには、てんぷらと真摯に向き合える方が必要であると考えています。
同時に、てんぷら職人はカウンターでお客様と接する仕事でもあるため、一定のコミュニケーションスキルや清潔感、マナーなども求められます。お客様に食材に対するこだわりを伝え、高級店らしい「おもてなし」を提供することも、てんぷら職人の大切な役割の一つであると考えています。

調理人としての技術と、てんぷらへの情熱を測る取り組み

調理職の採用において、どのような工夫をされているか、教えていただけますか。

調理職の採用に当たっては、大きく三つの課題がありました。一つ目は、入社前に技術レベルを判断するのが難しいということです。
てんぷら職人は、魚のさばき方や衣のつけ方、揚げ方などに高度な技術が必要であり、調理経験者であっても、カウンターに立てるまで数年かかることが珍しくありません。そのため、ある程度の調理技術を備えた方を採用したいと考えていますが、履歴書に書かれた経歴だけでは意外に技術を測ることが難しく、入社後に技術力のギャップを感じて退職する方が出てしまうという問題が起きていました。

入社前に調理技術を判断するために、どのような工夫をされたのでしょうか。

調理技術を判断することは人事だけでは難しく、一次面接の段階で調理職にも面談に入ってもらうようにしました。これは人事というより調理職側の面談の工夫なのですが、「どんな包丁を持っているか」など、職人ならではの質問を面接で行うことで、どの程度の技術と経験をもっているかがわかるようになりました。
多様な食材を扱うためには複数の包丁が必要となるため、それらを使いこなせるかどうかで調理経験がある程度推測できるのだそうです。

調理職ならではの採用技術ですね。二つ目の課題とは何でしょうか。

先ほどもお話しした通り、私たちは「てんぷら山の上」の仕事に誇りを持ち、長く働ける方を採用したいと考えています。その情熱をどれだけ持っているかを、面接で見極めることが課題となっていました。
この課題に対応するため、面接では「山の上ホテル」や「てんぷら山の上」についてどの程度ご存じか、お話を聞かせていただくようにしています。入社後に活躍してくださる方の多くは、やはり「山の上ホテル」や「てんぷら山の上」のファンであったり、てんぷらを食べに来てくださったりしたことがある方ですね。
一緒に働くベテランの職人もやはり「てんぷら山の上」に対して深い思い入れを持っているので、そこに熱量の差があると、ギャップが生じてしまうことがあるようです。

職場とのマッチングを測定するため、適性検査システムを活用

三つ目の課題とは何でしょうか。

三つ目の課題は、職場の雰囲気にフィットする方を採用することです。実はこれが、当社にとって最も大きな課題でした。
てんぷら職人は強いこだわりを持って仕事に取り組み、技術を研鑽する職業です。そのため、ベテランの社員は寡黙な職人気質の方が少なくありません。決して悪意があるわけではありませんし、ハラスメント研修を実施するなどコンプライアンス意識の維持・向上には努めていますが、現代の新人研修のように懇切丁寧に教育する、というスタイルに慣れていないのです。
ある時期までは、こうした職場の雰囲気にギャップを感じて退職してしまう方もあり、悩んでいました。もちろん面接では、職場になじめそうな方を採用するよう努めていましたが、その見極めがうまくいかなかったのです。

既存の社員・職場にフィットする調理職を採用するため、どのような工夫を実践されたのですか。

ヒューマネージ社が提供している適性検査『TG-WEB』とマッチング測定アセスメントツール『TG-WEB fit』を導入することで解決しました。
『TG-WEB fit』とは、『TG-WEB』で測定された「仕事に対する5つの価値観」をもとに、既存の社員とのマッチングを確認するツールです。まずあらかじめ、てんぷら職人を含む全社員が『TG-WEB』の適性検査を受け、それをもとに「職場ごとの価値観の傾向」を調査します。そして、候補者にも採用面接前に同じ適性検査を受けていただきます。
すると、候補者と職場ごとのマッチングが数値化され、「店舗Aでは少し合わないかもしれないが、店舗Bならなじめそうだ」といった予測が立てられるわけです。
とりわけ職場の傾向は、リーダーの存在が強く影響するため、『TG-WEB fit』ではその点も配慮して設計されています。例えば、リーダーと候補者のタイプが異なる場合にはそのことを指摘し、必要なフォローについてアドバイスする機能もあります。

『TG-WEB』および『TG-WEB fit』を導入した成果はいかがですか。

『TG-WEB』で測定した「5つの価値観」や、『TG-WEB fit』で測定したマッチングを参考に採用を行った結果、採用後の定着率が高まりました。
以前は入社3か月程度で退職する方もあったのですが、1年前に『TG-WEB』『TG-WEB fit』を導入してからは短期間で退職するケースは少なくなり、キャリア入社の調理職が職場で生き生きと活躍するようになりました。当社が本格的に調理職の増員をスタートしてからまだ期間が短いため、データで成果を示すのは難しいですが、人事も現場も経営陣も、これまでとは明らかに違う手ごたえを実感しています。
当社では入社後1か月、3か月、6か月後にそれぞれ人事面談の場を設けているのですが、その際にも多くのキャリア入社者が前向きに仕事に取り組まれていることを感じます。職場になじみ、てんぷら職人として順調に成長している姿を見ると、私たちも嬉しくなりますね。

最後に、今後の採用活動に向けての目標や展望をお話しください。

2027年には「てんぷら山の上 本店」の営業再開と1店舗の新規出店を予定していますので、今後も引き続き調理職の増員に向けて働きかけていきたいと考えています。そして、より多くのお客様に「てんぷら山の上」の魅力をお届けしていきたいと願っています。


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