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【業種別】2025シーズンインターンシップ応募動向
RECRUITMENT
今回は、インターンシップの応募動向から、2025シーズンの学生動向を見ていきます。
インターンシップ応募状況は前倒しの傾向
全体
[集計対象・算出方法]
25・24シーズンにi-webをご利用いただいている企業を対象とし、対象企業各社の2023年(24シーズン)2月末時点のインターンシップ応募数を「100」として、25・24シーズンの10日ごと(上旬・中旬・下旬)のインターンシップ応募数の割合を算出
学生の応募状況をみると、10月上旬時点の累計で80.2%(昨シーズン比+5.7pt)となりました。早期にマイページを公開した影響でインターンシップの募集も早まり、全体的に前倒ししたと推察できます。
「通信・放送・マスコミ」「金融」などで昨対比増加
業種別
[集計対象・算出方法]
25・24シーズンにi-webをご利用いただいている企業を対象とし、対象企業各社の2023年(24シーズン)2月末時点のインターンシップ応募数を「100」として、25・24シーズンの10日ごと(上旬・中旬・下旬)のインターンシップ応募数の割合を算出
〇業種別:官公庁・各種調査機関の業種区分等を参考に11の業種に区分
次に、10月上旬時点での累計を業種別で比較すると、上記の結果となり、「通信・放送・マスコミ」「金融」において昨シーズンよりも増加しています。企業様の声を伺うと、インターンシップの内容や期間を大きく変更した企業は少ないものの、募集時期や募集期間を変更した企業が一定数あり、その影響が考えられます。また、コロナ禍の影響で採用を中止・縮小していたが2025シーズンから本格的に再開した企業もあるようでした。
内容や期間などによって学生の参加しやすさが異なるため、インターンシップの応募数が上下することはありますが、いずれの場合も有効母集団の形成に向け、当日の充実度やその後のフォローに注力していくことが求められると言えそうです。
◆◆◆
10月上旬時点の調査から、2025シーズンインターンシップ応募は前倒し傾向にあることが窺えました。また、業種別でみると募集時期や募集期間を変更した企業の影響もあり、昨シーズンからの応募の増加/減少傾向は業種によって異なる結果となりました。
冬季インターンシップを迎え、いよいよ本格的な選考期に突入していく2025シーズン。
今後は、インターンシップに参加した学生を確実に選考につなげること、そしてインターンシップに参加していない学生や、これまであまり接点をもてていない学生を有効母集団に育てていくことの両方が求められます。学生のインターンシップへの意欲が高まる一方で、選考応募数は減少傾向にある昨今。「この企業に応募したい」と思ってもらうためには、多様化する学生の志向にあわせた情報を届ける広報戦略と、コミュニケーションを通じた関係育成を複合的に掛け合わせた視点が求められていると言えそうです。
最新の採用ご担当者インタビューはこちら:
・すべての学生に公平な機会を。人と人とが徹底的に向き合う、双日の採用戦略(双日株式会社)
・定着率抜群のSE採用の秘訣を語る。C-COMが実践する「相互理解」への取り組み(株式会社中央コンピュータシステム)
・業務を効率化し、学生へのフォローを最大化。三菱マテリアルトレーディングの「コンピテンシー採用」(三菱マテリアルトレーディング株式会社)
ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『Monthly HR AGE』を発行しています。2023年11月号は、2025シーズンインターンシップ学生動向、特集「最新・内定者アンケート結果でみる これからの採用戦略 後編」、企業インタビューなどより詳しいマーケット情報やお役立ち情報をお届けしています。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。
出典:『Monthly HR AGE 2023年11月号』
Profile
永野 史彰Fumiaki Nagano
株式会社ヒューマネージ コンサルタント
慶応義塾大学卒業後、保証会社で勤務したのち、桜美林大学大学院心理学研究科で臨床心理学を専攻。2019年にヒューマネージに入社し、企業の採用活動や適性アセスメント、タレントマネジメントにおける統計分析業務やサービス開発に携わる。臨床心理士・公認心理師(国家資格)・産業カウンセラーの資格を保有。