Marketing Magazine
【2026シーズン】インターンシッププレエントリー/応募推移
RECRUITMENT
多くの企業が2025シーズンの内定者フォローと並行して、2026シーズンのインターンシップに奮闘されています。今回は2026シーズンのインターンシップに関する学生動向をお届けします。
8月上旬時点のプレエントリーは昨シーズン比+14.3ptと大幅に上昇
プレエントリー推移(8月上旬時点)
[集計対象・算出方法]
26・25シーズンにi-webをご利用いただいている企業を対象とし、対象企業各社の2024年(25シーズン)2月末日時点のインターンシッププレエントリー数を「100」として、26・25シーズンの10日ごと(上旬・中旬・下旬)のインターンシッププレエントリー数の割合を、全体、文理別にそれぞれ算出
プレエントリーの推移をみると、8月上旬の全体の累計は68.4%(昨シーズン比+14.3pt)と大幅に上昇しており、就職活動の早期化が窺えます。
ただし、昨シーズンと比べてプレエントリーの割合が伸びているのは、学生一人あたりのプレエントリー社数が増えているからという見方もできます。近年はインターンシップの重要性が学生にも浸透し、本選考の前に数社のプログラムに参加することが一般的になりました。さらに売り手市場が続く中、広く選択肢を持ち、より多くの企業にプレエントリーしている可能性も考えられます。動き出しの時期が早まっている、またインターンシップへの意識が高まっている状況を踏まえ、企業は学生からの認知獲得、惹きつけを強化し、選考につなげていく必要があると言えそうです。
応募数も昨シーズン比+8.5ptと増加
応募推移(8月上旬時点)
[集計対象・算出方法]
26・25シーズンにi-webをご利用いただいている企業を対象とし、対象企業各社の2024年(25シーズン)2月末日時点のインターンシップ応募数を「100」として、26・25シーズンの10日ごと(上旬・中旬・下旬)のインターンシップ応募数の割合を、全体、文理別にそれぞれ算出
次にインターンシップ応募数の推移をみると、プレエントリー同様、早期化の傾向が顕著で、全体の累計応募数は76.1%(昨シーズン比+8.5pt)となっています。
実施方法については、リアルで実施する企業が増加しているものの、接点拡大のためにオンラインとの併用開催で行う企業も多いなど、特に文系では募集枠を増やしているケースがみられます。「オープン・カンパニー」として企業説明を中心としたプログラムを実施しやすくなったことも、企業が間口を広げた一因でしょう。学生もそれに呼応して、積極的に応募しているようです。
◆◆◆
上記の調査より2026シーズンインターンシップはプレエントリー数/応募数ともに昨年を上回る推移で増加していることが窺えました。
全体的に早期化の傾向がみられる今シーズンですが、まずはインターンシップを通じて質の高い候補者体験を学生に提供し、今後の先行につなげていくことが重要です。インターンシップ期からの接点づくりが、今後の採用成果を左右していくと言えそうです。
最新の採用ご担当者インタビューはこちら:
・一度接点をもった応募者を選考につなげるために。長谷川香料が実践する「志望度の高め方」(長谷川香料株式会社)
・社員との接点強化で、志望度が向上。採用早期化に対応した三井不動産レジデンシャルサービスの狙い(三井不動産レジデンシャルサービス株式会社)
・向き合うべきは、「今」の応募者。アダストリアが何よりも重視する採用マインドとは?(株式会社アダストリア)
ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『Monthly HR AGE』を発行しています。2024年9月号は、2025シーズン本選考/2026シーズンインターンシップ動向、特集『タレントプールの現在地』、企業インタビューなどより詳しいマーケット情報やお役立ち情報をお届けしています。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。
出典:『Monthly HR AGE 2024年9月号』
Profile
池尻 亮介Ryosuke Ikejiri
株式会社ヒューマネージ コンサルタント
信州大学卒業後、東京学芸大学大学院にで心理学を専攻。その後、政府機関における学力調査等の分析に従事。ヒューマネージ入社後は、採用活動に関する企業動向を中心としたデータ分析・統計の業務を主担当とし、企業の支援を行っている。