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Marketing Magazine

【学生動向】2024シーズンプレエントリー推移分析から、今後の施策を考える

Published on 2022/09/02

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各社早期からマイページをオープンし、インターンシップやその後の選考を見据えた動きがはじまっている2024シーズン。インターンシップマイページで抽出したデータから、学生の動きと今後の施策をみていきます。

 

 

2024シーズンプレエントリー推移は昨年と同水準の出だし

 

プレエントリー推移(全体)

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[集計対象]
24・23シーズンにi-webをご利用いただいている企業様
[算出方法]
対象企業各社の23シーズンインターンシッププレエントリー数(2022年2月末時点)を「100」として、24・23シーズンのインターンシッププレエントリー数の割合を、時期別・業種別に算出

 

2024シーズンインターンシップに向けたプレエントリーは、6月上旬が22.4%(昨シーズン比+1.3pt)、7月上旬時点の累計は45.5%(昨シーズン比+2.7pt)という結果になりました。微増しているものの、昨年とほぼ変わらないスタートを切っており、各社早期からマイページをオープンする傾向は今後も続いていくと考えられます。

 

業種別プレエントリー、動き出しは業種によってばらつきがみられる

 

業種別(7月上旬時点の累計)

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業種別にみると、「電気・電子・機械・自動車」が52.3%(昨シーズン比+11.4pt)、「ITサービス・コンサルティング」が44.6%(昨シーズン比+8.3pt)と大きな伸びをみせています。しかしながら、時流の影響もあってか昨シーズンより減少している企業もあり、ばらつきがある結果となっています。中には、マイページオープン時期をさらに早め、インターンシップに力を入れていきたいという企業の声も聴かれます。マーケットの動きにも注目しながら、インターンシップ応募につなげていく施策が求められていると言えそうです。

 

 

来る2024シーズン、内定者の声が施策のヒントに

 

今回は、7月上旬時点の2024シーズンのプレエントリー推移をお届けしました。業種ごとに差はみられるものの、インターンシップを通じた早期からのアプローチが重要であることが示されています。

 

コロナ禍でオンライン手法への切り替えを迫られ、定着後もその活用方法やさらなる多様な接点の試みが求められてきました。そして今後は、その接点の中身や企画に企業ごとの魅力がこれまで以上に反映されていくシーズンを迎えます。これは、ここ数年でよく聞かれていた、「見極めは問題なく行えているが、魅力の伝達が難しい」といった課題に対する自社ならではのアンサーが急がれているとも捉えられますが、手法ではなく中身がカギとなるフェーズにきたいま、2023シーズンの内定者からの声を参考にすることも例年以上に重要になっていると考えられそうです。

 

例えば、昨年と同プログラムのインターンシップを予定している場合も、「グループワークに同席していた社員のこのような発言が選考応募の決め手になった」「冬季のみ参加した際にこんなことを感じた」といった声は、協力社員の選定や不参加者のフォローなど、さまざまな工夫に反映することができます。また内定者の多くは、選考前からマイページに繰り返しログインしているという調査結果もあり、「マイページのどのコンテンツが参考になったか」、さらに「他にどのような情報がほしかったか」などを聞くことで、これまでに制作したコンテンツに要素を加えたり、見せ方を変えるといったブラッシュアップも容易になります。より直接的には、今後の内定者フォローイベントで、実際の体験をもとに来期の採用に向けた改善をグループワークの題材にするほか、Webセミナーに登壇してもらい、実際の体験や想いを話してもらうのも良いでしょう。

 

 

「昨年通り」の中にも、小さな工夫を加えられるシーンは多くあり、その積み重ねがこれまで以上に発揮されることが想定されます。内定者からの気づきを種にどのようなストーリーを組み立てるか、そしてその反映のスピード感が、2024シーズンの施策の中身をより良いものに変えていくと言えそうです。

 

 

 

インターンシップに関する採用ご担当者のインタビューはこちら:

・“会社”と“人”の魅力でマッチングを図る。「新卒採用」の方針にかける東洋不動産のこだわり(東洋不動産株式会社)

・圧倒的ログイン率を誇るマイページ戦略。学生たちが東急リゾーツ&ステイの「ファン」になる理由とは(東急リゾーツ&ステイ株式会社)

・採用人数にこだわらず、マッチングを追求。日本バイリーンが誇る「圧倒的高定着率」の秘密(日本バイリーン株式会社)

 


 

ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『Monthly HR AGE』を発行しています。2022年8月号は、データ分析より2023シーズンを振り返る、最新速報2024シーズンインターンシップ、特集「採用管理システムで描く データ活用とマーケティング」など、より詳しいマーケット情報やお役立ち情報をお届けしています。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。

 

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出典:『Monthly HR AGE 2022年8月号』

Profile

永野 史彰Fumiaki Nagano

株式会社ヒューマネージ コンサルタント

慶応義塾大学卒業後、保証会社で勤務したのち、桜美林大学大学院心理学研究科で臨床心理学を専攻。2019年にヒューマネージに入社し、企業の採用活動や適性アセスメント、タレントマネジメントにおける統計分析業務やサービス開発に携わる。臨床心理士・公認心理師(国家資格)・産業カウンセラーの資格を保有。


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