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2023シーズン データ分析より——学生の本エントリー率におけるWebセミナー視聴有無の影響

Published on 2022/07/22

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今回は、採用のオンライン化により存在感を増してきたWebセミナーに注目し、2023シーズンのデータをもとに、今後のWebセミナー活用について考えていきます。

 

 

Webセミナー視聴者は約半数が本エントリーに至る

 

Webセミナー視聴有無別・本エントリー率

画像2

[集計対象]
i-webをご利用いただいている企業のうち、2022年(23シーズン)6月上旬時点で、本選考に本エントリーする前の学生を対象にしたWebセミナー(ライブ配信もしくは日時を限定したオンデマンド配信)を実施した企業様(本エントリーに必須のWebセミナーは除く)
[算出方法]
上記Webセミナーの視聴者/未視聴者のそれぞれが、本選考に本エントリーした割合を企業別に集計し、その平均を算出

 

 

上の表は、本選考にエントリーする前の学生を対象に、Webセミナー(ライブ配信もしくは日時を限定したオンデマンド配信)を視聴/視聴の学生が、本選考にエントリーした割合を表したものです。全体の本エントリー率 18.5%を基準に結果を見ていきます。

 

Webセミナーを視聴した学生では、そのうち49.1%が本選考にエントリーしていることがわかりました。これは全体の18.5%と比較して非常に高い数値となっており、Webセミナーを自ら視聴する学生の興味・意欲の高さが窺えることはもちろん、本エントリーを促進する施策として効果的であることが推察されます。一方で、Webセミナーを視聴しなかった学生の本エントリー率は9.1%にとどまり、Webセミナーの視聴/未視聴で、本エントリーにつながる割合は大きく左右されていることがわかりました。

 

 

 

昨今のWebセミナー戦略に求められる視点とは

 

採用のオンライン化により、多くの企業がWebセミナーを実施する中、その実施タイミングやそれに応じた内容、対象者など、マーケティング的な視点での企画・実行が求められるようになりました。今回の調査結果から、Webセミナーを通じて時期に応じて学生が求める情報を提供すること、そしてそのWebセミナーを視聴してもらう仕組みづくりの有効性が窺えます。

 

昨今のWebセミナー戦略においては、以下2点がポイントになると考えられます。

 

① 時期に応じたプログラムとリアルな魅力の伝達

 

今回の調査の集計対象は、「本選考に本エントリーする前の学生を対象にした、ライブ配信もしくは日時を指定したオンデマンド配信」のWebセミナーです。つまり、学生は複数の企業にプレエントリー(マイページへの情報登録)し、本格的な就職活動に向けた情報収集をしている段階ということになります。

 

このフェーズでは、応募者は志望業界や志望企業の絞り込みに向け、業界理解や仕事理解を深めたいと考えているケースが多く、企業はそのニーズにあわせた内容を設計する必要があります。しかし、業界・仕事理解といっても、検索で出てくる情報ではなく、自社にしかない強みや社風、企業風土など、企業側が実際に説明することで感じられる魅力をあわせて伝えることが重要です。

 

例えば「業界シェア第一位という数字の裏には、企業のどのような理念やビジネスフローがあるのか」「○○業界の営業職はこんなイメージがあるかもしれないけれど、自社はどのように違うのか」など、同じ事実を説明する場合でも、文脈の在り方はさまざま考えられます。学生によって理解度や志望度が異なる時期でもあるからこそ、一つひとつの表現や話し方にも工夫し、企業“らしさ”を映し出すようなセミナーを意識することが重要だと言えます。

 

②Webセミナーと連動したマイページ活用

 

Webセミナーを公開するときは告知としてメッセージやメールを活用する企業が多くありますが、予約者を増やす/当日の視聴を増やすためには、単なる告知にとどまらず、Webセミナーを軸とした一連の体験を設計することが効果的です。

 

例えばあるメーカーでは、事業紹介と座談会を行うWebセミナーの開催にともない、特設ページを公開し、当日のプログラムや視聴することで得られる情報、また座談会に登壇する社員の紹介を掲載しました。また、事業紹介の導入となる主要製品の紹介をマイページコンテンツで配信し、当日はより詳しい情報を紹介する旨を伝えています。座談会での社員に対する質問はアンケートで事前に集めることで、企業側がスムーズに運営できることはもちろん、学生にも参加前から自社について考えてもらう時間を増やすきっかけになり、当日の理解度や満足度向上につながった、とのことでした。

 

Webセミナーと連動してさまざまな接点をつくり、応募者が本エントリーを前に、「この会社で活躍する自分をイメージできるか?」を考えることができる材料を揃えることが、この時期の企業が実践すべき採用広報の目的のひとつであると言えそうです。

 

 

 

これらの工夫は、日時を限定しないオンデマンド配信やアーカイブ動画でも応用することができます。Webセミナーの配信が当たり前になったいま、早期から他社と差別化を図り、いかに有機的な応募者との接点をつくっていくかが、今後のカギを握ると考えられます。

 

 

採用広報に関する採用ご担当者のインタビューはこちら:
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マッチングの秘訣は「個へのアプローチ」。グローバルメーカー・HIOKIが「対話」にこだわる理由(日置電機株式会社)

 

 


 

ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『Monthly HR AGE』を発行しています。2022年7月号は、2024シーズン夏季インターンシップ企業の動き、特集「ジョブ・クラフティングを採用に取り入れる」など、より詳しいマーケット情報やお役立ち情報をお届けしています。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。

 

画像4

 

出典:『Monthly HR AGE 2022年7月号』

Profile

永野 史彰Fumiaki Nagano

株式会社ヒューマネージ コンサルタント

慶応義塾大学卒業後、保証会社で勤務したのち、桜美林大学大学院心理学研究科で臨床心理学を専攻。2019年にヒューマネージに入社し、企業の採用活動や適性アセスメント、タレントマネジメントにおける統計分析業務やサービス開発に携わる。臨床心理士・公認心理師(国家資格)・産業カウンセラーの資格を保有。


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