Marketing Magazine
【2024シーズン】最終選考時期からみる企業の動き
RECRUITMENT
今回は、2024シーズン本選考・最終選考の時期に関するデータ(7月上旬集計)をみていきます。
最終選考は開始時期・終了時期ともに早期化が進む
最終選考の開始時期
最終選考の終了時期
[集計対象・算出方法]
i-webをご利用いただいている企業のうち、24・23シーズンの最終選考の開始時期・終了時期が決定している企業様(予定含む)を対象とし、時期別の割合をそれぞれ算出
まず、開始時期をみると2月上旬が9.4%、3月上旬が12.1%と昨シーズンよりも伸びがみられ、これは理系職種やインターンシップを起点とした早期の選考が該当していると考えられます。一方で6月以降に開始する企業も多くはないものの一定数あり、業種などにより採用スケジュールが異なる様子が窺えます。
終了時期は、6月中に終了する企業が大幅に増加し、特に6月下旬は22.6%となりました。3月末時点の調査時(『Monthly HR AGE5月号』参照)よりも終了時期が早まった企業が多く、一部の企業からは「想定よりも早期の選考で早めに充足させることができた」などの声があがりました。一方で7月以降に終了を予定している企業も一定数あり、選考中辞退や内々定辞退により、追加で募集をかけるなど、選考を続けている企業もありました。今後も、応募時期だけではなく選考中も継続した魅力づけを通じて、応募者の志望度を高めていくアプローチが求められていると言えます。
◆◆◆
今回の調査では、最終選考の開始時期、終了時期ともに早期化の傾向が窺えました。採用目標人数に対しても7月上旬時点で充足している企業は多く、内々定辞退を考慮して採用活動を引き続き続ける企業はある程度いるものの、2025シーズンに向けた取り組みに本腰を入れている企業は多数見受けられます。
2024シーズンの採用活動は、インターンシップの活用や早期の選考などさまざまな施策が活発化しました。今後は回数やプログラム、時期などを引き続き検討・改善し、さらなる戦略的なアプローチが求められていると言えそうです。
最新の採用ご担当者インタビューはこちら:
・生の情報を伝え、圧倒的定着率を実現。東急不動産が実践する「仕事の厳しさ」の伝え方(東急不動産株式会社)
・事業も採用も、アパレル業界の枠を超えて――TSIが挑む、パーパス&キャリア重視型採用(株式会社TSI)
・マッチングと情報提供を追求する接点づくり。SBCメディカルグループの独自イベント設計(ランジェコスメティーク株式会社)
ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『Monthly HR AGE』を発行しています。2023年8月号は、2024シーズン本選考/2025シーズンインターンシップ・本選考 採用動向、特集「タレントプールとデータ活用」、企業インタビューなどより詳しいマーケット情報やお役立ち情報をお届けしています。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。
出典:『Monthly HR AGE 2023年8月号』
Profile
永野 史彰Fumiaki Nagano
株式会社ヒューマネージ コンサルタント
慶応義塾大学卒業後、保証会社で勤務したのち、桜美林大学大学院心理学研究科で臨床心理学を専攻。2019年にヒューマネージに入社し、企業の採用活動や適性アセスメント、タレントマネジメントにおける統計分析業務やサービス開発に携わる。臨床心理士・公認心理師(国家資格)・産業カウンセラーの資格を保有。