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【2024シーズン】採用目標人数別・内々定辞退率
RECRUITMENT
2025シーズンの冬季インターンシップや選考期に向けた動きが本格的にスタートする中、2024シーズンの採用活動もおおむね収束する12月。今回は、2024シーズンの採用状況(内々定辞退率)をお届けします。
採用目標人数が少ない企業で内々定辞退率が低い傾向に
内々定辞退率|文系職種
内々定辞退率|理系職種
【参考】内々定辞退率|2023シーズン(最終結果)
[集計対象・算出方法]
i-webをご利用いただいている企業のうち、24シーズンの内々定辞退状況が判明してる企業様を対象とし、11月上旬時点の内々定辞退率(内々定辞退人数÷内々定を出した人数)を集計して、24シーズンの採用目標人数別にそれぞれ算出
2024シーズンの内々定辞退率をみると、上記の結果となりました。2024シーズンは選考中辞退が増加傾向にある、という声が聞かれていましたが、内々定辞退率は、昨シーズン(全体)と比較しても平均して大幅な増加はみられません。また、採用目標人数別でみると、採用目標人数が20名未満の企業などで「0%(辞退者なし)」の割合が多くなっていることが窺えます。この背景には、「選考の途中に承諾意思を確認するための面談を設け、慎重に内定出しを行っている」などの工夫がみられました。そのほか、理系では専攻や仕事内容を明確にして就職/採用活動を行うケースが多いことから、内々定獲得後の辞退は少ないことが推察されます。
◆◆◆
11月上旬時点の調査から、2024シーズンの内々定辞退率は昨年と比較しても大幅な変化がないことが窺えました。
企業様の声を伺うと、企業規模があまり大きくない企業や採用目標人数が多くない企業では、追加募集などで採用活動を継続していたケースが多く聞かれ、内々定辞退を踏まえた採用充足に向けての動きがみられました。一方、学生はリアルな接点もないまま、複数の内定を獲得し、決め手に欠けたままとりあえず承諾してしまう、というケースも聞かれます。
売り手市場の現在、企業側は継続的なアプローチとリテンションの施策や工夫がこれまで以上に求められていると言えそうです。
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ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『Monthly HR AGE』を発行しています。2023年12月号は、2024シーズン本選考/2025シーズンインターンシップ学生動向、特集「社員の魅力の伝え方」、企業インタビューなどより詳しいマーケット情報やお役立ち情報をお届けしています。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。
出典:『Monthly HR AGE 2023年12月号』
Profile
永野 史彰Fumiaki Nagano
株式会社ヒューマネージ コンサルタント
慶応義塾大学卒業後、保証会社で勤務したのち、桜美林大学大学院心理学研究科で臨床心理学を専攻。2019年にヒューマネージに入社し、企業の採用活動や適性アセスメント、タレントマネジメントにおける統計分析業務やサービス開発に携わる。臨床心理士・公認心理師(国家資格)・産業カウンセラーの資格を保有。