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【2024シーズン向け】昨シーズンのインターンシップから今後の施策をよむ

Published on 2022/08/19

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2024シーズン向けの夏季インターンシップも活況を迎えています。今回は、2023シーズンのデータから、直近の企業/応募者の傾向を読み解き、今後の施策を考えていきます。

 

 

本エントリー率は昨対比減少、ただし一昨年よりは高水準

 

まず、インターンシップの本エントリー率は、全体で20.6%(昨シーズン比▲2.3pt)となりました。昨シーズンと比べて減少する結果ではあるものの、2021シーズンの全体は19.1%だったことから、以前の水準に戻りつつある様子が窺えます。コロナ渦でほとんどがオンライン実施であった2022シーズンを経て、リアルやハイブリッド開催が増えたことなどを受け、学生が参加するインターンシップを絞り込んでいることが要因と考えられます。また就職希望総合ランキングおよび母集団規模別にみると下記の結果となり、それぞれ一定数減少したことがわかります。

 

インターンシップ応募(本エントリー)率

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[集計対象]
23・22シーズンにi-webをご利用いただいている企業様

[算出方法]
対象企業各社の応募率(インターンシップの本エントリー数をプレエントリー数で割ったもの)の平均値を、以下のカテゴリー別に算出
・2022年4月発表のキャリタス就活就職希望企業総合ランキング200位以内
・2021年(22シーズン)9月末時点のプレエントリー1万名以上、かつランキング外
・同5000名以上1万名未満、かつランキング外
・同5000名未満、かつランキング外

 

 

インターンシップ実施時期、ピークは9月上旬と12月上旬

夏季・冬季インターンシップの実施時期については、下記の結果となりました。夏季は、前シーズンの本選考が6月を目途に収束した後、インターンシップの本格的な準備に着手している様子が窺えます。限られたリソースと学生の休暇スケジュールに合わせた開催タイミングの検討が必要ですが、マイページは多くの企業が6月上旬までにオープンしているというデータ(参考:2023シーズン、インターンシップ動向(企業と学生の動き))もあり、インターンシップ参加に向けたコミュニケーション施策の重要性が改めて認識されています。一方で冬季については、夏季よりも選考に直接つながっていくケースが多いことから、早期の選考に向けてやや前倒しする企業の声も聞かれました。

 

夏季インターンシップ実施時期

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冬季インターンシップ実施時期

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[集計対象]
i-webをご利用いただいている企業のうち、23シーズンに夏季・冬季インターンシップをそれぞれ実施した企業様

[算出方法]
23シーズンの夏季・冬季インターンシップの実施時期を集計して、時期別の割合をそれぞれ算出

 

 

選考につなげていくアプローチを

 

今回は2023シーズンの調査結果から、2021シーズン以前の水準に戻りつつある学生の動き、また早期の選考に向けてやや前倒ししてインターンシップを開催した企業の意向などが窺えました。早期の選考という観点では、夏季インターンシップから選考を視野に入れた取り組みを行う企業が増加していること、冬季インターンシップにプレ選考としての意味合いをもたせる企業も多く見受けられることからも、インターンシップを起点として志望度・理解度を高めながら、選考につなげていくアプローチが重要と言えそうです。

 

インターンシップ後のアプローチとしては、例えば、インターンシップ参加者には、サンクスメールから次回のイベント案内、自社への理解を深めていくようなコンテンツによる魅力付けを継続的に行う/インターンシップ未参加者には、内容を追体験できるWebセミナーを実施する、オンラインの質問会を開催する、等のケースが見受けられます。応募者のステータスに応じて施策を出し分けることで、応募者それぞれに寄り添ったアプローチを行うことができます。

 

また、ここで重要なのが「インターンシップ未参加者」の中には、自社に興味を持ちアクションを起こしてくれたインターンシップの選考不合格者だけでなく、マイページにあまりログインしていない層も含まれ、その志望度や業界・企業についての理解度や興味の度合いはさまざまだということです。マスに向けたWebセミナーを開催する際には、前提となる基礎知識を盛り込んだ内容にする、自己分析や業界研究のアドバイスといった多くの応募者にとって役に立つ情報を提供し、自社に興味をもってもらうきっかけを作るなど、小さな工夫を重ねることが、応募者を取りこぼすことなく次のステップに進めていくことにつながります。

 

 

2024シーズンのインターンシップがスタートしたいまからでも、できる工夫はさまざま考えられそうです。応募者に状況やニーズに応じたアプローチ方法をご検討ください。

 

 

インターンシップに関する採用ご担当者のインタビューはこちら:

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マッチングの秘訣は「個へのアプローチ」。グローバルメーカー・HIOKIが「対話」にこだわる理由(日置電機株式会社)

 


 

ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『Monthly HR AGE』を発行しています。2022年8月号は、データ分析より2023シーズンを振り返る、最新速報2024シーズンインターンシップ、特集「採用管理システムで描く データ活用とマーケティング」など、より詳しいマーケット情報やお役立ち情報をお届けしています。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。

 

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出典:『Monthly HR AGE 2022年8月号』


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