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【新卒・キャリア採用】採用予定人数の増減/課題と感じる点
RECRUITMENT
今回は、新卒採用・キャリア採用の現状についてみていきます。
新卒採用・キャリア採用ともに多数が「前年度以上」の採用予定人数を計画
採用予定人数の増減

[集計対象・算出方法]
2025年7月に実施した採用ご担当者様を対象としたアンケート(有効回答数270名)「2027年卒対象の新卒採用/今年度のキャリア採用につき、採用予定人数(増減)をお聞かせください。」の割合を算出
採用予定人数の増減について、「前年度より増やす」割合は、新卒採用が11.2%に対して、キャリア採用が22.8%と活況であることがわかります。新卒においては採用目標人数にこだわり過ぎず、キャリアの採用人数との兼ね合いを見ながら進めている企業もあるようです。
新卒採用は「辞退増加」、キャリア採用は「入社後の定着」において課題傾向に差
採用で課題と感じる点

[集計対象・算出方法]
2025年7月に実施した採用ご担当者様を対象としたアンケート(有効回答数270名)「貴社の新卒採用/キャリア採用について、課題とお感じの点をお聞かせください。」の割合を算出
課題と感じている点については、「選考中辞退・内定辞退増加」で最も大きな差が見られ、新卒採用で44.4%となっていました。反対に、応募者の量(40.0%)、入社後の定着(31.2%)、採用費用の高騰(18.0%)においてはキャリア採用の方が高くなっています。特に入社後の定着については、前職の文化や経験が基準となり、そのギャップによって難しくなるという声がありました。社風や所属予定先の社員との相性を事前に確認できるよう、職場案内や面談を設けたり、適性検査を用いてマッチングを図ることが、企業と応募者の双方にとって望ましい結果につながると言えます。
◆◆◆
今回の調査から、新卒採用・キャリア採用ともに採用意欲は高いものの、課題はそれぞれ異なることがわかりました。
新卒採用では辞退防止に向けた「惹きつけ」の強化、キャリア採用では入社後の定着を見据えたミスマッチを防ぐための「事前のすり合わせ」など、それぞれの採用の特性に合わせた戦略がより一層求められるでしょう。
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ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『Monthly HR AGE』を発行しています。2025年10月号は、2027シーズン冬季オープン・カンパニー/インターンシップ、新卒/キャリア採用について、特集『最新・内定者アンケートから読み解く 応募者動向の現在地(前編)』、企業インタビューなどより詳しいマーケット情報やお役立ち情報をお届けしています。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。
出典:『Monthly HR AGE 2025年10月号』
Profile
池尻 亮介Ryosuke Ikejiri
株式会社ヒューマネージ コンサルタント
信州大学卒業後、東京学芸大学大学院で心理学を専攻。その後、政府機関における学力調査等の分析に従事。ヒューマネージ入社後は、採用活動に関する企業動向を中心としたデータ分析・統計の業務を主担当とし、企業の支援を行っている。





