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コロナ禍で「内々定承諾の決め手」に変化―2021年卒 内定者アンケート調査(速報)

Published on 2020/10/23

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ヒューマネージでは、毎年、採用管理システム「i-web」ご利用企業様にご協力いただき、内定者アンケート調査をおこなっています。今回は、2021年卒(21シーズン)内定者を対象とした調査結果から、21シーズンの傾向をみていきます。

 

内々定者アンケート概要
対象:採用管理システム「i-web」ご利用企業の内定者の皆さま
方法:Webアンケート
期間:2021卒(21シーズン)…2020年7月上旬~9月中旬
2020卒(20シーズン)…2019年6月上旬~9月中旬
有効回答数:2021卒(21シーズン)…3,197名
2020卒(20シーズン)…2,964名

 

 

採用広報解禁前に9割近くが「業界」を、7割近くが「企業」を絞り込む

 

志望「業界」、志望「企業」をいつ頃絞り込んだか?を訊ねたところ、いわゆる採用広報が解禁される3月より前に、志望「業界」、志望「企業」を絞り込んでいる内定者の割合が大幅に増えていました。9月以前から2月までに、志望「業界」を絞り込んだと答えた内定者は85.4%(昨シーズン比+12.7pt)、志望「企業」を絞り込んだと答えた内定者は68.6%(昨シーズン比+21.1pt)。採用広報解禁時点で、大半の学生が「業界」と「企業」の絞り込みを終えている状態であったといえます。

 

「就職活動の開始時期」を訊ねたところ、63.3%が「9月以前」と回答し、こちらも前倒しの傾向がみられました(昨シーズン比+17.0pt)。内々定者の多くは夏季インターンシップをきっかけに就職活動を開始していたことがうかがえます。早期より企業と接点を持ったことが、「業界」と「企業」の絞り込みの早期化につながったと考えられます。

 

業界絞り込み時期

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企業絞り込み時期

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21シーズン、内定者1人あたりの就職活動量(プレエントリー~内々定獲得社数(平均))は、以下となりました。

 

プレエントリー社数 22.4社
セミナー参加社数 14.0社
選考参加社数 14.1社
面接参加社数 8.2社
内(々)定獲得社数 2.1社

 

 

内々定承諾の決め手は、「社員の魅力」が減少、「事業内容」が増加

 

入社予定先企業について「内々定承諾の決め手」を訊ねたところ、以下の結果となりました(複数回答可(3つまで))。例年通り「社員の魅力」がトップではありますが、昨シーズンより3.0ptほど減少し、一方で「事業内容」が昨シーズン比+5.8ptと増えている点が目をひきます。

 

内々定承諾の決め手

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新型コロナウイルスの影響により、リアル(対面)の接点が減少したことに加え、経済情勢への不安もあり、「社員の魅力」という“主観的”な要素だけでなく、「事業内容」や「企業規模」といった“客観的”な要素も重視する内定者が増えたと考えられます。

 

2021シーズンの内定者は、いわゆる”売り手市場”の見通しのなか就職活動をスタートしましたが、就職活動半ば頃に新型コロナウイルスの流行が直撃したことで、先の見えない状況で選考に臨み、入社先を決断しています。入社前の企業/仕事理解と、実際の企業/仕事には、もちろんギャップがあるものですが、致命的なギャップはモチベーションダウンや早期離職につながります。

 

2021シーズンの内定者には、オンライン/リアルの接点を通じて、一人ひとりが重視する要素と理解度合いを確認しながらギャップを埋める働きかけを入社前~入社後まで継続的におこなう、そして、現在の状況がしばらく続くと思われる2022シーズンの応募者に対しては、早期から、よりRJP(リアリスティック・ジョブ・プレビュー)を意識したやり取りが必要といえそうです。

 


 

新型コロナウイルスの影響を揺れた2021シーズンに関する情報は、以下記事でもご紹介しています。2022シーズンに向けた戦略立案の参考に是非ご活用ください。

 

 

ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『マンスリーヒューマネージレポート』を発行しています。2020年10月号は、2021年卒の内定者アンケート結果を特集、より詳しい内容をご覧いただけます。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。

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出典:『Monthly HUMANAGE REPORT 2020年10月号』


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