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【2025シーズン】マイページ公開状況から考える、魅力的なコンテンツの在り方

RECRUITMENT

Published on 2023/06/30

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今回は、2025シーズンインターンシップのマイページに着目した調査をもとに、コンテンツを通した応募者との関係育成について考えていきます。

 

マイページ公開時期は4月上旬がピーク

マイページ公開時期

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[集計対象・算出方法]
i-webをご利用いただいている企業のうち、25・24シーズンのマイページ公開時期が決定している企業様(予定含む)を対象とし、25・24シーズンのマイページ公開時期を集計して、時期別の割合を算出

 

まず、2025シーズンインターンシップのマイページ公開時期をみると、4月上旬に公開している企業が全体で35.7%(昨シーズン比+19.4pt)、次いで6月上旬が21.0%(▲22.9pt)と、昨シーズンからピークが逆転する結果となりました。応募者を早い段階から採用管理システムにプールし、その後のインターンシップや選考へと長期的につなげていきたい企業の意図が窺えます。規模を問わずその動きは広がっている傾向にあることからも、企業は早期からのマイページ施策にも注力していく必要があると言えそうです。

 

マイページ公開時情報発信を行う企業は約7割

マイページ公開時のコンテンツもしくはイベント開催情報について

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マイページ公開時のコンテンツについて

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[集計対象・算出方法]
◇上グラフ
i-webをご利用いただいている企業のうち、25シーズンのマイページ公開時期が決定している企業様(予定含む)を対象とし、そのうち公開時にコンテンツもしくはイベント関連について実施する割合を算出
◇下グラフ
i-webをご利用いただいている企業のうち、25シーズンのマイページ公開時に実施する内容が決定している企業様(予定含む)を対象とし、コンテンツの有無とその内容について割合を算出

 

2025シーズンインターンシップのマイページを公開する企業が、マイページ公開時にコンテンツやイベント関連の案内など、いずれかの発信をしているか、という調査では、68.9%が何かしらの情報を掲載している結果となりました。また、カテゴリーごとにみると、コンテンツを公開している企業は61.8%であり、会社説明や職種紹介を発信するケースが多いようです。

 

マイページは、採用管理システムに蓄積された応募者のデータに基づきアクションできるため、個人のログイン頻度やイベント予約状況に応じて継続したアプローチに活用できます。企業はコンテンツによる魅力付けやイベントへの参加促進を適切な時期に行い、応募者へアプローチしていくことが重要と考えられます。

 

 

「魅力が伝わるコンテンツ」を「マイページ」で発信する

 

今回の調査では、2025シーズン向けマイページを4月上旬に公開する企業が最も多く、昨シーズンからピークが逆転する結果となりました。また、マイページ公開時にコンテンツを掲載する企業は61.8% と、企業の多くが早期からの情報発信を意識していることが窺えました。

 

マイページ公開時のコンテンツに、「会社説明」や「職種紹介」の内容を掲載するケースが多いことからも、興味を持ってマイページ登録してくれた応募者に対して、まずは「どのような会社か」「どのような仕事があるか」の大枠を伝えようとしている様子が窺えます。就職活動の入り口のフェーズでは、広く浅く、さらに興味を深めてもらうための材料として情報を発信する企業が多いようです。

 

マイページによるコンテンツ提供は、誰でも見ることができる採用サイトとはやや異なり、さらなる魅力づけとマッチングにおいて重要な役割を果たします。また、マイページは選考フェーズや志向にあわせた情報を個別に発信できることから、より効果的な関係育成につながると考えられます。

 

近年では、採用オウンドメディアなどに代表されるような、自社の魅力や日常をさまざまな角度から切り取ったコンテンツが増えていますが、そこでは単なる「会社概要」や「仕事紹介」にとどまらず、伝えたい魅力にあわせて材料を編集し、応募者や内定者に伝えたい情報を正しく、魅力的に伝える工夫が見受けられます。

 

また、そのような「魅力が伝わる」コンテンツには、下記のような共通点があるようです。
・事実だけではなく「エピソード」を伝えている
・「過去」や「背景」を丁寧に伝えている
・事業や仕事は「社員」を通して伝えている

 

具体的には、「福利厚生や社内制度の紹介とともに、制度をつくった背景や利用した社員の声を載せる」「自社製品の魅力を伝えるために、≪新入社員がシェア1位の製品をつくる側にたって気づいたこと≫をテーマにした社員インタビューでコンテンツをつくる」などの例が挙げられます。ターゲット層やそれぞれの志望度に合わせて様々な伝え方が実現できるマイページの特性を活用し、更新性高く、継続的にコンテンツを発信、小さな魅力づけを積み重ねていくことも重要なポイント言えそうです。

 

徐々に本格化する2025シーズンインターンシップ。これからの関係育成に向け、コンテンツ発信をはじめとしたマイページの活用をぜひご検討ください。

 

最新の採用ご担当者インタビューはこちら:

・マッチングと情報提供を追求する接点づくり。SBCメディカルグループの独自イベント設計(ランジェコスメティーク株式会社)

・職種別インターンシップで、定着率を劇的に改善。創立100年を機に進化するGlicoの採用戦略(江崎グリコ株式会社)

・対面選考+適性検査でスクリーニングに成功。学生に迎合しない、ハウスメイトグループのマッチング戦略(株式会社ハウスメイトパートナーズ)


 

ヒューマネージでは、毎月の採用動向をまとめた『Monthly HR AGE』を発行しています。2023年6月号は、2024シーズン本選考/2025シーズンインターンシップ 採用動向、特集「採用コンテンツの“編集力”」、企業インタビューなどより詳しいマーケット情報やお役立ち情報をお届けしています。レポートの詳細、ダウンロードは以下よりお願い申しあげます。

 

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出典:『Monthly HR AGE 2023年6月号』

Profile

永野 史彰Fumiaki Nagano

株式会社ヒューマネージ コンサルタント

慶応義塾大学卒業後、保証会社で勤務したのち、桜美林大学大学院心理学研究科で臨床心理学を専攻。2019年にヒューマネージに入社し、企業の採用活動や適性アセスメント、タレントマネジメントにおける統計分析業務やサービス開発に携わる。臨床心理士・公認心理師(国家資格)・産業カウンセラーの資格を保有。


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