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【インターンシップ動向・最新版 】22シーズンの傾向から、23シーズンの施策を考える

Published on 2021/03/05

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ここ数年、実施企業・参加者とも増加傾向にあったインターンシップ。2022年卒向け(22シーズン)は、新型コロナウイルスの影響でオンラインでの実施が広がり、インターンシップの活用がさらに進んだ年となりました。今回の「マーケットをよむ」では、22シーズンインターンシップ動向調査(最新版)から、22シーズンの採用選考、さらに23シーズンインターンシップに向けた施策を考えます。

 

 

12月の実施割合が増加。選考の後ろ倒しやインターンシップの延期が原因か

 

まず、インターンシップ実施企業の割合を月別にみると、最も多い月は9月で、8割近くの企業が実施していたことがわかります。また昨年と比べると、7月、8月の割合が10pt以上減少した一方で、12月の割合が増加し、最も多い9月に迫る結果となっています。

 

企業のインターンシップ実施方法(月別)

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(対象)
採用管理システムi-webを21シーズン、22シーズン継続利用いただいている企業のうち、21シーズン、22シーズンともにi-webでインターンシップを受け付けている企業
(算出方法)
対象企業のうち、月別のインターンシップ実施の割合を算出(シーズンごと)

 

新型コロナウイルスの影響で21シーズンの選考を後ろ倒した企業や、感染拡大防止の観点から、夏季インターンシップの中止や延期の措置を講じた企業も多かった時期。日々変わる状況判断軸が揺れ動く中、各社世の中の動向を注視しながら、臨機応変な対応を求められていたことが窺えます。

 

 

実施方法日数は、「2~4日間」が増加。オンライン化により、[時間は短く]×[日数を増やす]傾向へ

 

次に、実施方法を時季別にみると、夏季・秋季・冬季のいずれの時季も「オンライン」で行った企業が最も多いというデータになりました。特に感染拡大の傾向がみられた秋季・冬季では、およそ8割の企業がオンラインでインターンシップを行っています。

 

「どちらも取り入れた」と回答した企業の中には、「一回あたりの参加人数を減らし、学生自身でオフライン/オンラインを選択できるようにした」、「特定の職種に限っては、来社をともなう実施とした」など、感染拡大防止への配慮と情報提供のバランスを模索しながらの実施となったことが窺えました。今後は急な変更に備えて、実施方法にとらわれないプログラム検討の必要性も示唆する結果といえそうです。

 

企業のインターンシップ実施方法(時季別)

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(対象)
採用管理システムi-webで、22シーズンのインターンシップを受け付けている企業
(算出方法)
①対象企業のうち、インターンシップを実施している企業を時季ごとに実施方法別で集計
②①を時季ごとの対象企業数で割り、時季別・実施方法別の企業割合を算出

 

また、実施日数を時季別にみると、夏季・秋季・冬季いずれも1日間のインターンシップが主流となった一方で、2~4日間の割合が増加していることもみてとれます。オンラインインターンシップ元年となった22シーズンでは、学生の負担軽減や集中力維持のために、1回あたりの所要時間を短縮するケースが多く、「時間は短く」×「日数を増やす」プログラムが増えたためと推察できます。

 

企業のインターンシップ実施日数(時季別)

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(対象)
採用管理システムi-webを21シーズン、22シーズン継続利用いただいている企業のうち、21シーズン、22シーズンともにi-webでインターンシップを受け付けている企業
(算出方法)
①対象企業のうち、インターンシップを実施している企業を時期ごとに実施日数別に集計
②①を対象企業数で割り、時期別・実施日数別の実施企業割合を算出

 

オンラインのメリットを活かしながら、タイミングの良いアプローチを

 

オンラインインターンシップ元年となった22シーズンは、各社試行錯誤しながら、自社に合ったインターンシップのかたちを模索していることが窺える結果となりました。企業・学生双方においてインターンシップが拡がることで、これまでは出会えなかった層との出会いにつながることも期待でき、インターンシップのプログラムをはじめとする接点の内容や、その後選考に至るまでの定期的なアプローチの強化は、より重要性を増してきていると考えられます。

 

22シーズンの選考活動は、いよいよ本格化。インターンシップ応募者・参加者を含むプレエントリー者を選考につなげる施策としてあげられるのが、マイページを活用した情報提供による接点の掘り起こしです。採用担当者からの選考直前のメッセージや選考対策をWebページや動画で公開する、すでにプレエントリー者向けに公開しているページを、改めて見てほしいコンテンツとしてお知らせメールを配信する、など、いまある素材を活かしたスピード感のあるコミュニケーションが効果を発揮すると考えられます。さらに、リアルタイムでチャットやアンケートをとれる機能を活用したオンラインセミナーや社員と話せる質問会など、学生との心理的な距離を縮める施策もポイントとなりそうです。

 

来る23シーズンのインターンシップの検討に際しては、22シーズンのインターンシップの事例――地方の事業所や海外駐在の社員の協力を仰ぎ、現地からライブ配信に参加してもらったケースや、自己分析や業界研究などニーズや進度にあわせたプログラムを設計し、複数回の参加を誘導したケース等――から、オンライン化のメリットと自社“らしさ”を掛け合わせるオンラインインターンシップの知見を得て、自社ならではのプログラムを早い段階から企画・検討したり、学生の動きがさらに活発化・早期化する見通しのもと、マイページやオウンドメディアのコンテンツを継続して拡充するなど、長期的な施策が重要といえそうです。

 


 

ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『マンスリーヒューマネージレポート』を発行しています。2021年2月号は、1月中旬時点における22シーズンインターンシップの動向を企業・学生の両面から取り纏めました。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。

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出典:『Monthly HUMANAGE REPORT 2021年2月号』


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