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【学生の動き】2022卒向け 新型コロナ時代の最新インターンシップ動向

Published on 2020/09/17

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2021卒(21シーズン)の新卒採用を大きく揺らした新型コロナウイルスの流行は、各社で検討が始まっている2022卒(22シーズン)においても、その影響が続くと思われます。今回は、オンラインインターンシップ元年となる22シーズンのインターンシップについて、最新の学生動向をお伝えします。

 

 

インターンのプレエントリー人数は、昨シーズン比1.35倍。増加傾向つづく

 

22シーズンのインターンシップのプレエントリー人数(インターンシップに個人情報登録をした人数)は、8月中旬時点で昨シーズン比1.35倍となりました。8月中旬時点のプレエントリー人数について、ここ3年間の動きを見ると、20シーズンは前シーズン比1.46倍→21シーズンは同1.52倍→22シーズンは同1.35倍と増え続けており、学生のインターンシップへの意識は引き続き高まっていることがうかがえます。今年については、特に7月下旬以降のプレエントリー人数が伸びており、夏/秋インターンシップに向けて活発化していたことがわかります。

 

22シーズンインターンシッププレエントリー人数の推移

画像1

(対象)
採用管理システムi-webを21シーズン、22シーズン継続利用いただいている企業のうち、21シーズン、22シーズンともにi-webでインターンシップを受け付けている企業
(算出方法)
①対象企業各社の21シーズン(2020年)2月28日時点のプレエントリー人数を「100」として、21シーズン、22シーズンの10日ごと(上旬・中旬・下旬)のプレエントリー人数の割合を算出(企業ごと)
②①の合計を企業数で割り、平均値を算出

 

22シーズンについては、コロナ禍により数年続いていた売り手市場の潮目が変わり、学生の危機感が高まり、インターンシップへの意識がより強くなっていると考えられます。さらにオンラインインターンシップが普及したことで、遠方の学生はもちろん、全体的に参加しやすい(参加のハードルが下がっている)ことも要因といえそうです。

参考記事: 【2020年8月現在】2022卒向け 企業のインターンシップ実施動向(速報)

 

8月中旬時点のインターンシッププレエントリー人数を文理別でみると、文系は昨シーズン比1.52倍、理系は同1.21倍と、特に文系学生の動きが活発です。理系のインターンシップに比べ、プログラムのオンライン化が向いている、受け入れ人数の増加が可能であるなど、企業側が間口を広げていることも影響していると考えられます。

 

 

インターンシップの本エントリー人数は、昨シーズン比1.6倍超
興味だけでなく参加意欲の高まりをあらわす結果に

 

次に、インターンシップの本エントリー人数(インターンシップの選考に応募した人数)をみると、8月中旬時点で昨シーズン比1.64倍となりました。特に、7月下旬以降は昨シーズンの2倍以上の水準で推移しています。プレエントリー(個人情報登録)は、そのインターンシップへの“興味”をあらわすもの、本エントリー(選考応募)は、そのインターンシップへの“参加意欲”をあらわすものといえ、今年については、興味だけでなく参加意欲が高まっていることがうかがえます。

 

22シーズンインターンシップ本エントリー人数の推移

画像1

(対象)
採用管理システムi-webを21シーズン、22シーズン継続利用いただいている企業のうち、21シーズン、22シーズンともにi-webでインターンシップを受け付けている企業
(算出方法)
①対象企業各社の21シーズン(2020年)2月28日時点の本エントリー者数を「100」として、21シーズン、22シーズンの10日ごと(上旬・中旬・下旬)の本エントリー者数の割合を算出(企業ごと)
②①の合計を企業数で割り、平均値を算出

 

上記より、本エントリー率(プレエントリー者数に対する本エントリー者数の割合)は、約25.0%となりました。

 

21シーズン 22シーズン
22.8% 25.0%

 

22シーズンのインターンシップでは、学生の活動量、参加意欲ともますます高まっていることがわかりました。本選考開始までの期間、学生たちはこれまで以上に多くの企業と接点を持つと考えられます。他方、オンラインのインターンシップでは、参加者の通信コストや集中力などの問題から、リアル(対面)のインターンシップと比較して各回の所要時間が短い傾向があるようです。また、プログラム以外の要素(オフィス、働く社員の雰囲気、始まる前や休憩時間などの社員とのちょっとしたやり取り等)が少なく、リアル(対面)のインターンシップと比較して、企業の印象が浅くなる恐れがあります。

 

したがって、オンラインインターンシップの効果を高め、本選考へつなげていくためには、リアル(対面)のインターンシップ以上に継続的なフォローが必要です。別プログラムのインターンシップを秋/冬に開催する、小規模イベントなどオンラインの接点をこまめに設定してコミュニケーションの回数を増やす、Webコンテンツ、Webセミナーなどを通じて定期的に情報を配信するほか、状況をみながらプレミアム感のあるオフライン施策を組み合わせるなどして、応募者との関係性構築を図っていくことがポイントとなりそうです。

 


 

Webセミナー、Web面接をはじめとした採用のオンライン化や企業の最新動向など、2022新卒採用に関する情報は、以下記事もご参考ください。

 

 

出典:『Monthly HUMANAGE REPORT 2020年9月号』


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