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【2024/2025シーズン】内定承諾率・面接実施方法

RECRUITMENT

Published on 2024/03/15

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今回は、2024シーズン内定承諾率/2025シーズン面接実施方法の調査をお届けします。

 

内定承諾率は70%超。昨年よりも改善傾向に

内定承諾率(2月上旬時点)

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[集計対象・算出方法]

24シーズンにi-webをご利用いただいている企業様を対象とし、内定承諾率(内定承諾者数÷最終面接合格者数)の平均値を、全体、カテゴリー別(2023年(24シーズン)9月末日時点のプレエントリー数をもとに区分)にそれぞれ算出

 

まず、2024シーズンの内定承諾率(2月上旬時点)をみると、文系が71.2%、理系が73.2%となりました。2023シーズンの全体が65.0%(参考値)だったことから、文理ともに内定承諾率は上がっていることがわかります。母集団規模に基づくカテゴリー別にみても、全体的に昨シーズンの参考値を超えており、内定承諾率は改善傾向にあることが窺えますが、実際の企業からは、「早期の選考組の内定辞退が多い」「承諾後辞退の割合はあまり改善されていない」という声が聞かれるなど、売り手市場における内定辞退は、依然として企業の大きな課題であることが推察できます。また理系職種のほうが文系職種よりも内定承諾率が高いカテゴリーの背景には、専攻に基づく職種別採用が広がっていることなどが考えられます。

 

『一次面接はオンライン、最終面接はリアル』での実施が多数

一次面接

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最終面接

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[集計対象・算出方法]

i-webをご利用いただいている企業のうち、25・24シーズンの一次面接、最終面接の実施方法が決定している企業様をそれぞれ対象とし、方法別の割合を算出

 

次に2025シーズンの本選考について、面接の実施方法をみると、一次面接はオンラインが83.6%(昨シーズン比▲2.3pt)、併用が8.4%(昨シーズン比+1.1pt)、リアルが8.0%(昨シーズン比+1.1pt)となり、2024シーズンとおおむね同水準の割合となっています。一方で最終面接はリアルが75.3%(昨シーズン比+5.9pt)、併用が10.2%(昨シーズン比▲2.3pt)、オンラインが14.5%(昨シーズン比▲3.5pt)となり、リアル実施の企業がやや増加していますが、「一次面接はオンライン、最終面接はリアル」での実施が定着した企業が多数であることがわかりました。リソースのバランスや地方の学生との接点づくりの観点から、面接の実施方法も最適化が図られていることが窺えます。

 

◆◆◆

 

今回の調査より、2024シーズンの内定承諾率は改善傾向にあることがデータから窺えましたが、上記でも触れた通り実際は「内定承諾後辞退の割合は改善されていない」等の企業の声が聞かれ、依然として内定辞退を課題視する企業は少なくないようです。

 

また、2025シーズンの面接実施方法のデータより「一次面接はオンライン、最終面接はリアル」での実施が多数であることが分かり、リソースのバランスや地方の学生との接点づくりの観点から、面接の実施方法も最適化が図られていることが窺えました。オンライン面接の課題感として、かねてから惹きつけやグリップの難しさをあげる企業の声もありますが、コンテンツ発信やイベントの回数、さらにはコンピテンシー面接などの面接手法そのもので魅力づけを行っているケースもあるようです。

 

売り手市場も伴い採用の難化が進むいま、求める人材の獲得に向け、各社惹きつけのための取り組みや接点設計が改めて重要になっていると言えそうです。

 

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ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『Monthly HR AGE』を発行しています。2024年3月号は、2024シーズンから2026シーズンにかけての企業・学生動向、特集「最新事例 内定者フォローのアプローチ」、企業インタビューなどより詳しいマーケット情報やお役立ち情報をお届けしています。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。

 

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出典:『Monthly HR AGE 2024年3月号』

Profile

永野 史彰Fumiaki Nagano

株式会社ヒューマネージ コンサルタント

慶応義塾大学卒業後、保証会社で勤務したのち、桜美林大学大学院心理学研究科で臨床心理学を専攻。2019年にヒューマネージに入社し、企業の採用活動や適性アセスメント、タレントマネジメントにおける統計分析業務やサービス開発に携わる。臨床心理士・公認心理師(国家資格)・産業カウンセラーの資格を保有。


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